「これから夏本番」体調管理のプロである介護職員も熱中症に注意しましょう

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多くの地域でやっと梅雨が明けてきました。

これから夏本番です。

梅雨のジトっとした絡みつくような気だるい暑さも不快ですが、カラッとしてはいるものの真正面から剛腕でぶつかってくるような真夏の暑さもなかなかつらいものがあります。

介護現場の多くは室内で空調が効いた環境ではあるものの、利用者の生活空間であるためにエアコンの冷房は高めの温度設定がされることが多く(本来は状況に応じて設定するはずですが)、介護職員は介護業務で常に動き回っているため汗がしたたり落ちる日々になります。

今回は、「体調管理のプロである介護職員も熱中症に注意しましょうね」ということについて記事を書きたいと思います。

介護職員は体調管理のプロ

介護職員は看護師などと連携しながら利用者の体調管理を行っていますが、まずは自分自身の体調管理が重要です。

自分が体調不良では利用者の体調に配慮することが難しいので当然のことではありますが、普段何気なく行っていることも自分の体調を管理していることに繋がっているため「介護職員は体調管理のプロ」だと言えます。

水分補給

汗をかけば体内の水分が減少し脱水や熱中症になりやすくなります。

こまめな水分補給で喉を潤したり、体内で失われた水分を補給することで体調を管理しています。

インフルエンザウイルスの場合、20分に1回水分を摂取することで喉に付着したウイルスを消化器官内に流し込むことで感染や増殖を防ぐ効果もあると言われています(ウイルスは消化器官内に入ると分解されるため)。

また、汗をかいていないと感じても体内の水分は失われていますし、「喉が渇いた」と感じた時は「既に脱水の状態」だと言われていますので、こまめな水分補給(塩分補給も)はとても大切です。

手洗い

「1介助1手洗い」を実行されているかと思います。

1つの介助をするたびに毎回石鹸で手洗いをしています。

感染症予防のために、利用者や自分を守るための体調管理です。

使い捨て手袋の使用

介助ごとに手洗いをするだけでなく「1介助1手袋」を実行されていることでしょう。

使い捨ての手袋(グローブ)を使用して介助を行います。

これも感染症予防のために、利用者や自分を守るための体調管理になります。

「1介助、1手袋」は基本の「き」です。 つまり、「1つの介助をするたびに、使い捨てのゴム手袋を付け替えましょう」ということにな...

うがいやマスク

適宜、うがいをしたりマスクを使用されている介護職員もいらっしゃることでしょう。

これも感染症を予防する目的で、利用者や自分を守る体調管理になります。

日々のメンテナンス

ストレッチをしたり睡眠や栄養をしっかりとったりすることで体調管理をされている介護職員もいらっしゃるでしょう。

「規則正しい生活」も加えたいところですが、不規則なシフト制での勤務の中で夜勤をされている介護職員はなかなか規則正しい生活は困難になってしまいます。

それでも体調を崩さず勤務を続けていられるのは、他のことで体調を管理されている部分も大きいかと思います。

既に体に変調を感じていらっしゃる人は整体院や接骨院などへ行きメンテナンスをされていることでしょう。

介護施設での夜勤は16時間もの長丁場をワンオペ(一人体制)で約20人の利用者の介護を行う必要があるため「過酷」です。 ...

熱中症に注意しましょう

「介護職員は体調管理のプロ」ということを書いてきましたが、我々だって人間ですから夜更かしをしてしまうこともあれば二日酔いになってしまうこともあります。

気分が滅入ってしまうこともあれば、やる気が出ない日もあります。

それらをひっくるめて、今なお介護職員が続けられていることこそが「体調管理のプロ」だと言えるのではないでしょうか。

プロでなければ続けていけません。

今後数か月に渡り過酷な暑さが続きますので、私も含めてですが皆様も熱中症には注意して頂きたいです。

暑熱順化

「暑熱順化」とは、夏の暑さに体が慣れていくことです。

数日から数週間で徐々に暑くなっていけば、体の体温調節も徐々に順応していくのですが、急激に暑くなった場合は体が順応できず熱中症になりやすいと言われています。

朝夕と日中の寒暖差が大きい場合も注意が必要です。

入浴介助

真夏の介護現場で一番過酷なのが入浴介助ではないでしょうか。

立っているだけで汗が流れ落ちてくる真夏でも、更に室温と湿度の高い脱衣所や浴室内で利用者の

  • 衣類の着脱
  • 移動や移乗介助
  • 洗身や洗髪介助
  • 全身状態の観察

を行います。

冷房をガンガンに効かせたいところですが、浴室と脱衣所の室温差が大きいと利用者にとって「ヒートショック」というリスクをもたらしてしまうのでそれはできません(ヒートショックは冬に多いですが夏も油断できません)。

こまめに水分を補給しているにしても、そんな業務を毎日こなして体調を崩さないのは「介護職員が体調管理のプロ」だからです。

厳密に言えば、それでも体が水分を欲している時点で、既に軽度の熱中症になっている可能性が高いので注意が必要です。

恐らく素人では半日ももたないでしょう。

トイレ内

意外な盲点ですが、夏場でも(もちろん冬場でも)トイレ内はエアコンが効いていません。

当然ですが、トイレ内はドアで仕切られているため、エアコンの空調が届きませんしトイレ内にはエアコンがありません。

そうなると、利用者も介護職員もトイレ内では「もの凄く暑い」のです。

特に何度もトイレ内で介助を行う必要のある介護職員は、「もの凄く暑い密室の中」で何度も排泄介助を行わなければなりません。

一気に汗が噴き出ますし、しゃがんで介助をした後に立ち上がるとフラッと立ち眩みがする時があります。

トイレ介助の際も熱中症に注意しましょう。

最後に

今回は、介護職員は体調管理のプロである理由と、そうであってもこれからの夏本番の暑さでの熱中症には注意をして欲しいということについて記事を書きました。

毎年過酷な暑さの中で介護業務をされている介護職員が「熱中症で救急搬送された」というニュースや報道は聞いたことがありません(報道されないだけでどこかでは発生しているのかもしれませんが)。

それも介護職員の皆様が日々苦労して体調管理をされている証拠ではないでしょうか。

これから益々暑くなっていきますが、介護職員の皆様は熱中症に注意して頂き、夏の暑さを乗り越えていけるように心からお祈り致しております。

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