介護施設での夜勤は16時間もの長丁場をワンオペ(一人体制)で約20人の利用者の介護を行う必要があるため「過酷」です。
その緊張感と疲労感と眠気は夜勤をされている介護職員の人なら想像に容易いかと思います。
過酷が故に、「夜勤明け」の解放感はまた格別であるのも事実です。
今回は、そんな「夜勤明けに私が見た光景」について記事を書きたいと思います。
夜勤明けに見た光景~それぞれの過ごし方~
「夜勤明けに見た光景」と書くと「綺麗なお花畑」や「胸がスカッとするような絶景」や「心が安らぐ大自然の景色」を想像されるかもしれませんが、そんな良いものではありません(悪いものでもありませんが)。
20代の頃のようなエネルギッシュな肉体があれば、夜勤明けに遊びに行く元気があるかもしれませんが、さすがにそんなに若くもないので「早く家に帰って寝たい」と思ってしまいます。
スーパーの駐車場にて
私は、仕事が終わり家に帰る前にいつもスーパーに寄って買い物をしてから帰るのですが、そのスーパーの駐車場で見た光景です。
先日、夜勤明けにスーパーで買い物をして駐車場に停めていた車に乗り込もうとすると、私が停めている駐車スペースの2つ隣に見たことのある車と人物が運転席に乗っていました。
「あれ?」
と思い二度見すると、それは同じ施設の男性職員でした。
彼も私と同じ夜勤明けだったはずです。
「声を掛けようかな」
とも思ったのですが、よく見ると彼は腕を組み下を向いて眠っていました。
余程、夜勤で疲れたのでしょうか。
それともスーパーの駐車場で仮眠を取ることが彼のルーティーンなのかもしれません。
普通、夜勤明けだったら1分1秒でも早く家に帰り布団で眠りたいと思うはずです。
しかし疲労や眠気がピークのまま車を運転して、帰宅する道中で事故を起こしてしまったら大変です。
だから恐らく彼なりの自己防衛なのだろうと思います。
「みんな色々苦労しながら夜勤をしてるんだなぁ…」
などと思いながら声を掛けずにそのまま立ち去りました。
帰宅の道中にて
別の日の夜勤明けで、帰宅しようと車を走らせていると、同じく夜勤明けの女性職員がその道中にある「接骨院」に入って行くのを見ました。
彼女は介護職員の職業病とも言われる「腰痛」があり、仕事中は腰にコルセットを巻き、週に何度か接骨院で「牽引」をしてもらっていると言っていたのを思い出しました。
腰痛持ちの人ならわかると思いますが、ひどくなってしまうと移乗をしたり抱えたりしなくてもジッとしているだけで腰の痛みを感じます。
利用者のオムツ交換や体位交換をするだけでも一苦労です。
ましてやワンオペ夜勤なので、他の職員に助けを求めることもできません。
ですから、恐らく夜勤明けで「腰を牽引」してもらうために接骨院へ入って行ったのだと思われます。
この時もわざわざ車を停めて声を掛けるようなことはしませんでしたが、
「みんな色々苦労しながら夜勤をしてるんだなぁ…」
と思った光景でした。
最後に
今回は、私が夜勤明けに同僚の姿を見掛け、「みんな苦労して夜勤を乗り越えているんだなぁ…」と感じたことをご紹介しました。
そこには「同情」「共感」の思いとともに「自分も頑張らないとなぁ」「自分も気を付けなければなぁ」という気持ちを思い起こすことができました。
眠い時は仮眠を取ることも自己防衛ですし、職業柄、腰痛にも気をつけなければなりません。
夜勤をされている介護職員の皆様、お互い無理をしないように頑張りましょう。