介護支援専門員(ケアマネジャー)

居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定する要件を6年間延長「現場は蚊帳の外」

投稿日:2019年11月15日 更新日:

 

2021年の4月から、居宅介護支援事業所(以下、ケアマネ事務所)の管理者要件を「主任介護支援専門員(以下、主任ケアマネ)」に限定する方針が発表されていました。

2018年度から2020年度までは経過措置として、主任ケアマネではなくてもケアマネ資格を持っていれば管理者でいれたわけですが、2018年に発表されて2021年まで約3年の経過措置では、どう考えても「おかしなことが始まった」としか思えませんでした。

何故なら、主任ケアマネになるためには、ケアマネ資格を取得後に「ケアマネ専任で5年間の実務経験」を得たのちに、「主任ケアマネになるための研修を受講しなければならないから」です。

つまり、発表されてから経過措置期間は3年しかないのに、その時点で主任ケアマネを目指そうとすると5年以上掛かるために、足し算と引き算ができれば「どう考えても計算が合わない」のです。

元々、ケアマネ事務所の管理者が主任ケアマネだった事業所は何の問題もありませんが(退職されたら大変ですが)、主任ケアマネではないケアマネが管理者だった事業所は躍起になって主任ケアマネを育成したり獲得しようと努力をしてきたのではないでしょうか。

育成とは言っても、結局は実務経験が5年以上必要なわけですから、こればっかりは底上げしたり水増しするわけにはいかないため、やはり「計算も辻褄も合わない」という状況でした。

この方針が発表されてから、ケアマネ事務所を設立して独立開業しようと考えていたけれど諦めてしまった人もいるのではないでしょうか。

ケアマネ資格を取って「居宅介護支援事業所を開業」したらどうなるのかを解説

もし独立開業を諦めてしまった人がいたとするならば、全くもって罪作りな方針がまた発表されました。

今回は、「ケアマネ事務所の管理者要件だった主任ケアマネの経過措置期間が6年間延長になった」ということについて記事を書きたいと思います。

 

 

 

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ケアマネ事務所の管理者要件厳格化が6年間延長へ

 

 

今回発表された概要については下記記事をご参照下さい。

ケアマネ事業所の管理者要件の厳格化、経過措置を6年間延長へ 厚労省方針

事業所の管理者を主任ケアマネジャーに限定する居宅介護支援の運営基準の厳格化をめぐり、厚生労働省は15日、来年度までとしていた既定の経過措置(2018年度から2020年度)を延長する方針を固めた。
社会保障審議会・介護給付費分科会で提案し、委員から大筋で了承を得た。具体策は年内にも正式に決定する。

第172回社会保障審議会介護給付費分科会資料

経過措置の延長は、2021年3月31日の時点で主任ケアマネ以外が管理者を担っている事業所のみが対象。その管理者が管理者を担い続けていく場合に限り、2026年度まで6年間にわたって厳格化が猶予される。

厚労省が提案した具体策の文言は以下の通り。特に目立った異論は出ておらず、このまま採用される方向となった。

【引用元】JOINT

 

結局何だったのか

今回の経過措置の更なる6年間の猶予は、実情に沿った対応だと言えます。

元々は、ケアマネ事務所の管理者と主任ケアマネの価値を高めて主任ケアマネ研修の受講率を上げることが目的であったと思われますが、そもそも足し算と引き算の答えがおかしかったが故に、妙な競争原理や争奪競争を生んでしまったことで、「主任ケアマネの争奪合戦」や「主任ケアマネの転職合戦」が生まれてしまっただけでなく、「新規開業を諦めたケアマネ」や「天を仰ぐしかない事業所」まで生み出す結果になってしまいました。

誰が言い出して決定までしてしまったのかは存じ上げませんが、結果として「混乱を招いた」というのは間違いないのではないでしょうか。

これは一種の罪だと思っています。

結局は、「やっぱり無理でした、6年間延長します」という結果となり、「結局何だったのだろう」という印象しかありません。

 

 

現場は蚊帳の外

「2021年4月からケアマネ事務所の管理者は主任ケアマネに限定」という方針に振り回されてしまったのは、「ケアマネ事務所や管理者やケアマネ達」です。

この「ムリゲー」を前にして、躍起になって主任ケアマネを獲得したり育成しようとしたことでしょう。

厚労省の発表では、2019年7月末の時点で「約4割のケアマネ事務所の管理者が主任ケアマネではない」という状況だったようです。

このままいけば、約4割のケアマネ事務所が閉鎖などの経営危機に陥ってしまうところでした。

そうなれば、混乱と混沌が待っていることになりますので、実情に沿って「更に6年の経過措置をする方針」を固めたという流れになります。

しかし、よくよく考えてみれば、介護に従事しているケアマネ事務所や主任ケアマネやケアマネが希望したわけでも何でもありません。

2018年に勝手に決められて勝手に公表されて、その方針に沿うべくあくせくしたり諦めたりしていたら、また勝手に6年延長が決められて勝手に公表されているだけです。

この状況は「完全に現場は蚊帳の外」「知らない所で銃弾が空中を飛び交っている状態」です。

介護現場に従事していない人たちの思惑と机上の空論の中で、ただただ振り回されているだけにしか見えません。

勝手に決めて勝手に困って勝手に変更しているのです。

本当におかしな業界だと思います。

 

 

 

最後に

 

今回は、居宅介護支援事業所の管理者要件の厳格化を6年間延長することになったことに関して「完全に現場は蚊帳の外である」ということについて記事を書きました。

既得権益なのか何なのかは存じ上げませんが、何を基準として、何を根拠として、当初2021年4月に主任ケアマネを管理者要件とすることに決めたのかの納得がいかないため、モヤモヤとしたものが残ってしまいます。

また、一度決めたのなら突き進めばいいものの、わかりきった統計を眺めて「ああ、やっぱり無理だな」などと言いながら、簡単に吐いた唾を飲み込み方向転換をしてしまうべニヤ板のような軟弱性には不快感を感じてしまいます。

主任ケアマネが確保できないケアマネ事務所にとっては「恵みの雨」となったのかもしれませんが、今回の方針の流れを見ていると「現場を無視した頭上を飛び交う銃弾」を目の当たりにしたのではないでしょうか。

「絵に描いた餅は食べれなかった」ということになります。

「地域包括支援センター」と「居宅介護支援事業所」の違いをわかりやすく解説

 

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