3大介護と言われているのは
- 食事
- 排泄
- 入浴
になります。
もちろん介護現場では、それだけをしていればいいというわけでもなく、最近では 「利用者の心身の状態に合わせた介護をしなさい」 という方針になっています。
他にも書類仕事やパソコン業務など、多岐に渡るわけですが、「プロの介護職員」ならば業務上オールマイティにこなす必要があります。
もちろん得手不得手や個々の突出した専門分野がある場合もありますが、どの分野でも最低限のボーダーラインを上回っているのが「介護職員の専門性」と言えます。
今回は「その専門性を業務外で発揮できるか?」ということについて記事を書きたいと思います。
業務外とは
業務外とは仕事中以外の時になります。
つまり、公休などの「プライベートな時間」のことです。
そのプライベートな時間に「介護職としての知識と経験が活かせるのか」ということを考えていきたいと思います。
もちろん、「育児や親の介護の時に介護士としての専門性を活かせた」という人も多くいらっしゃるでしょうが、そういう予定されたものではなく、「業務外で赤の他人に発生した突発的な出来事や予期せぬ事態に介護職としての専門性を活かせるのか?」ということになります。
極端に言えば「日常の中で介護士が必要とされる時代は来るのか」ということになります。
ポジティブに考えれば
「これからは街の中でも介護士が必要とされる時代が来る」
「高齢者や認知症者が増えていくので、きっと介護士の専門性を発揮できる日が来る」
と思えるのですが、ハッキリとそのイメージがつかめないのも事実です。
具体的に日常の中で、どういう場合に介護士が必要とされるのでしょうか。
先日、何となく「こういうことではないか?」と考えていたことがあります。
それは出来ない「下(しも)の世話」
先日、健康診断のために病院へ行ってきました。
待合室を見渡すと、ほぼ全員が高齢者でした。
痰がらみの咳払いをしたり大きな声で話し込んだりされていました。
そういう風景を眺めていて
「もし万が一、今この高齢者の中の誰かに、すぐに排泄物や吐物の世話や処理が必要になった時、自分は即座に動けるだろうか?」
ということを考えてしまいました。
「う~ん…無理かも…」
公休なので私服でしたし、グローブ(手袋)もありませんし、仕事のスイッチが入っていない状況で
「下(しも)の世話はちょっと無理」
というのが私の正直な感想です。
もちろん、そういう感想を抱いたのは私だけで、他のプロの介護士は即座に動けるのかもしれません。
プライベートでも即座に排泄物の処理が出来るのが介護士の専門性だとすれば私はプロ失格です。
もし今後、排泄物を垂れ流している人が街にいた場合
「この中に介護士はいらっしゃいませんか?」
と探され指名されるのは少し悲しい気分です。
「この中にお医者様はいらっしゃいませんか?」の件とは雲泥の差があります。
もちろん、仕事ならやりますが「介護職員だからと言って、いつでもどこでも便の処理が出来るわけではない」のです。
最後に
今回は「介護職員ならプライベートでも突発的に発生した下の世話ができるのか」ということについて記事を書きました。
結論として「私は無理」です。
では、プライベートで突発的に発生した「食事介助や入浴介助であればできるのか」と聞かれれば、「そんな状況は尚更想像ができない」というのが正直なところです。
今後、日常の中で「この中に介護士の方はいらっしゃいませんか?」と言われるような時代は来るのでしょうか。