常に介護人材が不足しているため、介護業界では転職がしやすい傾向があります。
「出来れば未経験者よりも経験者の方がいい」というのは介護業界に限らず、どの業界でも共通することになります。
ですから、経験者が来てくれれば大変嬉しいことなのですが、転職組の中にはことあるごとに「前の施設ではこうだった」ということを言う人がいます。
今回は、そういう新人でありながらベテランの介護士について記事を書きたいと思います。
「前の施設では…」と言う新人ベテラン介護士の特徴
新人ベテラン介護士の「前の施設では…」という発言は、どういう意図で言っているのでしょうか。
その特徴を考察してみたいと思います。
意図①「自分の知識と経験を示したい」
介護経験ありなのですから、ある程度の知識を持っていて、その知識と経験を誇示したい人だと考えられます。
「私ってよく知ってるでしょ?」
「なかなか良いことを言ってるでしょ?」
「知識と経験豊富で実力があるでしょ?」
ということを暗に言っているのです。
意図②「今の施設を見下している」
自分の中で、「今の施設より前の施設の方がレベルが高かった」と感じている場合、今の施設を見下す意味で前の施設のやり方や体制を披露します。
「前の施設と比べてこの施設はレベルが低いよ」
「この施設も前の施設を見習えばレベルが上がるのに」
ということを暗に言っているのです。
意図③「今の施設のやり方になじめない」
適応能力が低く、今の施設のやり方になじめなかったり、ついていけない場合に、前の施設を引き合いに出し自分のやり方の正当性を主張します。
「私が悪いんじゃない、この施設のやり方がおかしいんだ」
「私は前の施設で習ったことを実行しているだけで間違ったことはしていない」
ということを暗に言っているのです。
周りが内心思っていること
前述したような「前の施設では…」と何度も発言する新人ベテラン介護士の発言について、周りの職員は口に出して言いませんが、「そんなに素晴らしい所だったのなら、とっとと前の施設に戻ればいいのに」と思っています。
しかし、それを言うことで人間関係が崩れたり、辞められたら困るので言わないだけです。
つまり、周りの職員にしてみれば「前の施設では…」と言う転職組は「気持ちの良い存在ではない」ということになります。
「より良いやり方を取り入れる」という考え方
「前の施設では…」と言う新人ベテラン介護士は、実は「より良いやり方を取り入れて今の施設を良くしていこう」と考えている場合もあり得ます。
しかし、もしそうだとするならば、前の施設と比較したり引き合いに出したりしないで「こういうやり方はどうでしょうか?」「こうしたらもっとスムーズに業務が回るんじゃないでしょうか」と言えばいいのです。
前の施設の看板を笠に着たり、虎の威を借る発言が「嫌がられる」最大の原因なのです。
最後に
今回は「前の施設ではこうだった、ああだった」と言う転職組の新人ベテラン介護士について記事を書きました。
周りの職員にしてみれば、そういう発言はあまり気持ちの良いものではありません。
中には貴重な情報提供として受け止められることもあるかもしれませんが、あまりにも頻度が多いと「異常性」を感じます。
もし私が転職したら「前の施設では…」などと言わないように気を付けたいと思います。