介護事故

【特養で入所男性死亡】職員が別入所者の薬を誤飲させる恐怖

投稿日:2019年3月11日 更新日:

 

ヒヤっとするようなニュースが流れてきました。

「特養の職員が、入所者の男性に他入所者の薬を飲ませてしまいお亡くなりになった」というニュースです。

「薬を間違える」というミスは重大インシデントのひとつです。

ましてや、介助で飲ませているわけですし、その入所者がお亡くなりになってしてしまったとなると更に重大です。

ですから絶対にあってはならないことになるのですが、同業者としては他人事のようには思えず、思わずニュースを見ながら「ヒヤっと」してしまいました。

今回は「介護施設での服薬ミスの恐怖」について介護職員としての目線で記事を書きたいと思います。

 

 

 

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ニュース概要

 

特養ホームで男性死亡 職員が別入所者の薬誤飲させる 東京・足立区

東京都足立区の特別養護老人ホームで15日、80代の男性入所者が意識不明となり、病院搬送後に死亡したことが、警視庁綾瀬署への取材で分かった。施設によると、男性には薬のアレルギーがあったが、職員が前日の朝に別の入所者の薬を誤って服用させていた。同署が薬の服用と死亡の因果関係や誤飲の経緯を調べている。

施設によると、死亡した男性は認知症のほか、高血圧の持病があり、薬を毎日服用していた。女性職員が14日の朝食時、食堂で隣の席に座っていた別の男性入居者の薬を男性に誤って飲ませた。この職員は男性が飲み込んだ直後に誤飲に気付いたが、吐き出させるなどの措置は取らなかったという。

男性は昼ごろに体調が悪化し、病院で診察を受けた。症状が安定したため、同日夜に施設に戻った後、職員が定期的に声をかけるなどしていたが、15日午前4時ごろに呼びかけに応答しなくなり、119番通報。病院搬送後に死亡した。

施設によると、入居者に薬を服用させる際には、職員2人で薬の種類などを確かめており、この日も普段通りの態勢だった。施設の責任者は取材に対し、「入所者の家族には謝罪した。誠に申し訳ない。警察の捜査に協力して原因究明に努めていきたい」とした。

 

【出典元】産経新聞

 

 

 

服薬ミスとは

 

ニュースでは「薬の誤飲」と記載してありますが、介護現場では「誤薬」と言ったりします。

文字通り「誤った薬」という意味です。

誤薬にも様々な種類があって、今回の報道のように「他入所者の薬と取り間違えてしまうこと」もあれば、同じ入所者の薬でも「朝食後、昼食後、夕食後」を取り間違えてしまうミスもあります。

他にも、服薬してもらおうとした(若しくは入所者の口に入れた)薬が落下してしまう「落薬」や、「飲ませるべき薬を忘れていて服薬していなかった」というような服薬ミス等が想定されます。

誤薬や服薬ミスは、薬の種類や入所者の状態によって、その命を危険に晒してしまうリスクが高いので、あってはならない事故なのですが、介護現場ではそれでもなおゼロになることがない永遠のテーマとも言えます。

 

 

 

服薬ミスの発生原因

何故、それほど重大なインシデントになり得るのにも関わらず、介護現場では永遠のテーマとして服薬ミスが発生してしまうのでしょうか。

 

原因①「そもそも間違えてセットしてあった」

各入所者の薬は看護師がセットするわけですが、「そもそもそのセットされている薬が間違っていた」ということが考えられます。

セットの仕方は施設により様々でしょうが、間違えてセットしてしてあることに気づかずに介護職員が服薬介助を行うことで誤薬が発生します。

服薬介助をする前にどこかで誰かが気づければいいのですが、そもそも薬袋に書いてあるはずの入所者の名前や服薬するタイミングの記載がないとか、記載自体が間違っていた場合は介護職員が気づくことは困難になります。

 

 

原因②「職員が疲労やストレスを抱えている」

介護職員や看護師も含め、「服薬に関わる職員が疲労やストレスを抱えている状態だと集中力が途切れてしまいミスに繋がるパターン」が考えられます。

毎日のように残業だったり、無理なシフトを組まれていると疲労が蓄積していきますし、上司やお局さまからのパワハラ等のストレスを抱えている場合は心神耗弱状態となりミスが発生しやすくなります。

また、朝食後薬は早出職員か夜勤明けの職員が介助をするわけですが、夜勤明けの職員の場合、「既に疲労困憊でクタクタ状態、頭が回らない状態」です。

そんな状態で服薬介助をすることは誤薬のリスクが高いのは誰が見ても明らかです。

しかし、全国の介護施設では平然と行われていることでもあります。

「起こるべくして起こった事故」と言っても過言ではありません。

これも介護業界にありがちな職場環境の問題点と言えます。

 

 

原因③「そもそも気づく能力がない」

これもありがちな原因なのですが、「資質のないような職員でも雇い入れている介護現場は、そもそも単純な間違いにも気づけない職員も多く存在」します。

夢うつつであったり、流れ作業のように介助をすることで、気づけるはずのことも気づけなくなります。

反面、「そうでもしないと人員不足の現場が回らない」という実情があるのも否定できませんし、「気づくことによって業務が増えてしまう」という現状があります。

しかし、気づかなかったことによって今回のニュースのような重大な事態になってしまうことを考えれば「やっぱり気づけることは素晴らしい」のです。

 

 

 

最後に

 

今回の報道では「職員二人体制で薬を確かめていた」ということですので、かなり誤薬に関して意識を高くもった施設ではないかと感じています。

ただ、二人体制だろうが三人体制だろうが、職員が上記の原因に当てはまってしまえばあまり効果的ではありません。

やはり最終的に行きつく原因は「人材不足」と「職場環境」ではないでしょうか。

服薬ミスに関しては、最終的に直接介助をした介護職員に大部分の責任が押し付けられます。

人の命に関わる責任重大な仕事であることは間違いありませんが、その対価や社会的立場や将来性から考えると「その責任はあまりにも大きすぎる」と言えるのではないでしょうか。

誤薬によってお亡くなりになってしまった入所者には大変不幸な話ですが、誤薬をしてしまった職員の今の心境や心情を思いはかると、居た堪れない気持ちになってしまうのも正直な所です。

「明日は我が身」なのです。

そういう意味で「ひやり・はっと」したニュースでした。

入所者と自分を守るために気づきは大切ですし、気づける職員を評価できるような環境づくりが必要です。

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