介護現場で利用者の衣服を洗濯する際に、介護職員が入念にチェックをしているのが「ポケット内に何か入っていないか」ということです。
利用者にとって大事な物が入っている場合もありますし、ティッシュなどの紙類が入っている場合もあります。
ポケットに物が入った状態で洗濯機を回してしまうことを避けたいのは家庭でも同じでしょうが、利用者の衣服には高確率でティッシュなどの紙類が入っています(寝たきりなどで自発的動作が無い利用者は除く)。
高齢者が「紙類が好きな理由」については過去記事でも触れました。
しかし、介護職員がポケット内の確認を忘れてしまったり、至る所や思いもよらぬ所に紙が紛れ込んでいる場合も結構あります。
水に溶けない紙なら衣服への被害は少なくて済みますが、水に溶けるティッシュなどは衣服に散り散りになってへばりついてしまい、後処理が大変になります。
今回は、介護現場あるあるの「利用者の衣服にティッシュが入ったまま洗濯してしまった場合の対処法」について記事を書きたいと思います。
ティッシュが衣服にへばりついてしまった時の対処法
既に介護現場で働いていらっしゃる方はご存知の内容になってしまうかもしれませんが、対処法を2つご紹介します。
対処法①「乾燥機にかける」
水に溶けるティッシュなどは、濡れた状態や湿った状態のままだとどんどん細かくなっていきます。
ですから、まずは「乾かす」ことが大切です。
乾燥機にかけて衣服を乾かすことで、乾燥機の遠心力で衣服からティッシュは剥がす効果と、乾燥させることで散り散りにならずに取り除きやすくなります。
もちろん、乾燥機だけでは全てを完璧に取り除けないでしょうから、乾いてからガムテープやコロコロなどで丁寧に取り除いていく必要があります。
対処法②柔軟剤で取りやすくする
ティッシュがへばりついてしまった衣服を再度洗濯機に入れ「柔軟剤ですすぎと脱水」をします。
すると、殆どのティッシュが綺麗に取れるのです。
これは、柔軟剤に含まれる「界面活性剤」の効果です。
「柔らかく仕上げるのが柔軟剤」ですから、服が絡まないようにする成分である界面活性剤によって静電気を防止し衣服とティッシュが再びくっつかないようにする効果があるからのようです。
介護事業所ですから、そもそも柔軟剤が無い場合もあるかと思いますが、大体の「おしゃれ着用洗剤」にも界面活性剤が入っているので効果があります。
柔軟剤もおしゃれ着用洗剤もない場合は、「ガムテープやコロコロ」で頑張りましょう。
最後に
今回は、介護現場で利用者の衣服にティッシュが入ったまま洗濯してしまった場合の対処法について記事を書きました。
家庭でもありえる話ですが、介護現場では「衣服を洗濯する頻度」「ポケットにティッシュが入っている確率」が高いために、圧倒的な高確率で介護現場で発生しがちです。
利用者の衣服のポケットに注意して確認していても見落としてしまうこともあれば、忙しい流れの中で確認を失念してしまうこともあり得ます。
「衣服ひとつであっても利用者の財産」なので十分に注意したいところです。