2020年(第23回)ケアマネジャー(介護支援専門員)試験が、来たる2020年10月11日(日)に実施されます。
受験される皆様は限られた時間の中で勉強を頑張っておられることでしょう。
私は4年前の2016年にケアマネ試験を受験して、何とか一発合格することができました。
その際の勉強法やお勧め問題集は下記記事に書いていますのでご参照頂けたら幸いです。
さて、この記事をリライトしているのが2020年10月9日ですから、2日後が試験本番となります。
今回は、ケアマネ試験を受験される皆様に、私の経験談も交えながら試験に臨む心構えと注意事項について記事を書きたいと思います。
※2019年(第22回)のケアマネ試験は台風19号の影響で全国各地でケアマネ試験の中止や時間の繰り下げ等の対応が行われ受験生の皆様も大変だったようですが、今年(2020年)も丁度試験日となる週末に台風14号の接近が予想されています。何事もないことを祈っておりますが、状況次第では変更等がある可能性もありますので各都道府県等のアナウンスには注視が必要です。
試験に臨む心構え
勉強はやってもやってもキリがなく「本当にこのままで合格できるのだろうか」と不安になるものです。
特に最近のケアマネ試験は「落とす試験」になってきているため、受験者数も減っている上に合格率も低迷しています。
しかし「受験する」と決めたのであれば「必ず合格する」という気概が重要です。
多少なりとも受験料を払っているのですから、受験するからには必ず合格を勝ち取りましょう!
その「気概」こそが一番の原動力であり心構えとして一番重要なポイントです。
心構え①「ハロー効果に怯まない」
「落とす試験」と言われているケアマネ試験なので、試験開始とともに問題を読むと「第1問目から難関問題」が出題されることがあります。
ちなみに、私が受験した時の2016年(第19回)の第1問目は以下になります。
問題1
介護保険法第1条又は第2条に規定されている文言はどれか。3つ選べ。
1.自立した日常生活
2.要介護状態等の軽減
3.医療との連携
4.利用者主体
5.介護の社会化
【引用元】平成28年度(第19回)ケアマネ試験問題1(支援分野)より
※解答と解説はこの記事の一番最後に記載しておきます。
さて、この問題の答えがお分かりになるでしょうか。
選んだ3つが全て一致していないと正解(1点)にはなりません。
ちなみに、私は試験当日わかりませんでした。
つまり、不正解となったので、私は「問題1」は落としました。
これを俗に「ハロー効果」と言います。
毎年、第1問目は難解な問題が出題される傾向にあり、「ハローこんにちは~、あなたの心をボッキボキに折ってしまおうかしら、おほほほ…」という第一印象でトラウマを植え付け、問題全体の印象を歪めようとすることを目的とした認知バイアスが「ハロー効果」になります。
冷静に考えて、この第1問目は「超難関」というよりも、介護保険法の条文を読み込んで暗記していなければ答えられない問題です。
条文を暗記できていなかった私は、正答がわからず第1問目にして
「難しい問題ばかりなのかもしれない」
「このままいくと不合格になってしまうかもしれない」
という不安のバイアスが掛かりましたが、ここで怯んではいけません。
これは「ハロー効果」なのです。
ハロー効果に怯まず気を取り直して、次々と解答を進めていきましょう。
安心して下さい。
私はこの第1問目を落としましたが、ちゃんと合格しました。
つまり、第1問目でボディーをえぐられても、テンプルを打ち抜かれてもそこでノックダウンせずに諦めず平常心で次の問題に進むことが大切なのです。
心構え②「1点に固執しよう」
ケアマネ試験は全部で60問出題され70%の正答率で合格となる試験です。
しかし、毎年問題の難易度によって、必ずしも70%が足切り基準となるわけではありません。
70%よりも高い場合もありますし、低い場合もあります。
つまり「足切りボーダーラインが毎年変わる」のです。
ということは「1点で笑って1点で泣く」ということが往々にしてあり得ます。
足切りラインによって、1点足りないだけで合格になったり不合格になるわけです。
ですから「1点(1問)の正答率に固執」する必要があります。
先ほど、「第1問目のハロー効果は割り切る」と書いたことと矛盾するかもしれませんが、多くの受験生が解けないような問題はくれてやって構いません。
要は「正答できる問題は必ず正答する」ということが重要なのです。
もっと言えば、「他の受験生が正答するような問題は必ず自分も間違えずに正答する」ということが重要になります。
もちろん、わからないからと言って無回答のまま終えてはいけません。
鉛筆を転がしてでも、どこかにマークしましょう。
「1点の重み」は受験後に痛いほど思い知ることになりますので、受験の段階で「1点に固執」することで悔いのない戦いができます。
心構え③「ネットの情報に踊らされない」
受験前後(特に受験後)に、ネット上では様々な情報が飛び交います。
専門学校や予備校などから「解答速報」が出ますので、それらをもとに自己採点をすることはお勧めしますが、他にも「合格基準点予想」「足切りボーダーライン予想」などが様々なサイトから発信されます。
合格発表(2020年12月1日(火))まで2か月弱ほどありますから、確かにそれまで「モヤモヤ」「ヤキモキ」するわけです。
藁にもすがりたい気分になるのもわかりますが、結局は合格発表当日まで結果はわかりません。
