介護現場には様々な課題が山積みです。
代表的なものが「職場の人間関係」や「人材確保」などになりますが、それらを改善していくためには「職場全体で取り組むこと」が必要になってきます。
しかし、そうは言っても職場全体で取り組むためには「現場の声を拾い上げる体制」や「適切な管理体制」が必要になってくるので、上司や経営者などの管理をする立場の人の努力やマネジメント能力が必須になります。
ですから、まずはそれらの人達のマネジメント能力が発揮されないと職場全体で取り組むことが困難なのは火を見るよりも明らかなのです。
今回は、山積みの介護現場の課題をクリアしていくために「言わないでいいことは言わず、言わなければならない事は言う環境づくり」について記事を書きたいと思います。
介護現場の課題をクリアするための環境づくり
介護現場の課題をクリアしていくためには環境づくりが欠かせません。
問題や課題を改善するためには、極端に言えば「現状と逆のことをすればいい」のではないでしょうか。
現状の介護現場を見ていると、「言わないでいいことを言って、言わなければならないことを言わない体質」を感じます。
つまり、これを逆にして「言わないでいいことは言わずに、言わなければならないことをちゃんと言う体質」に変えればいいのです。
以下で詳しくご紹介していきます。
言わないでいい事は言わない
「言わなくていいこと」とは具体的に以下になります。
- 嫌味
- 悪口
- 捨て台詞
- 余計な一言
- 感情的な言葉
などの「人間関係を悪化させる要因になる発言」です。
例えば、
「何でそんなことしたの!」
「何回言えばわかるの!」
「頭大丈夫?」
などの相手を嫌な気持ちにさせたり萎縮させてしまうような言葉や言い方です。
こういった言葉が職場に溢れてはいないでしょうか。
もし介護現場でこのような言葉が飛び交うような職場であれば、人間関係が劣悪であることが容易にわかります。
もちろん、こういった発言をする本人も良くないのですが、そういう人や環境を野放しにしている上司や管理者にも問題があると言えます。
人間関係が劣悪であれば、退職者も後を絶たず常に人員不足となり問題を増やしてしまうという悪循環から抜け出せません。
この状況を改善しようとするならば、現状の逆で「言わなくていいことは言わない環境づくり」を目指していく必要があります。
それができるかできないかは、管理者や上司の腕の見せ所です。
ただ、残念ながら「マネジメント能力が欠如している」「そもそも管理者や上司自体が言わなくてもいいことを言う悪の権化」ということが往々にしてあるために、課題をクリアして改善していくどころかニッチもサッチもいかず悪循環の坂道を転がり落ちていく介護事業所があることにも留意が必要です。
言わなくてはならないことは言う
「言わなくてはならないこと」とは具体的には以下になります。
- 適切的確な報告や情報
- キャリアパス要件など
- 業務連絡検討会議での決定事項や今後の方針
などの「業務上欠かせない内容」であったり、「資質の向上を目指すなら伝えておかなければならないもの」などです。
部下から上司へ「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」を行っていくことも大切ですし、反対に上司から部下へ正しい情報や今後の方針などをちゃんと全員が周知できるような体制を取ることも重要です。
多くの介護事業所は「介護職員処遇改善加算」を算定しているかと思いますが、自分の働いている事業所がどの区分のどういったキャリアパス要件を算定しているかなどを明確に介護職員に周知させている所は少ないのではないでしょうか。
事業所から知らされていないので知らないのは仕方がないのですが、何故か「知らない方が悪い」「知らないなんて勉強不足」などとコケにされたりします。
そもそも、上司に聞いても上司さえ知らないというケースもあるようです。
介護保険制度について周知徹底できるような研修をしろとは言いませんが、せめて事業所が算定している加算などの算定状況は周知できるような体制が必要だと思っています。
また、業務連絡検討会議は幹部職員や上司だけが出席する会議なのですが、その内容が全然下にはおりてこず「いつの間にか方針ややり方が変わっていた」ということもあるのではないでしょうか。
要は「現場を軽視した場当たり的な体質」なのです。
こういった「言わなくてはならないことを言わない体質」は、現場を混乱させることになったり介護職員に不信感を抱かせる原因にもなります。
そんな状況では信頼関係も築けません。
ですから、反対に「しっかりと言わなければならないことを言う体質」に変えることでより良い信頼関係が構築でき、働きやすい職場になっていくのではないでしょうか。
最後に
今回は、介護現場の課題をクリアしていくために「言わないでいいことは言わず、言わなければならない事は言う環境づくり」について記事を書きました。
職場環境は職場全体で取り組まなければ解決が難しいため、その動向は管理者や上司のマネジメント能力によって左右されます。
課題が山積みの介護事業所は職場内の環境が「言わないでいいことを言って、言わなければならないことを言っていない体質」になっていないかチェックしてみてはいかがでしょうか。
コメント
他のスタッフを不愉快にさせるような言動ばかりしてる人って、利用者に対しても適切なサービスはできないと思うんですよね。
昔、嫌味で陰湿で陰険な管理者がいて、そいつのせいで新人が1日でやめてたのですが、そんな人が利用者に対して適切に介助ができるのかといったら・・できませんよ。
だってスタッフの気持ちがわからないってことは、利用者の気持ちもわからないってことだからさ。
いや「スタッフにこうすれば嫌な気持ちになるだろう」って分かってしてるのかもしれないけど、それは負の感情でしょ。負のエネルギー出してる人なんてサービス業は無理ですってば。まず自分の精神治療しなさいよ。
結局その管理者は、パートの人らに「あいつはおかしい」と散々言われて、追い出されていきました。その後他の施設に行ってもすぐクビで、今はプータローだそうです。みじめな人生だよね~。
人にひどいことしたら、全部自分に返ってくるんだよ。
「天に向かってつばをはく」ってことわざ、知ってるでしょ?
自分にいいことがあるようにってわけじゃないけど、もっとていねいにスタッフに声をかける練習したらどうだろう。
そうすれば、利用者からも評価が上がると思うけど。
>デイちゃんさん
こんばんは~
コメントありがとうございます^^
そうですね、私もそう思います。
でもそういう人に限って上に立つ役職についていたりするんですよね。
介護業界闇深しです。