【介護現場では不可避】高齢者が転倒しやすい5つの理由

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以前、介護職員が付き添っていなかったから利用者が転倒後にお亡くなりになってしまい、事業所に損害賠償命令が出たという判決がありましたが、そもそも人間は二足歩行をしている以上、誰でも転倒することはあります。

そして、高齢になってくると益々転倒しやすくなります。

転倒しやすい高齢者が介護施設に入所することで転倒しなくなることはありません。

「介護職員が歩行介助をしていれば転倒を防げたのに付き添いをしていなかったからダメ」という内容の判決だったわけですが、介護現場の実情を知っている私としては「とても酷な判決だった」と感じています。

全国の介護現場では、毎日どこかで利用者が転倒をしていることでしょう。

それは紛れもない事実です。

今回は、高齢者が転倒しやすい5つの理由について記事を書きたいと思います。

最近、介護現場に逆風となるような事件や事故が相次いでいます。 おやつのドーナツを喉に詰めて死亡した利用者の事件では、職員(准看...

高齢者が転倒をしやすい5つの理由

高齢者が転倒しやすい理由としては「足腰が弱ってくるから」ということは誰でも想像に容易いことでしょう。

具体的に5つご紹介したいと思います。

理由①「下肢筋力の衰え」

歳を取ると足腰が弱ってきますが、特に股関節から下の足の筋肉が衰えてくることで転倒しやすくなります。

足首を屈曲・伸展させるための「下腿三頭筋」や、つま先を屈曲させるための「前脛骨筋」が衰えることで足が上がりにくくなり「すり足歩行」になります。

介護職員であれば、利用者が「キュッキュッキュ」という靴の音をさせて歩行している姿を日常的に見ているかと思います。

靴と床を擦り合わせるようにすり足で歩くことで、少しの段差どころか段差が無くてもつまずきやすくなるのです。

理由②「視力の低下」

高齢になると視力も低下しますし、視野も狭くなります。

視力が低下し視野が狭くなることで、段差に気づかずにつまずいたり、手すりを掴み損ねたり、椅子に座り損ねることで転倒しやすくなります。

理由③「平衡感覚の衰え」

加齢とともに、平衡感覚も衰えていきます。

平衡感覚は「内耳にある三半規管」がつかさどっていますが、視覚や足の筋力も関係しています。

例えば、目を閉じて片足でバランスを取ろうとした時、三半規管だけでなく視覚と足の筋力によって平衡感覚を保つことが出来ていることがわかるかと思います。

目を開けていればバランスを保てるのに、目を閉じるとバランスが保てないのは視覚を失ったからであり、また、足の筋力によってバランスが崩れそうな体勢を修正することができるからになります。

高齢者はこれらが衰えてきているため、転倒しやすいのです。

理由④「病気」

高齢者(利用者)の中には認知症の人も多くいます。

レビー小体型認知症には「すくみ足」の症状があります。

パーキンソン病の場合でも「すくみ足」の症状があります。

すくみ足とは、足がすくんでしまい歩き出そうとしてもなかなか第一歩が出ない症状のことを言います。

すくみ足の状態であれば転倒しやすくなります。

また、すくみ足だけでなく、認知症者は「危険認識が低くなる」ために、自力での歩行は困難なのに一人で歩こうとしたり、我々の想像を遥かに超える行動をすることで転倒しやすくなります。

認知症やパーキンソン病でなくても、「心臓疾患」や「脳疾患」などの持病があれば、歩行中に心拍数が上がったり発作が起きて歩行困難になることで転倒しやすくなります。

理由⑤「転倒のトラウマ」

1度でも転倒したことのある高齢者は再び転倒する可能性が高くなると言われています。

1度転倒する時点で肉体的な衰えがある可能性が高いという理由と、転倒のトラウマが生じてしまうため、逆に引き寄せられてしまうと考えられます。

多くの高齢者は転倒を恐れています。

転倒すると骨折をしたり重篤な状態になって寝たきり状態になってしまうかもしれないということを知っているからです。

しかし、一度でも転倒してしまうとその時は怪我をしなかったにしても、転倒してしまった「ショック」や、周りの人に見られてしまった「羞恥心」や、また転倒してしまうかもしれない「恐怖心や不安感」によってトラウマになってしまうことがあります(転倒後症候群)。

そのトラウマによって、何気ない場面でも自分が転倒する姿がフラッシュバックしてしまい、更に転倒するリスクを高める悪循環が発生してしまうのです。

最後に

今回は、高齢者が転倒しやすい5つの理由について記事を書きました。

介護現場においては、日常の中で機能訓練や生活リハビリや体操等で予防を行っていくことも重要です。

また、一度転倒してしまった利用者に対しては「転倒後症候群の有無や状況」についても注意深く観察していく必要があります。

それも介護職員の専門性と言えますが、全ての利用者が大なり小なり転倒リスクがあるのは紛れもない事実なので、人員的にも常識的にも倫理的にも全ての利用者に24時間付き添いを行うことが不可能なのは少し考えればわかる話です。

転倒リスクが高い人に付き添っていても、リスクが低い人が転倒してしまう可能性もありますし、人間が人間を相手にしているわけですから限界があるのは当然です。

高齢者が共同生活をしている介護現場では「転倒事故は不可避」なのです。

介護事故による判例がまだまだ少ないことで司法の場で理解を得にくいこともありますが、それだけまだ世間的にも社会的にも介護現場の実情がオープンになっていない証拠ではないでしょうか。

やはり、もっともっと介護現場の実情について声を上げていく必要性を感じます。

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