気休め程度なら良いですが、安易にネット上の根拠不明な情報に踊らされたり惑わされたりしないように注意しましょう。
試験当日の注意事項
試験当日の注意事項をご紹介したいと思いますが、まずは前日にあまり夜更かししないようにしましょう。
寝不足で体調不良のまま受験すると、本来の実力が出し切れない可能性があります。
しかし、これがなかなか難しいもので、早く寝たら寝たであまりの緊張で「丑三つ時に目覚めてしまいそれから全然寝れない」というイレギュラーなことが起こったりします。
普段通りに過ごすのが一番良いかと思います。
注意事項①「忘れ物をしない」
当然のことですが、忘れ物をしないようにしましょう。
特に「受験票」です。
もしも受験票を忘れてしまっても、所定の手続きを踏めば受験可能になりますが、正直面倒臭いです。
調子も狂ってしまいかねません。
また、普段腕時計をあまりしない人は忘れがちですが、「腕時計(テーブルの上に置いて使用する場合は懐中時計も可の場合あり)」を持参(又は装着)しましょう。
試験中、スマホや携帯を見ることは出来ませんし、会場に時計があるとも限りません(あるとは思いますが無い可能性もあります)。
時間がわからないまま受験することほど怖いことはありません。
持ち物に関しては、試験案内や要綱をよく読んで抜かりのないようにしておくことが大切です。
前日に一通りの準備をしておくのが無難です。
注意事項②「交通手段を確認しておく」
仲間や同僚と一緒に行くのなら良いですが、単独で受験会場まで行く場合は、交通手段や所要時間などを確認しておきましょう。
受験会場に着くまでに迷子になって遅刻するようなことになれば目も当てられません。
注意事項③「着慣れた服装」
受験の際の服装は決められていませんので「普段着」で良いです。
服も靴も普段着慣れたものを身につけましょう。
気負い過ぎてスーツなどで行くと、着慣れていないために逆に調子が出ない可能性もあります。
靴も普段あまり履かない革靴などを履いて、万が一、靴擦れなどが出来てしまったら試験に集中できない可能性もあります。
また、試験当日(10月11日)の天候や気温も確認しておき、暑さや寒さの対策もしておく方が良いでしょう(今年も台風の接近が気になりますね)。
特に最近は異常気象なのか、気温もよくわからないことになっていますし、そもそも会場内の空調の温度設定がどのようなものになっているのかもわかりません。
上に1枚羽織れるようなカーディガンなどを持って行って、脱いだり着たりして体温調整ができる服装を選びましょう。
「足が底冷えするかもしれない」というところまで考えて、必要な服装や持ち物を忘れずに持っていきましょう。
注意事項④「筆記用具は予備も持参する」
解答はマークシートに鉛筆(又はシャープペンシル)でマークしていく方式になるかと思いますが、芯が折れてしまったり、本番で急に使えなくなるなどのイレギュラーなことが発生する可能性もあります。
そんな時でも対応できるように、予備の鉛筆なども持参するようにしましょう。
プラスチック消しゴムも忘れずに持って行きましょう。
注意事項⑤「マークシートの行を間違えない」
解答するマークシートの行を1段でも間違えてしまうと、間違ったまま解き進めていくことになってしまいます。
せっかく正しい答えを導きだしていても、マークシートの解答する場所を間違えていては全て不正解になってしまいます。
「無さそうであり得る話」です。
マークシートの行を間違えないように注意しましょう。
注意事項⑥「マスクを忘れない」
新型コロナがまだまだ収束したとは言いづらい状況です。
また、新型コロナだけでなく時期的にもインフルエンザ等の感染症が気になる季節になってきましたので、マスクを忘れないようにしましょう。
雨が降っている場合マスクが濡れてしまったり、何らかの事情でマスクが汚れてしまったり紛失してしまう可能性も考慮して、何枚か予備のマスクを持って行くことをおすすめします。
注意事項⑦「体調不良時は勇気を持って辞退を」
こういう社会情勢や時期ということもありますから、試験当日に体調不良の場合は勇気を持って受験を辞退しましょう。
せっかく受験申込をして勉強を頑張ってきたのに辞退をするのは悔しい気持ちもあるでしょうが、「これくらいなら大丈夫」という自己判断は危険です。
周りの人に迷惑が掛かる可能性もありますし、ひいては自分が窮地に陥ってしまうことになりかねません。
辞退してもまた来年受験すればいいだけですし、受験者は福祉職や医療職が大多数でしょうから「まずは職業倫理に反しないよう行動する」ということが大切です。
体調不良時は賢明な判断をしましょう。
最後に
今回は、ケアマネ試験を受験される皆様へ受験の際の心構えと注意事項について記事を書きました。
せっかく受験するのですから「必勝!」といきたいところですね。
最後になりましたが、皆様が持てる実力を十分に発揮され、ケアマネ試験に合格されますことを心よりお祈り致しております。
「ハロー効果」の2016年ケアマネ試験の第1問の答えは以下になります。
正解は…1・2・3
【解説】
1.第1条に規定されている。
2.第2条第2項に規定されている。
3.第2条第2項に規定されている。
4.第1条に尊厳の保持等の規定があるが、利用者主体とは規定されていない。
5.第1条に国民の共同連帯の規定があるが、介護の社会化とは規定されていない。