令和元(2019)年度の第22回介護支援専門員実務研修受講試験(以下、ケアマネ試験)では、台風19号の影響で「試験の中止」「時間を繰り下げて実施」などの対応が行われました。
中止となった都道府県の今後の予定については、未だ「検討中」「未定」のままです。
そんな中、通常通り実施された都道府県と時間を繰り下げて実施した都道府県では、情報漏洩の観点から「試験問題の持ち帰り禁止」という措置が取られました。
いくらケアマネ資格が国家資格ではなく公的資格で、各都道府県の裁量に委ねられているからと言って、試験問題と合格基準は全国で統一されているのですから「試験問題の持ち帰り禁止」は全国一律でされなければ、それこそ「公正中立を欠く」ということになりかねません。
したがって、「全国一律で持ち帰り禁止になる可能性が高い」ということを下記記事でも書いたのですが、インターネット上での書き込みを確認すると「持ち帰りができた都道府県があった」という情報もありました。
もしそれが本当ならば、法令や条例では問題がないにしても「公正中立を欠き倫理的には問題がある」と言わざるを得ないのではないでしょうか。
従事者や受験者の倫理観や善意に頼るばかりで、制度や体制が公正中立を欠いていれば「不満や不公平感」を煽るだけでなく「制度そのものの危うさ」さえ感じてしまいます。
今回の試験問題は「令和元年10月16日(水曜日)以降」に「公益社団法人 社会福祉振興・試験センターのホームページ」で公開予定とのことですが、そもそも試験問題用紙を持ち帰ることができなかった受験者は、その後に発信されるであろう解答速報によって自己採点をしようにも、時間が経てば経つほど「自分が解答した選択肢を忘れてしまう」「おぼろげなまま自己採点をしなければならない」ということになってしまいます。
ですから、自分が選択肢にチェックや印をつけた解答用紙が手元に欲しいと思うのは当然のことです。
調べた結果、現時点で「解答用紙の返却方法の要領」を公表している都道府県がありましたので、ご紹介したいと思います。
試験問題用紙の返却方法の要領について
2019年10月13日(第22回ケアマネ試験当日)に早々に公開されていたのが愛知県です。
その他の都道府県では未だ確認ができていませんので、愛知県に限られた内容になりますが、恐らく今後似たような形で他の都道府県も返却方法の要領を公開されるものと思われます。
したがって、愛知県以外の都道府県の方は「参考程度」にご確認下さい。
尚、ケアマネ試験は都道府県が管轄していますが、実施機関が「都道府県社会福祉協議会など」の場合もあります。
各都道府県によって異なりますのでご注意下さい。
公開されているサイト
試験問題用紙の返却要領が公開されているのは、愛知県社会福祉協議会のホームページの「令和元年度愛媛県介護支援専門員実務研修受講試験「試験問題用紙」の返却について(10月13日更新)(リンク切れ)」になります。
尚、「※予定」とされているために、確定した内容ではないことには注意が必要です。
正式には「返却可能開始日が正式に決定次第」改めて返却要領を掲載されるとのことです(※現在は「(10月16日更新)」で確定した内容をアナウンスされています)。
返却できない人
受験者全員に返却できるわけではないようです。
試験当日に、試験問題用紙に「受験番号及び氏名」の記入をしなかった方へは返却できないようです。
試験当日にそういった内容の案内があれば、大体の人は記入されているかと思います。
返却方法の要領
返却可能期間は「令和元年10月16日(水)以降から令和元年11月15日(金)」となっています。
但し、10月16日とは言っても「10月16日以降の返却可能開始日から」という意味になります。
したがって、10月16日に未だ返却可能開始日ではなければ、もっと先の日からになるわけです。
返却方法は「来所での返却」と「郵送での返却」の2つのパターンがあります。
来所での返却の場合、受験票を持参すれば返却して貰えるようです。
郵送での返却の場合は、「試験問題用紙返却依頼書(ホームページよりダウンロードして入手)」と「切手を貼った返信用封筒」を同封して郵送請求するようです(受験票の写しを試験問題用紙返却依頼書に貼る)。
どちらも「ちょっと手間が掛かる(郵送の場合はお金も掛かる)」のですが、自己採点をするならば自分が使った試験問題用紙を返却して貰った方が良いのは間違いないでしょう。
最後に
2019年度(第22回)のケアマネ試験は、台風19号の影響により、情報漏洩の観点から「試験問題の持ち帰り禁止」という対応が取られました。
受験者も不安や不満を抱えやすく、そんな中で「試験問題の返却要領」について素早い対応で情報の公開をされた愛知県は親切でありがたいですね。
他の都道府県でも今後、同じような内容で試験問題の返却要領が公開されるかと思われます。
無いとは思いますが、都道府県によっては「返却は一切しない」という判断をされるところもあるかもしれません。
若しくは「問い合わせた人だけに返却する」ということもあり得るかもしれません。
もしそうなってくると、「地方行政の判断や能力によって不整合が生じ公正中立を欠く業界」になってしまいます。
また、試験問題を返却する措置が取られているということは、中止になった都道府県の再試験があるとするならば、10月13日とは別の問題が使用されるということになるかと思います。
もし、この流れで同じ問題が出題されたら腰がくだけてしまいますね。
但し、現状ではその試験がいつなのか、あるのかないのかも不明なままです。
行き当たりばったりの体制でないことを願いたいところです。
業界で働く人達や受験者に配慮できない業界が利用者に配慮ができるはずがないのですから。
コメント
新潟ですが返却なし、予定もなしのため、問題用紙は名前等の記入もありませんでした。
>匿名さん
こんばんは~
コメントありがとうございます^^
そうなんですね。。。
都道府県によって対応が変わってくるとやきもきしてしまいますね><
合格発表を待つしかありませんね。
合格されておりますことを心よりお祈り申し上げます。