リアル介護現場の実情

いつでも自由に閲覧できるはずの就業規則の確認がしづらい介護事業所の特徴と対応策

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多くの介護事業所では就業規則が定められ備え付けられていることでしょう。

就業規則は、使用者(経営者や会社)が労働者に向けて就業上遵守すべき規律などが定められているルールブックのことです。

例えば、「副業は禁止されているのかいないのか」「退職金制度はあるのかないのか、どのような基準か」「懲戒処分にはどのような種類があってどのような基準で行われるのか」などが書かれています。

ですから、従業員は自分の働いている会社の就業規則を周知しておく必要がありますし、使用者側にも労働者への周知義務が課せられています。

使用者は、就業規則を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、または備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によって、労働者に周知させなければならない。

【引用】労働基準法第106条

使用者がこの周知義務を怠ると30万円以下の罰則規定もあります。

しかし、介護事業所で働いている職員の多くは「就業規則を周知していない」ということが往々にしてあるのではないでしょうか。

そもそも「周知とはどういうことを指すのか」も含め、今回は「いつでも自由に閲覧できるはずの就業規則の確認がしづらい介護事業所の特徴と対応策」について記事を書きたいと思います。

多くの介護事業所が副業を禁止している5つの理由

 

 

 

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就業規則の周知とは?

 

 

 

「就業規則の周知が義務付けられている」とは言うものの、「自分の会社の就業規則を全く知らない」という人もいるのではないでしょうか。

そもそも、「就業規則の周知」とはどういった基準でどういう状態を指すのでしょうか。

 

就業規則の周知方法(基準)

就業規則の周知方法は以下のように定められています。

法第106条第1項 の厚生労働省令で定める方法は、次に掲げる方法とする。

一  常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること。

二  書面を労働者に交付すること。

三  磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること。

【引用】労働基準法施行規則第52条の2

上記規定のいずれかの方法を行っていなければ周知させたことになりません。

逆に言えば、いずれかの方法さえ行っていれば「従業員に周知させた」ということになります。

つまり、「従業員が実際に周知しているか否かが基準ではない」ということに注意が必要です。

 

 

いつでも自由に閲覧できなければならない

前述の要件とともに、「従業員が確認したいと思った時にいつでも自由に閲覧できるよう」にしておかなければなりません。

使用者は閲覧を拒んだりすることはできず、鍵付きの金庫やロッカーにしまい込んでいるような場合や特定の誰でも自由に閲覧できないパソコンの中にしかデータを入れていないような場合は「周知義務違反」「法律違反」となり、就業規則の効力も否定されます。

 

 

 

就業規則の確認がしづらい介護事業所の特徴と対応策

 

 

就業規則の周知方法の中で、中小企業は1つ目の「常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること」という方法を採っていることが多いようです。

多くの介護事業所もこの方法ではないでしょうか。

では、働いている職員が就業規則を確認しづらい介護事業所の特徴を見ていきたいと思います。

 

特徴①「雰囲気の悪い事務所に備え付けられている」

就業規則がすぐに見れる所にあるのなら事務所に備え付けられていても問題はありません。

しかし、「事務所の雰囲気が悪い介護事業所」であれば就業規則が閲覧しにくいと言えます。

事務所には経営者や事務員などがいます。

事務所内に入室し無言で就業規則を閲覧するのはおかしいですから、入室時に「失礼します」から始まって「就業規則を閲覧したいのですがよろしいでしょうか」という流れになろうかと思います。

閲覧を拒否されることは無いにしても、雰囲気の悪い職場であれば嫌味のひとつも言われてしまうかもしれません。

物理的な環境で言えば「誰でも見れる場所」ですが、心理的な環境で言えば「勇気と折れない心が必要な場所」なのです。

雰囲気や人間関係の悪い事務所に就業規則が備え付けられている場合は、確認しづらいと言えます。

 

 

