介護職員の将来性

介護業界で出世・昇格・昇進したかったら綺麗ごとを言い続けよう「せいぜい介護主任程度という現実」

投稿日:2019年4月6日 更新日:

 

介護業界にはあまり出世コースというものがありませんが、

  • 介護リーダー
  • 介護主任
  • フロアリーダー

くらいのポストまでなら昇格する可能性はあるかと思います。

「介護リーダー」とか「ユニットリーダー」というポストは、日替わり弁当のように会社の都合や上司の気分でいともたやすく挿げ替わりますので「出世」と言えるかどうかは微妙なところです。

不健全な運営の中で求められる「介護リーダーというポスト」の特殊性

更にその上の「管理者」だとか「施設長」という所まで出世する道があるか無いかも含め、「とりあえず今の立場より上に行くにはどうすればいいのか」ということについて記事を書きたいと思います。

先に結論を言ってしまうと、「介護業界では綺麗事ばかりを言い続けていれば、いつかは出世や昇格や昇進したりそれなりのポジションにつけるかもしれませんが、そんな環境しか無いのであれば先が思いやられる」ということになります。

以下で詳しく解説していきたいと思います。

 

 

 

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介護業界にはライバルが少ない

 

介護現場は、業務も環境も過酷な上、 薄給なので職員の出入りが激しい業界になります。

  • 3年未満で辞めていく人が60%以上
  • 平均勤続年数は5.5年

という統計が出ています。

しかも「リーダー」という肩書きや役職のついた人でさえ、当たり前のように辞めていきます。

そういう状況なので、 同じ事業所に3年も居れば「中堅」で、6年以上居れば「ベテラン」と言えます。

そして、「リーダー級」のポストは速いペースで空きが出ますし、同期や先輩がどんどん辞めていくので「ライバルが少ない」のです。

つまり「普通に働いて、在籍さえしていればそのうち出世する」ということになります。

リーダーなどの中間管理職が次々と辞めていく理由については、以下の記事をご参照下さい。

介護リーダー(ユニットリーダー)などの中間管理職が続々と辞めていく5つの理由

 

 

 

「施設長」「管理者」になれるパターン

 

介護リーダーにはすぐになれるでしょうが、主任クラスになってくると、ライバルは少ないもののポストが1つか2つくらいしかないために糞詰まり状態になってきます。

その上の「管理者」や「施設長」などの「幹部」と言われる立場になるのは正直、至難の業だと思います。

介護職員から現場の叩き上げで施設長になった人を私は知りません。

よくあるパターンは、

  • 行政からの天下り
  • 経営者の縁故
  • 地方議員
  • 大学教授などの介護研究者
  • 他の事業所で施設長をしていた人
  • 自分で事業所を立ち上げた人
  • 新規事業所の立ち上げでたまたまポストが空いていた場合

くらいではないでしょうか。

上手く上記のパターンにはまれば良いですが、なかなか難しい状況です。

ですから、介護職員として働いていて、施設長まで出世や昇格することは「ほぼ無い」と思っておいて間違いないかと思います。

 

 

 

ある程度の所まで出世や昇格する方法

 

運が良ければ幹部まで出世できるでしょうが、自分で事業を立ち上げる以外は運任せになってしまいます。

したがって、正味の話、現実的に目指せるのは「介護主任やフロアリーダー(介護現場でのトップ)」になります。

では、そういう「ある程度の所」まで出世や昇格するにはどうすればいいのでしょうか。

 

①綺麗ごとを言い続ける

介護業界にはまだまだ綺麗ごとが幅を利かせています。

  • 自己犠牲こそが美徳
  • 奉仕こそが福祉
  • 文句が出るのは心が汚いから
  • 働かせてもらえるだけでありがたいと思え
  • 利用者からの「ありがとう」が最高の対価

