特に男性なら誰もが夢見る「一国一城の主」ですが、介護職員として働いていて、新築一戸建を購入することは可能なのでしょうか。
中古物件なら格安の家もありますが、やはり新築にこだわりたい所です。
「別に家は欲しくない」
「賃貸住宅で十分」
「中古物件で十分」
という人もいるかもしれませんが、今回は「そもそも介護職員で新築一戸建てが購入可能なのか?」ということについて記事を書きたいと思います。
新築一戸建てを購入する条件
新築一戸建てを購入する時にキャッシュで一括払いで購入する人はまずいないでしょうから「住宅ローン」を組むことになります。
組めるか組めないかの最終的な判断は、「各金融機関等の審査による」わけですが、共通して必要な条件は
- 個人信用情報
- 勤続年数
- ある程度の年収
になります。
①個人信用情報
個人信用情報とは、
- 過去現在で金融事故がないか
- 現在の借入額の有無や返済額
などになります。
我々個人の金融情報は、指定信用情報機関の
などで情報を集約されており、過去の取引履歴や借入・返済状況や所有しているクレジットカードやクレジットカード会社に申請した住所や勤務先等も全て記載されています。
銀行やローン会社は本人からの自己申告をもとに、上記の信用情報機関に照会を行います。
その内容を見て判断するのです。
この方法は「事前審査」と言われるもので、事前審査さえ通らない場合は、「自分の信用情報に何か問題がある」という可能性があります。
本人であれば、上記信用情報機関へ「個人開示も可能」なので、申し込みをする前に自分の信用情報を確認しておくのもひとつの手かもしれません。
この部分は、「介護職員だから不利有利」ということはなく個人の金銭感覚や管理能力による部分が大きいと言えます。
ちなみに、クレジットカードの審査の大半は上記信用情報機関への照会で可否が決まります。
しかし住宅ローンともなると、更に審査が必要とされます。
②勤続年数
勤続年数は、「今の会社にどれだけ長く勤めているか」ということです。
一般的に、「勤続年数は長ければ長いほど良い」とされていますが、総合的な判断になりますので、「勤続3年以上」がひとつのボーダーラインになるのではないでしょうか。
ネットバンク等では、「特に定めなし」「勤続6か月以上」と比較的緩やかな条件のものも多数あります。
これは各金融機関の判断によるので一概には言えませんが、「とりあえず現在、安定した収入がある仕事を継続している」ことが求められているのだと思います。
「介護職員の平均勤続年数は5年弱」という統計が出ていることと「転職を繰り返しやすい職業」という点ではやや不利になるかもしれませんし、仮に住宅ローンが組めたとしても払い終わるまで介護職員として働き続けることを想像すると様々な不安要素があります。
③ある程度の年収
ローンを組むわけですから「ある程度の年収があること」は重要ポイントです。
介護職員の年収は400万円以下の人が殆どです。
年収400万円前後あり、他の信用状況も良好な場合は住宅ローンが組める場合もありますが、「格安物件しか選べない」という条件がついてしまいます。
年収を底上げする方法として
- 夫婦共働きをする
- 親の援助や遺産を足しにする
ということが可能ならローンを組める可能性が高くなります。
しかし、それが無い場合は、「介護職員は限りなく不利」と言えます。
夫婦共働きをしても、配偶者が特別高収入なら別ですが、そうではない場合は「二人合わせて世間の一人前」という状況なのは悲しい現実です。
介護職員の場合、夫婦共働きをして二人合わせて年収600万円~750万円ほどだと思います。
住宅ローンが組める水準にはもっていけますが、「余裕があるとは言えない水準」と言えます。
「新築一戸建て」購入例
介護職員でも新築一戸建てを購入している人はもちろんいます。
その多くは「結婚した」「子供が産まれた」というタイミングで新築一戸建てを購入されています。
共通しているのは
- 夫婦共働き
- 親の援助がある
ということと、場所が
- 郊外の更に郊外
- というか山間部
に購入されている人が多いようです。
街の中心部や郊外は土地が高いので介護職員では手が出せません。
そうなると、苦肉の策で
「田舎で土地が安い所を探す必要がある」
「辺鄙な山奥に家を建てるしかない」
という判断に至ったようです。
毎日車を1時間近く走らせて通勤されています。
本当、ご苦労様です。
私なら、「そこまでして新築の家はいらないや」と思ってしまいますがどちらにしても選択肢が限られているのが現状です。
皆さんや皆さんの周りの介護職員の新築一戸建ての購入状況はどのような感じでしょうか?
最後に
今回は「介護職員でも新築一戸建てを購入し一国一城の主になれるのか」ということについて記事を書きました。
介護職員でも個人信用状況等の条件が揃えば新築一戸建てが買えますが
- 共働きや親の援助が不可欠
- 立地条件は田舎や山間部になりがち
ということになります。
住宅ローンを組むということは、「完済するまで介護職員として働き続ける覚悟」を持つ必要があります。
もちろん、転職することも可能ですが、収入を途切らせることにならないように綿密な計画が必要になります。
逆に言えば、上記の条件が揃わないと、「新築一戸建ての購入は難しい」と言えます。
これが「専門職という名の介護職員の現実」です。