「合同面接会」というものをご存知でしょうか。
その名の通り、複数の企業や法人が1つの会場に集まって合同で面接をするイベントのようなものです。
合同で面接と言っても、ひとつひとつの事業所はパーテーションで区切られた「ブース」で分けられていて、事業所ごとに別々で面接が行われます。
また、イベントとは言っても「面接会」というくらいですから、お互い(事業所側と求職者)が採用を目的としており、一種の採用面接だと言えます。
先日、とある会場で「福祉職の合同面接会」が開催されていたので、実際に私も初体験で参加してみました。
今回は、その「福祉職合同面接会の内容と参加してみた結果」を記事に書きたいと思います。
合同面接会の内容と参加してみた結果
福祉職ということですから、合同面接会で募集している職種は介護職員だけに限られません。
【募集職種】
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などがありました。
また、高齢者介護だけでなく障害者介護の事業所も混在していました。
私の希望
私の希望としては、まず「良い事業所があれば転職するのもあり」というスタンスで臨みました。
そして、希望職種としては、所有資格と経験から高齢者介護の
- 介護職員
- 介護支援専門員
の両建てで「どちらか」又は「兼務」という形で参加しました。
事前情報
今回参加した「福祉職合同面接会」の案内に書いてあった事前情報は以下になります。
【事前情報】
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そして「お気軽にご参加ください」と書かれていました。
初めての参加になるので勝手がわかりませんでしたが、お言葉に甘えて「お気軽に」参加してきました。
服装
事前案内には「服装」については書かれていませんでしたが、普通に考えて「面接会」なのですからスーツで行くのが無難でしょう。
しかし「お気軽に」参加したかったので、主催している所へ問い合わせてみると「スーツじゃなくても襟のある服装でラフすぎなければ問題ありませんよ」という返答でした。
スーツで行くのが無難だとわかりつつも、悩んだ挙句「上はYシャツにジャケット、下はチノパン」というカジュアルな服装で参加することにしました。
そして実際に会場に到着してみると、参加者の中には普通に「普段着」の人もいました。
服装に関しては、あまり深く考える必要はなかったようです(完全に本気モードならやはりスーツが無難でしょうが)。
受付
「履歴書不要」とのことだったので、当然持っていきませんでした。
「履歴書なしでどんな面接が行われるのか」というのはとても興味がありました。
その答えは、受付の際に書く「エントリーシート」でした。
それが「履歴書代わり」になります。
記入する内容は以下になります。
【エントリーシートの記入内容】
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内容的には、ほぼ履歴書と変わりません。
ただ、職歴に具体的な会社名や法人名を書く必要がないため「〇〇年、社会福祉法人〇〇入社(又は退社)」「現在、社会福祉法人△△在籍中」という内容は不要です。
必要なのは「経験年数:介護職〇年〇ヶ月」と「在籍中か退職か」ということだけでした。
他には「各ブースの事業所の求人票などが入ったクリアファイル」を渡されました。
面接会に参加
各事業所のブースの外に椅子が並べられており、自分が面接を受けたいブースの前の椅子に座って待ちます。
そして順番に呼ばれて中へ入って面接をする、というシステムです。
先ほど受付で書いたエントリーシートが複数枚の複写になっているので、ブースの中に入ったらエントリーシートの複写を1枚企業側へ渡し、それをもとに面接が行われます。
しかし、驚いたのが、「参加者が私を入れて3人くらいしかいなかった」ということです。
時間的タイミング的な事情もあったのかもしれませんが、「参加者よりも企業の方が多い」のです。
つまり、待ち時間なんてありません。
面接担当者がブースの外で参加者を待っている状態です。
正に「福祉・介護業界の有効求人倍率の縮図」を見た気がしました。
「食いっぱぐれがない」と言えば聞こえが良いですが、福祉職合同面接会の会場は一見して「ぼったくりバーの客引き状態」のようでした(あくまで個人的な感想です)。
面接されてみる
参加者のあまりの少なさに興ざめしつつも、面接を1つも受けずに帰るのもアレなので、目ぼしい事業所の面接をいくつか受けてみました。
もし、この面接でお互いが納得しマッチングが成立すれば「内々定」ということになるようです。
面接と言えば、面接官に色々なことを聞かれるものですが、合同面接会の場合はこちらが何か質問しないと話が広がらない印象を受けました。
ぶっちゃけて言えば、「どの事業所の給料も待遇も大差がない」のです。
この場合、本当に人材を確保したいのなら「付加価値」や「他所とは違う特色」が必要です。
しかし、どの事業所もそういったものは見られませんでしたし、そもそも「参加者の少なさが業界全体の人気の無さや評判の悪さを物語っている」のではないでしょうか。
どの事業所も、「是非来てください」とは言うものの、どうやらケアマネよりも「介護職員が一番欲しい」ということは透けて見えました。
やはり、現場最前線の介護職員はどの事業所も喉から手が出るほど欲しいようです。
そうは言っても、介護職員を確保したいのに確保できない状況であれば「確保できない原因や理由」を突き詰めて考えていくことがとても重要ではないでしょうか。
最後に
今回は、「福祉職合同面接会の内容と参加してみた結果」について記事を書きました。
正直な感想として、参加者が少なくて活気も熱気もありませんでしたし、「是非、御社に入社させてください」という気持ちになることもありませんでした。
しかし、こういった合同面接会には初参加だったので「良い経験」にはなりましたし、嫌な気分になることもありませんでした。
主催や会場や参加企業の違いによって、どこでも全く同じということはないかもしれませんが、もし今後「福祉職合同面接会」に参加しようと思っている人がいらっしゃれば、多少のご参考になれば幸いです。