介護の基礎知識

介護職員は豊かな感情だけで利用者に接してはいけない5つの理由

投稿日:2019年7月27日 更新日:

 

「介護の仕事は誰でもできる」という発言が賛否両論を巻き起こしましたことがありましたが、無資格未経験であろうと誰であろうと介護職員になる間口が広いのは事実です。

ただ、実際に介護の仕事をやり始めてみて、「継続していけるか」「認知症介護の知識を得て実践していけるか」「介護現場の独特な環境に適応できるか」というのは全く別な問題であると言えます。

以前、「情熱に燃えている職員よりもクールな職員の方が介護に向いている」という記事を書きましたが、いくら思いやりがあって心が優しくて感情豊かに情熱を持って取り組んでも「介護現場はそういう単純なものではない」ということになります。

今回は、「介護職員は豊かな感情だけで利用者に接してはいけない5つの理由」について記事を書きたいと思います。

情熱に燃えている職員よりクールな職員の方が介護に向いている理由

 

 

 

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豊かな感情だけで利用者に接してはいけない5つの理由

 

 

感情が豊かなことはひとつの長所です。

しかし、介護現場においてはその豊かな感情が「良くない方向」に向いてしまう危険性があります。

その理由について解説していきたいと思います。

 

理由①「専門性を失った奉仕になってしまう」

豊かな感情は奉仕論に走りがちです。

「見返りを求めない愛」は美しいのですが、介護職員が行っているのは奉仕ではなく業務です。

対価という見返りがあるからこそサービスを提供できるのです。

その部分を否定してしまったら自ら介護職員の専門性を否定し貶めることになりかねません。

ですから、感情だけで突っ走ってはいけないのです。

介護職の「専門性」とは一体なんなのか?

 

 

理由②「自己犠牲を助長してしまう」

豊かな感情を持って利用者に接してしまうと専門性を見失い奉仕になりかねないことは前述しましたが、ひいては自己犠牲を助長してしまうことになります。

対価が発生しないのに利用者にサービスを提供することで「サービス残業」をしてしまったり、自分が不幸になってでも利用者を幸せにしようとする意識が働いてしまい「とても不健全」な状態になってしまいます。

「自己犠牲は美しいのではなく共倒れのリスクを増長させる」ということに気づけば、健全な介護サービスを提供するに当たって「豊かな感情だけで利用者に接してはいけない」ということになります。

休憩が取れないのも「サービス残業」皆さん休憩取れてますか?

 

 

理由③「依存の関係に陥ってしまう」

豊かな感情を持って利用者に接することで、特別な対応や過剰に感情移入をしたサービスになってしまう危険性があります。

利用者にとって「特別な存在」になることで、お互い満足感を得られるかもしれませんが「特別への依存症」を作り出してしまうことになります。

豊かな感情を持って「特別な存在」になれたことで満足感や優越感を得られるかもしれませんが、残念ながらそれは「ただのスタンドプレー」です。

「あなたでないとダメ」という関係性は介護現場ではとても不健全な状態です。

他の職員が「特別ではない普通のサービス」を提供しても利用者は満足しなくなります。

何故なら、「特別への依存症」になってしまったからです。

豊かな感情を持ってスタンドプレーで特別な介護を提供することで、「特別への依存」だけでなく「周りの職員への迷惑」という新たな問題が発生してしまうため危険なのです。

スタンドプレーが伝染し同調圧力となることで職場環境が悪化する介護現場の実情

 

 

理由④「感情が統制されていない」

介護職員として働いていれば、対人援助の行動規範として「バイステックの7原則」というものがあることはご存知かと思います(ご存知ない方はググって下さい)。

その7原則の中に「統制された情緒的関与の原則」というものがあります。

支援を行っている自分自身が、利用者の感情に呑み込まれないように自分自身の感情を統制する必要があるという原則です。

つまり、行動規範において豊かな感情で過剰な感情移入をして特別な支援を行っていくことは不適切な状態なのです。

豊かな感情は否定しませんが、その感情をコントロールした上で利用者に接していかないと危険であると言えます。

まずは「自分が何者であるのか」「どういう場面でどういう感情を抱くのか」ということを知っておく「自己覚知」が必要です。

【自己覚知】他人や利用者を知る前にまずは自分を知ることの重要性

 

 

理由⑤「感情は変化する」

「統一した介護」「統制された情緒的関与」の根拠にもなりますが、人間の感情は変化します。

昨日と今日でも全く違う感情を持つことがありますし、1日の中でも気分が良くなったり、悪くなったり、様々な感情の変化が起こるのが人間です。

ですから、利用者への対応の根拠を「自分の感情」にしてしまうことは非常に危険です。

根拠は誰もが納得ができるものでなくてはなりません。

「自分の豊かな感情がそう感じたから」では誰もが納得する根拠になり得ないことは想像に容易いでしょう。

 

 

 

最後に

 

今回は、介護職員は豊かな感情だけで利用者に接してはいけない理由について記事を書きました。

「豊かな感情」と書くと聖母マリアや慈悲の象徴であるかのような存在を思い浮かべるかもしれませんが、介護現場には「感情の起伏が激しい職員」も存在します。

誰であろうと、利用者という「人間の人生」を左右するケアの方向性を職員個人の独断と偏見で決定することは出来ません。

まずは利用者本人のニーズがあり、家族を含めたチームで与えられた環境の中で対応可能なケアを模索して行っていく必要があります。

豊かな感情は人間としての強みや厚みではありますが、介護現場では自分自身の感情を統制していかなければならないのです。

介護事業所に存在する「お局職員」の10の特徴と対処法

 

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