介護業界の異常性

利用者からの暴力を容認する人の分類と特徴

投稿日:

 

以前、「介護現場では利用者からの暴力は許されてしまう特殊な業界」ということについて記事を書きました。

暴力を振るう利用者さえ容認するのが介護なのか

賛否両論あって良いとは思うのですが、やはり私はどう考えても「暴力は容認できない」というスタンスです。

実際に介護現場で利用者から暴力を受けている職員にとったらとても深刻な問題です。

今回は「介護現場での暴力を容認している人の分類と特徴」について記事を書きたいと思います。

 

 

 

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暴力を容認する意見

 

暴力を容認する意見とはどのようなものなのでしょうか。

「暴力行為をしてしまうのは介護職員に原因がある」

「暴力を容認するのが福祉」

「暴力行為の被害に遭いたくなければ介護の仕事を辞めればいい」

という内容が多いように感じます。

この意見に対する返答としては

「仮に介護職員に問題があったとしても暴力は許されない」

「暴力を容認する福祉では、誰一人幸せにも豊かにもなれない」

「やめるのは介護の仕事ではなく介護現場での暴力行為や暴力容認」

ということになりますが、日本が法治国家である以上、「普通に考えれば」理解ができるかと思います。

「法治国家」という言葉を持ち出すと、憲法に保障されている「職業選択の自由」を持ち出して「イヤなら辞めればいい」と言う人がいますが

「介護職員を続けたくても暴力行為に耐えきれず泣く泣く辞めざるを得ない」

という状況のどこに「保障」と「自由」があるのでしょうか。

選択肢と権利を剥奪され、人権を侵害された不自由な状態と言えます。

私は「暴力を受けるのがイヤなら辞めればいい」という発想自体に人間の闇を感じてしまいます。

福祉業界で暴力やハラスメントや犯罪行為が容認されるとすれば、それは「治外法権の反社会的な業界」と言わざるを得ません。

 

 

 

暴力容認派の分類と特徴

 

では次に、暴力容認派の分類と特徴をみていきたいと思います。

介護現場の暴力行為を容認する人には大きく分けて3つの分類があります。

その特徴と併せてご紹介したいと思います。

 

①実際の現場を知らない人

このタイプの人は介護職員としての現場経験もなければ、利用者から暴力行為を受けたこともない人です。

見聞きした情報や知識だけはあるのかもしれませんが、経験がないので他人事でしかありません。

実際に自分の身体や顔を叩かれたり、噛みつかれたり、えぐられたりして、初めて本当の痛みがわかります。

要は他人事なので無責任なのです。

 

②異常な権利者意識を持っている人

利用者やその家族で「異常な権利者意識」を持っている人がいます。

「お金を払っているんだから」

「介護のプロなんだろ」

と言って異常な要求をしてきます。

「お金を払っても、他害行為や犯罪行為は許されません」

「介護職員はサンドバッグでもなければ殴られ屋のプロでもありません」

ということを理解してもらう必要があります。

しかし、常識を持った大人なら「何があっても暴力はいけないこと」ということが理解できるのですが、この場合は理解が出来ないから言ってくるのです。

「認知症だから」「判断能力も責任能力もないから」と言って何でも許されるわけではありません。

ましてや介護職員の対応の責任にされたら堪りません。

「世間の常識は介護現場の非常識」「世間の非常識は介護現場の常識」と揶揄されているように、「何でもあり」だと錯覚した異常な権利者意識だと言えます。

もちろん、丁寧に説明し理解を得ていけるようにプロセスを踏んでいく必要がありますが、それでも理解が出来ないから「異常」なのです。

「介護サービスを利用しない自由もありますよ」と申し添えておきたいと思います。

 

③洗脳された介護職員

介護職員として働きながら現に利用者から暴力を受けていても「寄り添い方が足りなかったからだ」「耐えて耐えて立派な介護職員にならなくては」と思っている人がいます。

一見、良い介護職員に見えますが、残念ながら業界や教科書に洗脳されています。

何故なら、業界の方針を決めている人も教科書を書いている人も「①の実際の現場を知らない人たち」だからです。

要は机上の空論に踊らされているだけなのです。

 

 

 

キラキラ系はどの分類?

 

歩くたびに綺麗ごとを吐き、キラキラ輝いているであろう自分が大好きな自己陶酔系職員は①~③のどれに分類されるのでしょうか。

「キラキラ系介護士」とは?わかりやすく解説します

一見、③のように見えますが、①にも存在します。

現場職員でも、キラキラした綺麗ごとを言っておきながら自分は直接介護をせず、他の職員に押し付ける人がいるからです。

自分に被害は及ばない立ち位置や環境の中で、口だけ綺麗な事を言うのです。

つまり、介護経験はあるものの、利用者から被害を受けた経験がないのです。

それを以て「介護技術が高いから利用者から暴力を受けることがない」と自慢気に言う人もいますが、それはただ単に「暴力利用者の介護をしていない」若しくは「暴力利用者と関わる時間が極端に少ない」かのどちらかです。

そんな仕事ぶりで「寄り添い方が~」なんて言って欲しくありませんね。

 

 

 

最後に

 

今回は「介護現場の暴力を容認する人の意見をご紹介した上で、その分類と特徴」について記事を書きました。

介護現場の暴力やハラスメントを野放しにしておくことは、職員にとっても利用者にとっても不幸なことです。

職員が辞めていけば人員不足となり、利用者一人ひとりに満足なケアが出来なくなります。

暴力行為が他利用者に及ぶリスクも考えられます。

介護の量も質も低下し環境が悪化していくのは必然です。

「暴力を容認できないなら辞めろ」などと言う人がいなくならない限り、介護現場は人員不足や劣悪な労働環境の悪循環から抜け出せません。

以上、つらつらと書いてきましたが、暴力容認派がこの記事を読もうが、議論をしようが、心に届かず響くこともないでしょう。

ですから、この記事は「世の中にそんな人もいるんだなぁ」程度で知っておいて頂けたら良いかと思います。

今後必要なのは、介護現場から不法行為や人権侵害を排除できる制度やガイドラインだったり、職員の生命と身体を守る事業所の方針や体制なのです。

ちなみに、この記事も「表現の自由」に基づいて書いています。

「自由って本当に素晴らしい」ですね。

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