一度やり始めたらやり続けなければならない環境が介護職員を萎縮させる実情

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現状の介護業界の理念や方針は「質の高い介護サービスの提供」を目指しています。

その最たるものが「ユニットケア」ですが、人材不足のため「ユニットケアを実践しない方がマシな介護が出来る」と言っても過言ではないほど悲惨な状況になっています。

国(厚生労働省)の方針で介護施設(特養)は「従来型の多床棟や個室」を改め、「ユニット型の個室」が推奨・推進されています。 20...

介護職員も「質の高い介護を提供したい」と思っていても「現状で首の皮一枚が繋がっている状態の介護現場」ではそうも言っていられなくなります。

人材が確保できないなら「質を諦める選択肢も必要ではないか」という所まで来ているわけですが、そんな戦々恐々とした介護職員に対して「今出来ていないことは人員が増えてもどうせ出来ない」と斬って捨てた言い方をする上司や関係者もいたりします。

「少ない人員でもやろうと思えばできる」

「人員不足のせいにした責任転嫁の職務怠慢だ」

と言いたいのでしょうが、それは詭弁です。

何故なら、「そもそもそんなことを言う人は現場に出ていないから何もわかっちゃいないから」です。

実際問題、人員が1人や2人増えただけでは、やれることはあまり変わりません。

それを以て「人員が増えてもどうせ出来ない」という脳内変換になってしまっているのでしょうが、リアルな現場では「安心感」「リスクの発生率」「業務負担」が格段に違っているのです。

そしてその上で、実際に現場で働いている介護職員は「一度やり始めたことはやめ時が来てもやめることが出来ず、ずっとやり続けなければならない」ということを知っているのです。

ですから、たった1人や2人の人員を追加しただけでドヤ顔をする上司がいる以上、「そんな環境では萎縮した介護職員が守りに入る状態」だと言えます。

今回は、「一度やり始めたらやり続けなければならない環境が介護職員を委縮させる実情」について記事を書きたいと思います。

一度やり始めるとやめられない環境が介護職員を萎縮させる

人員が増えるとやれることも増えます。

例えば、「今までレクが出来ていなかったけど毎日やろうか」「24時間シートを作成しようか」「利用者個々の関わり合いを増やしていこうか」などです。

もちろん、人員がどうであれ可能であればやれることはやっていけば良いのですが、正直「目の前の作業や業務だけで手一杯」なのが現状です。

人員が増えればもっと余裕が持てるのですが、人員が少々増えた程度では「なかなかやりづらい」のです。

その理由は「一度やり始めるとやめることが難しいから」になります。

やり始めたことはやめれない環境

基本的に介護現場で「利用者のニーズに基づいてやろうと決まったこと」は、職員側から「やっぱりこっちの都合が悪くなったので今日を最後にやめときます」ということは言えません。

内容にもよりますが、「ケアプラン」にも記載されることもありますし、ニーズに基づいた新たなプラスαの対応は利用者や家族も期待をすることでしょう。

しかし、増員して増えたはずの職員(又は他の職員)が退職することになって「再び人員不足に陥る」と新たにやり始めたことは相当無理をしないと出来なくなることがあります。

いつどのタイミングで職員が辞めていくかわからないわけですから、人員に相当の余裕が無い場合は「職員が1人や2人増えたくらいで新しいことをやり始めると利用者も職員も不幸になる可能性を秘めてしまう」ことになります。

つまり、やり始めたことのやめ時とも言える「職員の退職」「人員不足」によってもやめることが出来ない環境であれば、現場の判断としては「現状維持で負担を軽減していく選択」になるのは必然です。

介護職員も萎縮していく

一度やり始めたことがやめられない環境の中で働いていると介護職員も萎縮していきます。

仮に一時的に増員したとしても、またいつか減員するのが目に見えているからです。

「半永久的にこのメンバー、この人員のままでいく」と言い切れないのは当然ですが、いずれまた人員が減るかもしれない環境の中では「どうしても新しいプラスαのことはできない」のです。

この「行きはよいよい帰りは怖い」という実情があるために介護職員は萎縮してしまい、それを表面的にしか見れない上司などに「どうせ人員が増えても…」などという暴論の板挟みになってしまうのです。

減員したらやめれる環境がない

「増員したのだからプラスαのことをやっていけ」と言うのならば「その後再び減員したらプラスαのことはしなくてもいい」という確約がないと改善はできません。

但し、そうなると利用者に迷惑を掛けてしまいかねません。

「その塩梅をどうするか」を考えていく必要があるのですが、行き当たりばったりの目先のことしか考えていない上司ばかりなので、現場で実情に沿った対応を臨機応変に行っているのが現状です。

そして、その現場の対応を結果だけ見て後出しじゃんけんのように、後から批判したり文句を言うのが上司の仕事になってしまっているため「非常に不健全な状態」なのです。

最後に

今回は、「一度やり始めるとやめられない環境が介護職員を萎縮させていく実情」について記事を書きました。

ただ単に「業務を増やしたくない」「出来ることさえやらない」と言っているわけではありません。

状況に応じて可能な限りやっていくことが大切ですが、人員が1人や2人増えた程度では、「まずは業務負担の軽減が先」になります。

増員した職員がいつまた減員するかわからないのですから、今以上の新たなプラスαの業務まで迂闊に手を拡げると余計に悲惨な状況に陥ってしまう可能性が高くなります。

「人員を増やしても何も変わらない」という勘違いを改めて「プラスαのことをするよりも、まずは職員の業務負担が減ることで現状のひとつひとつの質が上がりリスクが減る」という考え方が出来る上司が増えていって欲しいと思います。

そもそもの「人員配置基準にも瑕疵(かし)がある」と思っています。

ワンオペ夜勤を認めている時点でどうかしているのです。

介護施設の夜勤は従来型多床棟を除き、ワンオペ(職員一人体制)であることが殆どです。 過去記事でもワンオペ夜勤のタイムスケジュー...

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