リアル介護現場の実情

介護現場で「ミスや事故が多発する3つの理由」と「過剰な責任追及から身を守る方法」

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介護現場は利用者という人間を相手にしているので、失敗や事故があれば利用者の命にも関わりかねません。

事故があればその対応に追われることにもなるので、そうならないように介護現場では細心の注意を払って業務を行っています。

しかし、それでもミスや事故が起こってしまうのが介護現場です。

ヒューマンエラーはどうしても発生してしまうことではありますが、現状の現場で「ミスや事故が多発している3つの理由」と「過剰な責任追及から身を守る方法」について記事を書きたいと思います。

 

 

 

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ミスや事故が多発する3つの理由

 

 

そもそも、介護現場でのミスや事故はゼロにはなりません。

ゼロになるように細心の注意を払い、情報を共有したり事前の対応をしリスクを管理してゼロに近づける努力を行っているものの「ゼロにはならない」ということは大前提です。

「ハインリッヒの法則」では、1つの重大事故の背後には、29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在すると言われています。

つまり、「どう足掻いても異常だらけなので、少しでもそれを正常にできるように管理していこう」というものが「リスクマネジメント」になります。

「事故を未然に防ぐのが介護のプロでしょ」→「無理です」

ゼロにはできないものの、「多発してしまう」ということは大きな問題です。

何故、介護現場ではミスや事故が多発してしまうのでしょうか。

 

理由①「リスク管理が活きていない」

事業所全体でリスクマネジメントを行っていくことが重要ですが、それが活かされていなかったり、適当に行われている場合はミスや事故が多発します。

例えば

  • 現場職員に改善策も責任も対応も丸投げしている
  • リスク管理が現場職員の責任追及や揚げ足取りの材料になっている
  • 対応策が現場職員の自己犠牲と業務負担を増やす内容ばかり

というものであれば、間違いなく今後もミスや事故が多発します。

利用者の中には認知症の人も多くいます。

急に立ち上がったり予測不可能な行動を取り、転倒したり異食をしたり等のアクシデントが発生します。

付きっきりの介護は不可能なので、利用者自身の行動から発生したアクシデントは職員のミスとは言えないのですが

「目を離したのが悪い」

「相手は認知症なのだからそういう行動を予見しておくべきだった」

などと言われ結局は現場職員の責任問題となります。

つい先日、「おやつを喉に詰まらせて亡くなった利用者にドーナツを配膳したあと他の利用者の対応をしていた職員が有罪判決を受ける」という事件がありましたが、介護現場にいるだけで「犯人にされる可能性のある仕事」である以上、今後もこうした「犯人捜しの材料」とされる可能性も大いにあります。

入所者がおやつを詰まらせ亡くなった事件で有罪判決「ショックを隠せない理由」

リスク管理が犯人捜しになってしまうと、ミスや事故自体は減らず嫌気が差した職員が辞めていくことなり益々ミスや事故が増えたり、犯人にされることを恐れて隠蔽体質になっていくのではないでしょうか。

 

 

理由②「職員の資質の問題」

そもそも職員の資質が低いという問題があります。

人員不足により、資質がないような職員を雇ったり、能力や経験不足の職員にワンオペの夜勤をさせていることでミスや事故が多発することになります。

やらなければならなかった業務を忘れてしまったり、自分の勝手な判断で業務を行ってしまったり、経験不足で利用者を不穏にさせてしまったりなどがあると周りの職員にも迷惑が掛かります。

もっと言えば、そういった職員でも「プロの介護職員」として現場に立たせている事業所に問題があります。

 

 

理由③「過重労働がミスを誘発する」

人員不足の中で常に緊張の糸が張りつめた過重労働を長時間していると、どんな人でも集中力が途切れミスをしてしまいがちです。

休憩さえマトモに取れない環境の中で「ミスや失敗をするな」と言う方に無理があります。

責任を押し付けられたり、犯人捜しをされるような職場環境では、人員確保どころか職員がどんどん辞めていってしまいます。

その結果、更に人員不足となり、過重労働となり、ミスや事故が多発する悪循環に陥っていきます。

 

 

 

過剰な責任追及から身を守る方法

 

 

ミスや事故が多発する原因が明らかであれば、その点を改善していけば自ずと発生件数は減っていきます。

しかし、どの理由であっても自分ひとりでどうこうなるものではなく、事業所全体で意識を変えて実行していく必要があるので、「今日明日にどうこうなるものでもない」というのも事実です。