特徴②「コピーができない」

事務所内で就業規則の閲覧ができても持ち出しは禁止です。

となるとコピーをしてゆっくりと確認をしたい所ですが、コピーさえも許されない場合があります。

法律上、「コピーを拒んではいけない」というような規定はありませんので、会社側の裁量で「コピーをとらせてもいいし、拒否してもいい」のです。

コピーを拒否したからと言って周知義務違反にはなりませんので、「コピーすることも禁止」となっていれば確認しづらいと言えます。

何故なら、事務所内で「経営者や事務員の視線と注目を集めながら就業規則を頭に入れていかなければならないから」になります。

雰囲気や人間関係の悪い職場であれば尚更居心地が悪いことでしょう。

緊張して脂汗をかいてしまうかもしれません。

そんな状況では就業規則の内容が頭に入りませんし、「ああ、閲覧しに来なければ良かった」とさえ思ってしまうかもしれません。

そもそも、そんな状況でなくても沢山色々なことが事細かに規定してある就業規則を暗記・記憶しようとすると大変な作業です。

就業規則が事務所に備え付けられてあって、コピーができない場合は確認しづらいと言えます(メモも同様に禁止の場合は尚更です)。

 

 

問題点と対応策

上記のように、「物理的には見やすい場所に設置されているが精神的に確認しづらい場所にある」「コピーもメモも禁止されていれば周知しにくい環境である」という問題点があります。

しかし、現状の法律では「それでも問題がない」のです。

つまり、「法律上、問題がないのが問題である」と言えます。

こういった雰囲気や環境の会社の就業規則を確認し熟読しようとするならば、「勇気」「折れない心」「図太い神経」が必要になってきます。

もちろん、「与えられた権利」「権利の上に眠る者は保護されない」のですから、そんなことは気にせず堂々と閲覧・確認をすればいいのですが、実際問題それが「できる人とできない人」が発生してしまうのも現実です。

では、就業規則の確認がしづらい介護事業所の場合、どうすればいいのでしょうか。

 

就業規則の確認がしづらい介護事業所への対応策

問題点として「雰囲気や精神的な因子で確認がしづらい」のですから、そこを改善できれば解決できます。

しかし、事業所側に「雰囲気を良くして下さい」「もっと閲覧しやすい違う場所に就業規則を備え付けて下さい」などと改善を促して上手くいけばいいですがいかない場合の方が多いのではないでしょうか。

その場合は、「こちら側(職員側)で対策し改善していく」必要があります。

例えば、「職員(ユニット)会議の日を就業規則閲覧の日と決めて月に1回、皆で事務所に行き閲覧と確認をする」という対応策が考えられます。

もちろん、これも使用者は拒むことがきませんし、多くのメリットがあります。

【メリット】

  • 今まで就業規則を見たことが無かった職員にも周知できる
  • 皆で行けば精神的心理的な不安が軽減する
  • ゆっくりと閲覧することができる
  • 定期的に閲覧することができる
  • 大勢の目で確認し後からお互いに情報共有や補足ができる
  • 毎回続ければ、それが当たり前(スタンダード)になっていく
  • 他のユニットやフロア、他の職種にも広がっていけば閲覧しやすい雰囲気が作れる

などなど挙げたらキリがないほど良いことばかりです。

もちろん、実際に閲覧する時間は5分程度の短時間でも構わないでしょう。

何故なら、「まずは就業規則を閲覧しやすい雰囲気を作り出していく」ということがとても大切だからです。

この対応策をした時に「1人ずつでなければダメ」「順番に見終わった人は帰りなさい」と言うような経営者であれば、「就業規則を周知させる気がない」ということがわかります。

就業規則は「いつでも自由に閲覧できなければならない」のです。

 

 

 

最後に

 

今回は「いつでも自由に閲覧できるはずの就業規則の確認がしづらい介護事業所の特徴と対応策」について記事を書きました。

物理的な環境においては「見やすい場所」であっても、精神的心理的に「見づらい場所」の場合は周知ができませんし、「会社側がわざとそうしている」という可能性もあります。

対応策に書いた方法は、リーダーや主任などの上司が理解を示してくれなかったら成立しにくいですが、従業員が遵守しなければならない規律が書かれている就業規則を知らない職員がいるとしたら「より良い職場」を創り上げていく上で重要なひとつの手段ではないでしょうか(それもチームワークと言えるでしょう)。

同じような状況で「就業規則が閲覧・確認しづらい」と感じている人がいらっしゃいましたらご参考になれば幸いです。

 

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