リアル介護現場の実情

介護士殺すにゃ刃物はいらぬ、毎日インシデントを書かせりゃいい

投稿日:2019年3月9日 更新日:

 

介護現場の人間関係が劣悪なのは有名です。

「いじめ」「パワハラ」「モラハラ」「揚げ足取り」「吊るし上げ」が横行しています。

そういう劣悪な人間関係の具体的な例として

「気に入らない職員に毎日何件もインシデント報告書を書かせる」

という方法があります。

今回は「毎日インシデント報告書を書かされることで介護士が潰れていく実情」について記事を書きたいと思います。

 

 

 

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インシデントとは

 

リスクマネジメントにおいて大きく分けて「アクシデント」と「インシデント」の2つがあります。

「アクシデント」はその名の通り「事故」です。

行政等にも報告の義務があります。

「インシデント」はいわゆる「ミス」です。

「ミスがあったが事故には至らなかったもの」という捉え方をされるのが一般的です。

厳密には、インシデントを更に細分化して「気づき」や「ひやり・はっと」という項目を設けている事業所もあるかと思います。

本来ならば、事故が発生する前に多種多様な「気づき」ができることで、出来るだけ未然に防げるような対策をしていくのが「リスクマネジメント」になるのです(ハインリッヒの法則に基づいています)。

ハインリッヒの法則(ハインリッヒのほうそく、Heinrich's law)は、労働災害における経験則の一つである。1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというもの。

【引用元】ウィキペディア「ハインリッヒの法則

 

 

 

インシデントは負担が大きい

 

「気づき」を沢山発見することを推奨している理由は「出来るだけインシデントやアクシデントを発生させないため」です。

それが利用者にとっても職員にとっても現状では「ベター」だと言えます。

利用者の事故はなかなか予見できないものですが、可能な限り予見できるように「気づき」で外堀を埋めていきます。

 

例えば

「〇月〇日 〇時〇〇分 〇〇さんが靴を履かず杖も持たず居室から出てきた」

というような内容です。

そういうことを書き溜めておくと、万が一、転倒事故が発生した時も「そういう行動をしていた人だから転倒が発生した」という情報や顛末が共有できる状態になります。

そして「気づき」を推奨しているもうひとつの理由は、「煩雑な報告書作成や看護師に報告したり家族に連絡したり改善策を検討する義務が発生しない手軽さ」です。

もちろん、利用者がその時に靴を履いていなければ靴を履いてもらえばいいですし、日常の様子として家族が面会に来た時はお伝えすればいいのですが「プラスの業務が発生することはなく、一覧表に箇条書きで書くだけ」の作業になります。

 

反面、「インシデントレポート」となると「発生したミス等を記載し、家族に連絡したり改善策を検討して実行していく」必要があります。

 

例えば、利用者の内出血を発見してしまった場合は

「発生した内容」

「発生状況」

「利用者の現状」

「発生後の対応」

「家族への連絡の有無やその内容」

「考え得る発生原因」

「改善策案」

などを記載した報告書を作成する必要が出てきます。

もちろん、リスクマネジメントとして必要であることはわかりますが、常に人員不足の現場で介護業務をしながらこういった報告書を作成する手間とか負担というものはとても大きくなります。

「事故を未然に防ぐのが介護のプロでしょ」→「無理です」

 

 

 

揚げ足取りの材料に使われる「インシデント」

 

業務負担が大きくなるインシデント作成作業ですが、介護現場ではこのインシデントレポートが揚げ足取りの材料として使われています。

本来は「リスクを管理する目的」なのですが、人間性が低い人ばかり寄り集まっている事業所では「反省文」「顛末書」「始末書」のような本来の目的を逸脱した「個人攻撃の材料」となっています。

 

「ミスをした張本人」

「事故に繋がるようなミスを発見した介護職員」

というような個人攻撃をされることで、業務負担が大きくなっている上に更に「嫌な思い」までします。

もちろん、自分自身がミスをしてしまった場合は改める必要があるのですが、人間である以上、ヒューマンエラーは発生しますし、揚げ足を取ろうと思えば「どんな言動ひとつでもミスにでっち上げることは可能な世界」なのです。

 

例えば、看護師が指示したことをやってその結果を報告しなかっただけで「インシデントだ~!」と大騒ぎして報告書を書かせることも可能です。

確かに、指示をされた結果を報告するのは当然かもしれませんが、そんなことでいちいち報告書を作成していたら業務負担が増えるだけでなく「一種のいじめやパワハラ」です。

しかし現状では、事業所の上の立場の人が本気を出せば、そういう「リスク管理という名の建て前と大義名分でパワハラをすることも可能な世界」だということに留意しておく必要があります。

アクシデント(介護事故)の第一発見者が不幸な理由と問題点

 

 

 

介護士殺すにゃ刃物は要らぬ

 

気に入らない介護職員や嫌いな介護職員に対して「はい、インシデント書いて」という指示を毎日何度も繰り返し、書かせたインシに何度もダメ出しをすれば介護職員の心は次第に病んでいきます。

嫌気が差して辞めていったり、うつ病のようになってしまう人もいるかもしれません。

「こんなの、いじめやパワハラだー!」

と反論しても

「リスクマネジメントの為に必要なことをしているだけです!」

と言い返されればぐうの音も出ない介護職員も多いのではないでしょうか。

ですから、「介護士を殺すには刃物は不要で、リスク管理という名のインシデントレポートを毎日何度も書かせればいい」のです。

実はそういう状況って、全国の多くの介護施設であり得る事実なのです。

 

しかし

「業務負担を一人の職員に集中させる」

「事業所全体で検討すべき改善策を職員個人に押し付ける」

「押し付けたり揚げ足を取ることで過度なストレスを与える」

という事実があれば企業コンプライアンス(内規や法令遵守)に逸脱していると考えられます。

 

「秩序と正義のために真正面から闘う」という手段もありますが、そういった事業所は十中八九「人員不足」です。

見切りをつけて「サッさと辞めてしまうのが得策」です。

これからは「介護職員を大切にしない事業所は淘汰されていく時代」なのです。

インシデントの取り扱いは「諸刃の刃」だということに気づけない事業所は「存在自体が事故」なのです。

 

 

 

最後に

 

今回は「介護職員に嫌がらせのようにインシデント報告書を毎日書かせれば精神や心を折ることが可能」だということについて記事を書きました。

しかし現状でもそういうことを日常的にさせている事業所があれば「完全にブラック」です。

健全なリスクマネジメントをする気もなければ倫理やコンプライアンスも存在しません。

事故も絶えないでしょうし、常に人員不足に違いありません。

嫌がらせで介護職員にインシデント報告書を作成させる暇があれば、正常な事業所運営ができる方法を模索していく方が賢明です。

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