社内恋愛をして職場結婚をする場合、一般的に想定されるのは、
- 男女が別々の部署に配属される
- 女性(時として男性)が家庭に入ったり別の職場に転職する
というパターンになろうかと思います。
つまり、「男女ともそのまま同じ会社で働き続ける」又は、「どちらか一方が残りもう一方は退職をする」のどちらかが多い印象です。
しかし、介護現場という職場で介護職員同士(時として他職種同士)が結婚する場合は、「男女とも辞めていく」というパターンが多いように感じています。
いや、ひょっとしたらそのパターンが多いのは私の周囲だけの話であり、介護業界とか介護現場は関係なく「自分の周りの環境や働いている介護施設が異例であり異常である」という可能性も否定はできません。
私の周囲で、職場結婚をする際に男女ともに辞めていくパターンを複数確認していますが、そこに共通しているのは「結婚をすることを周囲や上司にも言わずに退職していく」ということです。
つまり、結婚することを言わずに辞めていくのですから寿退社ではなく、表面上は「結婚以外の何らかの理由で男女が同時に又は連続して退職していく」のです。
こういう共通パターンが繰り返されると、「それには何か理由があるのではないか」と思うわけです。
今回は、退職後に結婚した元同僚との後日談や自分が同じ状況になったとしたらどういう心境や心理になるのかを考えながら、同じ職場で介護職員同士が結婚する場合に男女とも退職していく理由について記事を書きたいと思います。
同じ職場で介護職員同士が結婚する場合に男女とも退職していく3つの理由
私の周囲の介護現場では、何故同じ職場で介護職員同士が結婚する場合に男女とも退職していくのでしょうか。
その理由を3つご紹介していきたいと思います。
理由①:とにかく色々面倒くさい
結婚を機に退職していった元同僚の後日談では、「とにかく色々面倒くさいから」という理由でした。
何がそんなに面倒くさいのかと言えば、
- 上司や経営者への報告
- 周囲からの祝辞という名のいじりや茶化し
- 今まで秘密にしていたことへの罪悪感にも似た感情
などのようです。
もちろん、介護現場に限らずどの業種でも職場結婚をする際には同じような状況があります。
しかし、介護現場での職場結婚の場合、そういうことは避けては通れぬ道だとわかった上でもなお、「耐えがたいものがあると想像されるため男女ともそれを避けて退職していく」のだと考えられます。
例えば、
- 上司や経営者への報告の仕方やプロセスに独特の因習がある
- 必要以上にしつこくてうざったいほどの茶化しや根掘り葉掘り聞いてくる人が存在する人間関係
- 人の罪悪感やネガティブな感情にマウンティングしてくる人の存在
などです。
そういう環境であれば、「色々面倒くさいから辞めてしまえ」という選択になってしまうのも理解ができます。
理由②:働き続けるほどの価値がない
職場結婚をする場合、前述したような面倒くさいことは避けては通れぬことです。
しかし、「そこまでして働き続けるほどの価値がない」という判断になってしまった場合は、男女とも退職をしていく選択をすることでしょう。
つまり、
- 退職しても同程度以上の処遇や待遇の介護事業所で働くことが可能
- どちらにしても介護職員の給料では将来に不安があるため結婚を機に他業種に転職する
というパターンです。
もっと言えば、「継続して働くよりもリセットやリスタートをする方がメリットが多い」という判断になります。
「男性の寿退社」さえ少なくない介護業界ですから、「魅力がない介護事業所にわざわざ自分から面倒くさいことをしてでもぶら下がっていたいとは思わない」という意思表示の表れだと言えます。
理由③:結婚を機に関わりたくない
元々「辞めたい」という願望がある人や、「何かのキッカケがあれば辞めたい」と考えていた人は、「結婚を機に辞めよう」という選択をすることでしょう。
また、結婚は人生の転機でもありますしスタートだとも言われています。
その結婚という人生のスタートを「心機一転、ゼロからやり直したい」「自分の人生設計を立て直したい」と考える心理も理解ができます。
その結果「自分たちが頑張る場所(会社)はここではない」という判断なのですから、男女ともに辞めていくのです。
もっと言えば、「これからの自分達の人生に関わって欲しくない人が多いから」という理由があるのかもしれません。
最後に
今回は、同じ職場で介護職員同士が結婚する場合に男女とも退職していく理由について記事を書きました。
冒頭にも書きましたが、特筆すべきは「男女ともに結婚をすることは一切口外せずに辞めていく」という点です。
要は、会社には「知られたくない」「教えたくない」「関わって欲しくない」という心理が働き、男女ともに辞めていく傾向があります。
これは私の周りだけなのかもしれませんが、「結婚を機に男女ともに辞めていくような会社には何らかの問題がある」と言っても過言ではないのではないでしょうか。
「結婚を機に」ということですから、辞めていく男女は40歳以下の若い世代が多いため「若いマンパワーのロス」にも繋がります。
皆様の周りではどんな感じでしょうか。
コメント
今回の記事、介護事業所側に対する、働く側からの不信感が結婚を機に退職という形で顕在化するという労働条件の悪い介護業界特有の現象だと思います。
業種や収入にもよりますが、私の経験では介護業界に来る前にいた職場では、結婚というのはその職場でさらに仕事に打ち込むモチベーションの源となることが多かったです。しかし介護業界で働く人にとって結婚とは、より収入を上げるため職場に別れを告げる決定的な節目なんですよね。
この現象、嫌な言い方ですが、介護業界って本当に、働き手に対して甲斐性なしってことだと思います。
>リカルボン太郎さん
こんばんは~
コメントありがとうございます^^
おっしゃるように、男女ともに辞めていくのは労働条件や職場環境の悪さの顕在化だと言えるでしょうね。
「甲斐性なし」…言いえて妙ですね。