リアル介護現場の実情

休憩が取れないのも「サービス残業」皆さん休憩取れてますか?

投稿日:2019年3月11日 更新日:

 

常に人員不足の介護現場では、60分間の休憩が取れないことが多いです。

昼ごはんをかき込むように食べ、10分か15分で現場に戻ります。

それどころか、昼ごはんを食べる時は利用者を見守りしながら食べたりします。

ごはんを食べながら、利用者が不意の動きをすると声を掛け

「どうしました?」

「どこに行くんですか?」

と利用者の対応をします。

これは休憩と呼べるものではありません。

今回は「休憩が取れていない状況はサービス残業をしていることになる」ということについて記事を書きたいと思います。

 

 

 

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休憩時間が1時間取れない場合は残業扱い

 

「残業」と聞くと、9時間拘束8時間労働の中で、超過して労働することであり「勤務時間の延長」という捉え方をしがちです。

「うちは超過勤務には残業代を出してくれている」

「サービス残業はほぼ無いのでブラックではない」

という人もいらっしゃることでしょう。

しかし、勤務時間内であっても、休憩がキッチリ60分取れていない場合は「それも残業」になるのです。

皆様は、休憩を利用者と関わらない場所でキッチリ1時間取れていますか?

介護現場で利用者の生活スペースや利用者と関わる場所での休憩は休憩と言えませんし、キッチリ1時間取れない場合は、本来「時間外手当」が発生します。

休憩が1時間も取れていないのに、残業代を貰っていない場合は、「サービス残業(サビ残)」をしていることになります。

今まで自分は「ちゃんと残業代は請求している」「残業手当をつけてもらっている」「サービス残業はしない主義だ」と思っていても、利用者と関わらない場所でキッチリ1時間以上、休憩を取れていないのに残業代が支給されていない場合、知らぬ間にサービス残業をしていたということになります。

 

「今までサビ残しているつもりはなかったけど休憩が取れていない」

「休憩は利用者のいる場所で見守りや対応をしながら取っていた」

そういう人は、知らず知らずのうちに

  • 介護業界の毒に侵されている
  • 通常の感覚が麻痺している
  • 休憩なしが残業に値することを知る機会がなかった
  • 自己犠牲を強いられている

ということになります。

 

 

 

休憩時間分の時間外手当は請求しにくい

 

休憩を取れていない場合も「超過勤務」という扱いになるので時間外手当は支給しなければなりません。

しかし、それを会社に言っても大体の場合渋ります。

そもそも、休憩時間にタイムカードを打刻する事業所はほぼ皆無でしょうから、仮に残業代として支給するにしても「事実と照らし合わせて計算するのが大変」という理由があるかと思います。

ですから事業所としても

「休憩はちゃんと取ってくれればいいよ」

「空いた時間で休憩出来るでしょ」

と言って、休憩を取ることを勧めてきます。

ありがたいお言葉のようですが、それには裏があります。

使用者は、労働者に対して、労働時間が6時間を超え8時間以内の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与える義務を負っています(労働基準法34条1項)。

 

労働基準法に上記の規定があり、使用者(会社)は労働者に対して必ず1時間の休憩を与えなければならない「義務」があるのです。

労基法によって「休憩を1時間取らせる義務」が課せられている会社としては、「休憩に残業手当をつける」という行為はどうしても避けたいのです。

但し、休憩のサービス残業はもっと悪質です。

「36(サブロク)協定」の締結によって時間外勤務は手当をつけることで可能になりますが、「休憩時間を削る時間外勤務」というのは、世間体や労基署から見ても「明らかにブラック」という印象を与えてしまうので事業所は避けたいのが本心と言えます。

36(サブロク)協定とは

労働基準法36条に基づく労使協定で、「さぶろくきょうてい」と呼ばれることが多い。会社が法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えた時間外労働を命じる場合、必要となる。労組などと書面による協定を結び、労働基準監督署に届け出る。届け出をしないで時間外労働をさせると、労働基準法違反(6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金)となる。

【引用元】コトバンク

https://kotobank.jp/word/36%E5%8D%94%E5%AE%9A-880221

 