そうなると、まずは自分を守っていく必要があります。

自分が守られていなければ利用者も守ることができませんし、嫌気が差して辞めてしまえば本末転倒です。

介護現場でありがちな「過剰な責任追及」から身を守る方法があるのでしょうか。

 

即効性のある方法はあってないようなもの

普通に考えて、ミスや事故が発生しないために思いつく方法としては

  • 細心の注意を払って介護を行う
  • 利用者の先の行動を予見して業務に当たる
  • 情報を共有してスタッフ同士で声を掛け合う

というものですが、多くの事業所や職員は心掛けて行っていることではないでしょうか。

その上で、「ミスや事故が発生してしまった場合に過剰な責任追及をされないためにどうするのか」ということが問題となっているわけです。

そうなると

  • 常に責任の所在を考えながら自分に責任が発生しないような対応の仕方をする
  • 出来る限り介護現場に入らず利用者に関わらないようにする

という本末転倒な方法しか残されていません。

これでは「不健全な状態」ですし、そもそも業務が回らなくなってしまいます。

過剰な責任追及が行われている事業所では、各々が自分を守るために端々まで不健全になっていきます。

 

 

間接的に予防線を張る

唯一、有効打になりそうな方法として「間接的に予防線を張っておく」方法があります。

職員会議やユニット会議などに出席することがあるかとは思いますが、その際にリアルな現場の実情や具体的なリスク要因について発言し、議事録に残しておく方法です。

議事録に残しておけば、必ず上の人間の目にも届きますし、文字として証拠も残すことができます。

「人員が足りない中で業務を行っている」

「事故が起こりかねない労働環境がある」

「体力的に限界」

「事業所全体で改善を検討して欲しい」

「再度、改善をお願いしたい」

などと発言し記録しておけば、万が一、大きな事故が発生してしまった場合に自分を守る布石になります。

事故などが発生し、過剰な責任追及をされそうになったら

「早くから改善をお願いしていました」

「会社には限界を伝えていました」

「ヘルプを出しても動かなかったのは会社です」

「会社の対応の遅さが事故に繋がった原因です」

「この議事録に発言の証拠があります」

と言って自分を守ることができます。

回覧印や決裁印を押しているのですから事業所側も

「聞いていない」

「知らなかった」

などという言い逃れはできません。

上司に何度言っても解決も改善もしない場合は、「記録に残す」という身の守り方もあることを知っておいて下さい。

 

 

議事録が差し戻される可能性

過剰な責任追及をする事業所なのですから、そういった内容が書かれている議事録は差し戻されたり訂正を指示される可能性も大いにあります。

そうならないようにするためのポイントは2つです。

  1. ある程度のポジションにいる職員を巻き込む
  2. 複数の職員で意見を言う

 

1.ある程度のポジションにいる職員を巻き込む

サブリーダーやリーダーや主任などの肩書きがある人を巻き込めたらベストですが、そういう人達の多くは事業所寄りの意見を持っている可能性もあります。

そうではない「正常な判断ができる人」を選んで巻き込むことが出来れば意見を通しやすくなります。

 

2.複数の職員で意見を言う

「徒党を組む」とか「派閥」という言葉は良いイメージがありませんが、介護現場では「正しい意見より多くの人が賛同する意見の方が通りやすい」傾向があります。

ですから、自分1人で言うよりも、複数の職員で同じことを言った方が効果的です。

介護現場では1人の意見は無視されますが、複数の職員の意見は無視しきれない体質があるのが特徴です。

複数の職員で「正しい意見」を言って議事録に残していけば通しやすくなります。

 

 

 

最後に

 

 

今回は、介護現場で「ミスや事故多発している3つの理由」と「過剰な責任追及から身を守る方法」について記事を書きました。

長い目で見れば「事業所全体で情報を共有し取り組んでいく姿勢」が重要です。

そして、現場職員個々に負担や責任を押し付けているだけではミスや事故が減るどころか増えてしまうことになります。

長い目で見ているのに、一向に改善しない事業所は常に人員不足でしょう。

そんな事業所であれば「まずは自分を守っていく」必要があります。

介護職員が守られていないのに、利用者を守れるわけがないのです。

 

※今回の記事のアイキャッチや本文中の画像は、フリー素材サイト「PAKUTASO(ぱくたそ)老人と介護士」より使用させて頂きました。

なんと、このモデルの女性介護士は、私のフォロワーの「yumiko(@yummy_ko963852」さんなのです。

 

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