そういう概念の介護事業所の経営者も多いかと思います。

社内研修はもちろん、 社外の研修でもそういう「奉仕論や精神論」を叩きこまれます。

傍から見ればそれは一種の

  • 宗教的な洗脳
  • 意図的な情報操作
  • 実現不可能な空想理論
  • 職員を都合良く使う奴隷制度

ということがわかるのですが、そういう環境の中で働いていると「それが正しい福祉論」だと信じてしまいがちです。

しかし、ここまで人材不足となっている現状から見ると「そのやり方は間違っていた」ということがわかるのですが、決して業界はそうは言いません。

今まで積み上げてきた「福祉観」「推奨、実践してきたやり方を否定修正」することは「自らの存在そのものを否定すること」になってしまうからです。

ですから、これからも綺麗ごとを言い続け部下や後輩や新任者を洗脳していきます。

そして賛同する人を可愛がり出世させようとします。

そうすることで、介護業界には「綺麗ごとを言う人達で溢れかえるシステム」が出来上がっています。

「自己犠牲が足りないから業務が回らない」

「自分のことを考えるから不平不満が出るのだ」

「やりがいを感じればもっと頑張れるはず」

「介護の仕事はお金じゃない」

そういう綺麗ごとを言い続ければ、経営者や幹部や上司などからも気に入られ、認められることになり、出世や昇格できる可能性が高くなります。

人員不足の介護事業所が言いそうな「3つの綺麗ごと」

 

②綺麗ごとに賛同する

業界も事業所も上司も、綺麗ごとにまみれているので、 「一切合切の思考を停止させ、イエスマンとして身を粉にして働けば、当然良い評価」が得られます。

働いている以上、上司や会社から良い評価を貰いたいと考えるのはごく自然のことです。

ですから、介護業界で出世しようと思うならば、

  • 思考を停止させ身を粉にして働く
  • イエスマンになる
  • 綺麗ごとを言う
  • 自己犠牲を払い続ける
  • 媚びを売る

ということをすることで、会社も優先的に綺麗ごとばかりの研修に沢山行かせてくれるようになりますし、出世や昇格の近道になります。

「しんどい時こそ力を合わせて頑張ろう」という精神論を聞いたことのある介護職員も多いのではないでしょうか。

介護現場の「しんどい時こそ力を合わせて頑張ろう」という綺麗ごと

 

 

 

綺麗事ばかりの業界では状況が変わらない

 

介護現場で出世や昇格する近道となる方法を書きましたが、現状では綺麗ごとの無限ループにより、介護業界の水は綺麗になるどころか濁ってしまっています。

一寸先も見通せず、介護職員は酸欠状態になっています。

介護業界が綺麗ごとで埋め尽くされていることで

  • 人材不足
  • 自己犠牲の日々
  • 待遇が劣悪なまま
  • 典型的なやりがい搾取

となってしまっているのではないでしょうか。

抜本的なその部分を改善しないことには、最終的な目的である「利用者の幸せの追求」が出来ません。

人材不足や業務負担を職員の自己犠牲で成り立たせようとすることにはもう限界がきています。

このまま綺麗ごとばかりをゴリ押ししていけば、職員も利用者も共倒れしてしまうでしょう。

介護職員の人材不足は深刻です。

もっと現実を直視し「ひょっとしたら綺麗ごとばっかり言っていたのが悪かったんじゃないか」と気づいてくれる日が来るのを願うばかりです。

現状のような出世方法しかなく、キャリアパス要件も不透明なままでは、先が思いやられますし悪循環から抜け出すことは難しいと言えます。

介護の仕事は「やりがいだらけ」の「やりがい搾取」それでは人材が集まらない理由

 

 

 

最後に

 

今回は「介護業界で出世・昇格・昇進する方法」について記事を書きました。

どの業界、会社でも言えることですが、出世するためには「要は上司や会社に気に入られれば良い」のです。

介護業界の場合は気に入られる方法が「綺麗ごとを言い続けること」だという結論です。

しかし「綺麗ごと」が蔓延している業界には問題点が山積みです。

介護現場では「中堅」や「中間管理職」が育っていないことが問題であると言われていますが、中間管理職以上の出世コースやキャリアパスが準備されていないのに「育つも育てる」もありません。

「頭打ちの中間管理職」に何の魅力があるというのでしょうか。

今後もっと、そういった現状を直視していく必要があります。

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