介護施設の多くは、16時間勤務のワンオペ夜勤となります。
自分1人で翌朝まで乗り切らなければならない責任感と使命感と重圧があり、日勤帯の出勤前よりも夜勤出勤前はナーバスになりがちです。
夜勤出勤前は「リングに上がる前のボクサーの気分」と言っても過言ではありません。
今回は「そんな夜勤に出勤する前の過ごし方」について記事を書きたいと思います。
夜勤出勤前の過ごし方
人それぞれ家庭環境や家族構成やライフスタイルが違うので、夜勤前にどのように過ごされているかは違ってくると思います。
私の実体験も含め、あり得そうな夜勤前の過ごし方をご紹介したいと思います。
仮眠
朝起きて、そのまま仮眠を取らずに出勤すると「24時間以上起きている状態」になるために、体力的にも眠気的にも朝までもたない可能性があります。
ですから、夜勤出勤前に仮眠を取られる人が多いのではないでしょうか。
①朝起きてそのまま仮眠を取らずに出勤
中にはご家庭の都合ややらなければならない私生活上の用事があり、朝起きてから仮眠を取らずに出勤をされる人もいらっしゃいます。
本当にご苦労様です。
相当体も眠気もつらいはずです。
しかしそういう人に限って本当にパワフルで元気いっぱいに見えてしまうことが多いのも特徴的です。
②朝起きて昼頃から仮眠を取ってから出勤
私もこのパターンが多いです。
朝に一旦起きて、昼頃から数時間の仮眠を取ってから出勤します。
問題は、昼頃にどうしても寝付けなくてそのまま出勤することになってしまう可能性もあることです。
③朝方まで夜更かしをして明け方頃から出勤前まで睡眠を取って出勤
実はこのパターンもよくあります。
極限まで身体を「夜型」にする方法です。
早朝5時や6時頃まで寝ずに起きておいて、それから出勤前まで睡眠を取ります。
仮眠というより普通の睡眠ですが、出勤前までまとまった睡眠時間が確保できるので夜勤中の眠気はマシになります。
問題は、体内時計が狂ってしまうことです。
夜勤が終われば体内時計を再び「朝型」に戻さなくてはなりません(夜勤が連続する場合は別ですが)。
気づかないうちに体に負担が掛かっていると思います。
④前日の夜から出勤前まで長時間の睡眠を取って出勤
夜は普通に寝て、そのまま出勤前まで長時間(12時間以上)の睡眠を取ります。
要は「寝だめ」というものです。
私も20代の頃はこのパターンもありましたが、最近は途中で目が覚めてしまいます。
「寝だめは逆効果」と言われていますが、若い頃って本当にいくらでも寝れました。
「寝続けることにも体力が必要」と言いますから、やはり若い頃より体力が落ちてしまったのでしょう。
起きている時間の過ごし方
出勤前に仮眠や睡眠を取っている時は「寝ている」わけですが、では目覚めている時は何をして過ごしているのでしょうか。
①ボーっとしている
何も考えずに「無我の境地」で過ごします。
ボーっとして「頭が働かない」のではなく、あえて「頭を働かせない」ようにしています。
変に頭を働かせようとするとアドレナリン等の脳内物質が出てきてリラックスできません。
出勤するまでに疲れてしまうのがイヤなので、コーヒーを飲みながら、あえてボーっとしています。
②横になっている
眠れなかったり寝る時間が殆ど残されていない時は横になって過ごします。
寝なくても横になっているだけで体力の消耗を防げますし、リラックスもできます。
問題は「本当に眠くなってきてしまうことがある」ということでしょうか。
③動画を観たり本を読む
テレビや動画を観たり、本を読んで過ごすこともあります。
他にもニュースに目を通したりもします。
ボーっとしていると内容が頭に入ってこないので、この場合は徐々に頭を覚醒させることになります。
④ごはんやおやつを食べる
出勤前にお昼ご飯やおやつを食べる人もいらっしゃるかと思います。
長丁場の夜勤ですので、エネルギー補給は大切です。
しかし私の場合は、出勤前は食欲がなくて、体には良くないとわかってはいるものの、どうしても食べ物を口に入れられません。
その代わりコーヒーを何杯も飲んでいます。
⑤家の用事をする
出勤前であっても、家の用事や買い物をしている人もいらっしゃるかと思います。
自分のお弁当を作ったり、家族のために食事を準備したり、小さなお子様がいらっしゃる人は子守りをされています。
私には到底真似できません。
しかし「やらざるを得ない状況」であれば、やらねばなりません。
体内時計が狂ってくる
どちらにしても、夜勤をやっている以上、夜中に働いているわけですから「体内時計」が狂ってきます。
夜勤をしたり日勤をしたりの繰り返しの中で働いていると、眠りから目覚めた時に
「今日が何日で何曜日なのかわからない」
「今の時間が午前なのか午後なのかわからない」
「今から出勤なのか、仕事が終わって寝ていたのかがわからない」
ということがよくあります。
出来るだけ体内時計を狂わせないためにも
- 朝起きて日中に緩やかな活動をする
- 昼頃から3時間程度の仮眠を取る
という方法が身体への負担も少なく推奨されるスタンスかと思います。
しかし、そうは言ってもなかなか毎回そう上手く事が運ばないのがリアルな実情ではないでしょうか。
体内時計が狂うということは、就寝に向けて分泌される「メラトニン」というホルモンの分泌タイミングがずれたり、量が不足することによって「ホルモンバランス」が崩れることになります。
メラトニンは「抗酸化物質」の役割があるため、ホルモンバランスが崩れたり不足することで「免疫力の低下」にも繋がると言われています。
今日明日に体がどうこうなってしまうことはないにしても、徐々に体内で異変が起こっていると想像すると恐ろしく感じてしまいます。
最後に
今回は「介護施設の夜勤に出勤する前の過ごし方」について記事を書きました。
出勤前は出来るだけ仮眠を取り、リラックスし、体力を温存してエネルギーを蓄えておきたいところです。
長い間、体内時計を狂わせたままだと健康にも影響が出かねません。
介護現場で夜勤をされている皆様、お互いに無理のない範囲で頑張りましょう。