介護業界の異常性

介護業界が推奨する暴力のある利用者への対応方法が珍回答な理由

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自傷他害行為があり、本人や他者の生命や身体に危険が及ぶ可能性がある場合については、「やむを得ず身体拘束をしていくことも必要」であることを過去記事でも書きました。

しかし、「何かあればすぐ身体拘束」というわけにはいかず、あくまで最小限度の最終手段になります。

では、身体拘束をするまでには至らず「時々、暴力を振るってしまう」「他者の身体に危険が及ぶ可能性もあるか判断が微妙」というような利用者が居た場合、介護現場ではどういう対応が必要となるのでしょうか。

実はこういった「身体拘束をする必要があるような無いような微妙な状態」の利用者の方が圧倒的に多いため、現場職員も対応に苦慮している現実があります。

今回は、介護業界が推奨するこういった暴力のある利用者への対応方法が珍回答な理由について記事を書きたいと思います。

介護現場では如何なる理由があっても身体拘束をしたら負けなのか

 

 

 

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介護業界が推奨する対応方法が珍回答な理由

 

 

現状で「時々暴力があるが身体拘束をするまでもない」と判断されている利用者の対応は「現場職員に丸投げ状態」です。

丸投げ状態の介護業界や事業所が推奨している対応方法が珍回答な理由をご紹介したいと思います。

 

対応方法①「言葉掛けや寄り添うことで暴力はなくなる」

介護士の専門性によって、暴力がある利用者への「言葉掛けや寄り添い方で暴力はなくなるのだ」という「介護士の資質に責任を押し付けた対応方法」です。

確かにそういうケースもあるかもしれませんが、万能ではありません。

機嫌が良さそうにニコニコしながら手が出てしまう利用者だって沢山存在します。

「言葉掛けや寄り添い方が不十分だから暴力が出てしまうんだ」

「暴力が出てしまう原因を探り、取り除くことで暴力はなくなる」

という「確率が立証されていないチンプンカンプンな押し付けがましい精神論」を推奨しているため珍回答であると言えます。

 

 

対応方法②「心構えや身体能力があれば暴力を避けられる」

相手が暴力のある利用者だとわかった上で介護をしているのだから「心構えと暴力を避けるような身体能力を身につけておく必要がある」という、またしても「介護士の資質や能力に責任を押し付けた対応方法」です。

確かに、相手をよく見て手や足を出されそうになればそれをかわし、暴力を受けてしまう間合いに入らなければ暴力を受けることはありません。

しかし、こちらは利用者と格闘をするために働いているのではなく、「介護」をするために働いているのです。

移乗介助や排泄介助や歩行介助など、多くの業務は利用者に十分に近づかなければ不可能です。

その介助の中で、密着したり靴を履く介助のために目線を逸らしたりすることは当然あり、その不意を突いて利用者から暴力を受けてしまうことが多々あります。

どんなに気をつけていても、介助の流れの中で介助に集中する必要があり見えない所から手や足が飛んでくれば避けることは不可能だと言えます。

そんな対応方法を推奨していれば「ノンフィクション格闘漫画の世界を地でいっている」ため珍回答だと言えます。

 

 

 

考え得る対応方法

 

 

介護業界が推奨する暴力のある利用者への対応方法は「介護士に負担や責任を押し付けた珍回答」ばかりです。

それで上手くいくのなら、現場介護士たちは苦慮したり疲弊していないでしょう。

では、実際問題どうすればいいのでしょうか。

考え得る対応方法をご紹介したいと思います。

 

対応方法①「複数人で対応する」

暴力のある利用者へ接する時は、職員2人や3人など「複数人で対応」することで被害を最小限に抑えることが出来ます。

利用者が暴力を振るわないように複数の職員でガードしながら介助を行うことで、暴力が防げたり被害が少なくて済むのです。

また「複数の職員の目」があることで、介護現場での暴力利用者の行為や介護士の対応についても「いつでも証明したり証拠になる」というメリットもあります。

人員不足の介護現場で、常にそれが出来るかどうかは課題が残りますが、「寄り添う介護」だとか「マンツーマンで攻撃を避けながら介助する」という対応方法より現実的でしょう。

 

 

対応方法②「自費で追加料金を貰う」

暴力がある利用者には、事前にキーパーソンに説明と理解を得た上で「自費で追加料金を貰う」という対応をすることで「Win-Winの関係が構築」できる可能性があります。

「1対応〇〇円」とするか「月極で〇〇円」とするかは話を詰めて考えてもらえば良いかとは思いますが、ここで大切なことは「対応をした介護士に手当をつける」ということです。

誰であっても「暴力を受けるのはイヤ」に決まっています。

しかし、その対応をすることで「1ヶ月当たり数万円~10万円前後の手当がつく」としたら「是非やりたい介護士」がいるのではないでしょうか。

「暴力のある利用者の対応を手当が発生することでやりたい介護士がいる」とすれば「Win-Winの関係」になります。

「それでも対応したくない介護士」はいるでしょうが、現状のように「自己犠牲だけで対応している状態より格段にマシ」になるのではないでしょうか。

 

 

 

最後に

 

今回は、介護業界が推奨する暴力のある利用者の対応方法が珍回答な理由について記事を書きました。

現状では「介護士の自己犠牲に全てを押し付けてしまっているから何も解決しない珍回答ばかり」になってしまっています。

介護士個々にしわ寄せするのではなく、事業所や業界全体で「珍回答ではなく実情に沿った対応方法」を検討し実行していく必要があります。

 

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