 

 

「休憩取りなさい」と言われても取れない理由

 

事業所が「休憩を取りなさい」と言ってくれるのはいいですが、介護現場では実際問題、休憩を取れない現実があります。

 

理由①「人員不足」

人員不足でギリギリ、若しくはそれを下回る人員配置なので、職員が休憩を取ると現場が回らなくなってしまいます。

職員が1人ずつ順番に休憩を取るようにはしていますが、その間、介護現場が手薄になってしまいます。

「休憩を取りなさい」と言う前に、「休憩を取っても現場が回る人員配置」をして欲しいものです。

 

理由②「複数の利用者の突発的な行動」

介護現場では、突発的な行動をする利用者は1人や2人ではなく複数人存在する場合が殆どです。

そんな状況で職員が休憩を取ると残された職員の負担が大きく対応しきれずにアクシデントやインシデントが発生する可能性が高まります。

リスクが発生すると、その対応や報告書の作成を必要があり、ただでさえギリギリで回している業務が更に支障をきたすことになります。

他の利用者の対応が遅れたりできなくなることで現場も混乱しますし、それこそ職員は定時では帰れなくなります。

そうならないように、介護職員は「休憩時間を削ってでもリスクを最小限に抑える努力」をしているのです。

 

理由③「休憩をしていても呼び出される」

仮に休憩が取れたとしても、人員不足や複数の利用者の突発的な行動によって現場に残された職員だけでは対応しきれずに休憩中の職員に応援をお願いすることも多々あります。

しかしそうなると、休憩が中断してしまい、1時間の休憩が取れません。

他の空いた時間で15分ずつとか「小間切れ」で休憩が取れればマシな方で、取れない場合も多々あります。

しかし、小間切れの休憩では休憩した気にならないのも事実です。

 

 

 

サービス残業をしないために

 

サービス残業をしないためには「休憩を利用者のいない場所で1時間取る」ということが必要です。

しかし、上記に述べたように理由で「事業所の都合や労働環境」によって休憩が取れないのも現実です。

上司に相談しても、職場環境の改善がみられず「休憩なしのサービス残業」を強いられる場合は、まずは「メモなどに記録」を残しておきましょう。

記録しておく内容は

  • 日時
  • 休憩が取れた(取れなかった)時間
  • 休憩が取れなかった理由

などでいいかと思います。

毎日記録をするのは手間ですが、そういうメモを残しておくと、もし万が一、労基署に相談や申し立てをする際の「重要な証拠」になります。

なかなか自分の勤務する事業所を相手に「労基署に申し立て」するのはやりづらいものがあるかもしれませんが、今後何があるかわかりませんし、「自分を守るために手間を惜しまない」という意識改革は少なからず必要だと思います。

仮に「残業1時間の単価が1000円」だとして、「月20時間の休憩なし」があった場合、1か月で

1000円×20時間=2万円

となり、1年間で計算すると

1か月2万円×12か月=22万円

となります。

「年間22万円も収入が増える(というか本来は支給されて当然の手当)」のはありがたいことですし、それだけ事業所に対して「貸し」があるという「証拠」を残しておいて損はないでしょう。

 

 

 

最後に

 

今回は「休憩が取れないのもサービス残業」ということについて記事を書きました。

良い言い方をすれば、「休憩を削ることで人員不足の現場を辛うじて回したり利用者のリスクを未然に防いでいる」のですが、実際のところは、「法律を逸脱した労基法違反」であることがわかります(罰則や罰金が発生します)。

介護職員が自主的に自己犠牲を払ってしまっている場合もありますが「事故が起これば更に仕事が増え時間内に帰れない可能性がある」という現実を知っているから仕方なく休憩を削っている可能性もあり得ます。

その現状がわかっていても、会社も黙認、見て見ぬフリをするばかりの対応ではないでしょうか。

現場の最前線で働いている介護職員は、「休憩が取りたくても取れず」「休憩時間に時間外手当も貰えず」という自己犠牲を払うしかない状況があるのです。

まだまだ介護業界は「介護職員の犠牲の上に成り立っている」と言えます。

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