今年度(2019年度)第22回の介護支援専門員実務研修受講試験(以下、ケアマネ試験)は、正規の試験日であった2019年10月13日(日曜日)に台風19号の影響で1都12県で中止(延期)になりました。
延期になった1都12県の再試験日は2020年3月8日(日曜日)に決定しており、あと数日後に迫っています(10月に試験を実施したものの受験が困難だった人に配慮して再試験を実施する自治体もあり)。
過去にない規模の延期対応になったため、全国一律中止や延期にならないケアマネ試験の在り方についても色々考えさせられた人も多いのではないでしょうか。
詳しくは下記記事をご参照下さい。
最終的には「やむを得ない事情」ということにはなるのですが、この度の再試験でもまた気になる社会情勢となってきました。
それが、「新型肺炎コロナウイルス」です。
再試験を受験される皆様にとっては波乱続きのケアマネ試験となっています。
国も「小中高は臨時休校」「多数の人が集まるイベントなどは中止や延期や規模縮小」という要請をアナウンスしています(あくまで要請であり強制ではない)。
また、厚生労働省(以下、厚労省)から、集団感染の共通点として以下を挙げています。
- 換気が悪い場所
- 人が密集する空間
- 不特定多数が接触するおそれが高い場所
出来るだけ上記のような状況になる環境やそういう場所へ行くことを避けるようアナウンスしています(参考:厚生労働省ホームページ「国民の皆様へ(新型コロナウイルス感染症)」。
ここで気になってしまうのは、「では3月8日に実施予定のケアマネ試験の再試験はどうなるの?」ということですが、2020年3月4日時点ではどうやら決行されるようです(受験者には個別に通知が届いているかと思います)。
「大人の事情」もあるのでしょうが、この時期に決行してしまう判断にも色々考えさせられるところがあります。
多くの受験生が介護現場や福祉事業所に勤務する人達でしょうから、万が一のことを考えると尚更です。
では、「新型コロナウイルスへの対応はどうなっているのか」ということが気になるところですが、ケアマネ試験は国家資格ではなく公的資格であるため、その対応も全国一律ではなくバラツキがあるようです(地域の感染者の有無等の状況にもよるでしょうが)。
今回は、ケアマネ試験の再試験を3月8日に決行することがわかっている1都14県(10月に実施したけど受験困難者に配慮して再試験を実施する県を含む)の新型コロナウイルスへの対応を調べてみましたのでご紹介したいと思います。
なお、情報は日々更新されますし調整中の自治体もあるようなので詳細で正確な情報は各自が各都道府県や実施機関のホームページ等をご確認ください。
新型コロナに対する1都14県の対応
それでは早速、以下に1都14県の新型コロナに対する対応をご紹介していきたいと思います。
東京都
【留意点】
(1)試験時間中はマスクの着用を認めています。ただし、本人確認のための写真照合の際には、監督員からの指示に従って、マスクを一旦外すようご協力ください。また、試験監督員もマスクを着用しますので、あらかじめご承知おきください。
(2)感染症(インフルエンザ、はしか、百日咳等)に罹患し治癒していない場合は、受験をご遠慮頂きます。なお、新型コロナウイルス感染症についても同様の扱いとなります。
(3)受験中に体調不良を感じた場合は、決して無理をせず、速やかに試験監督員へ申し出てください。
(4)新型コロナウイルス感染症についての不安又はご質問等のある場合は以下のページ等を参照ください。新型コロナウイルス感染症にかかる相談窓口について https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/coronasodan.html
【引用元】東京都福祉保健局
青森県
中華人民共和国湖北省武漢市において、昨年12月以降、新型コロナウイルス感染症の発生が複数報告されて以来、世界各地で発生報告が続いています。
風邪や季節性インフルエンザと同様に、マスクの着用や手洗い及びアルコール消毒等を行うなど、感染症予防に努め、体調管理に十分に注意して、試験に臨んでください。
試験時間中はマスクの着用を認めています。ただし、本人確認のための写真照合の際には、監督員の指示に従って、 マスクを一旦外すようにご協力ください。また、試験監督員もマスクを着用しますので、あらかじめご承知おきください。
なお、新型コロナウイルスを含む感染症にかかり治癒していない場合は、他の受験者等に広がるおそれがありますので、受験を御遠慮願います。
【引用元】福祉ネットあおもり
岩手県
◆試験時間中はマスクの着用を認めています。ただし、本人確認のための写真照合の際には、試験監督員の指示に従い、マスクを一旦外すようご協力ください。また、試験監督員もマスクを着用しますので、あらかじめご承知おきください。
◆感染症(新型コロナウイルス、インフルエンザ、麻しん、百日咳等)にかかり、治癒していない場合は、他の受験者等に感染が広がる恐れがあるため、受験をご遠慮願います。
【引用元】公益財団法人いきいき岩手支援財団
宮城県
<受験に関するお願い>
・マスクの着用や手洗い及びアルコール消毒等を行うなど,感染症予防に努め,体調管理に十分に注意してください。
・試験当日は,来場前にご自身で検温を行い,検温結果を受験票右上に記入してご持参ください。試験会場にて受験者全員に確認いたします。
・来場前の検温にて,37.5度以上の場合,またはせきや風邪症状がある場合,新型コロナウイルスを含む感染症にかかり治癒していない場合は,受験をご遠慮ください(返金対応とはなりません)。
・各棟玄関入口にて手指消毒をしていただきますので,ご協力ください。
・試験前後に換気を行う為,衣服で温度調整ができるようご準備願います。
・試験当日,都合等により欠席される方は,連絡不要ですが,受験票は大切に保管してください。
【引用元】宮城県社会福祉協議会
福島県
●当日まで、こまめな手洗いやアルコール消毒などの感染症予防に努め体調管理に十分に注意ください。
●当日は、マスクを着用の上、手洗い、手指消毒を行ってください。
●試験時間中のマスクの着用は認めていますが、本人確認のため、マスクを一旦外していただくことがありますので、ご協力ください。
●試験会場では、感染予防のために定期的に換気を行いますので、上着やひざ掛けなどで温度調節ができるようご準備ください。
●試験当日に次の①~③の症状がある方は、受験を見合わせるようお願いします。
①37.5度以上の発熱 ②強いだるさ(倦怠感) ③息苦しさ(呼吸困難)
なお、返金対応となりませんのでご了承ください。
【引用元】福島県社会福祉協議会
茨城県
風邪や季節性インフルエンザと同様に,手洗い及びアルコール消毒等各自感染症予防に努め,体調管理に充分注意していただくとともに,試験当日は,マスクの着用を含む咳エチケットにご留意ください。
また,感染症(インフルエンザ,はしか,百日咳等)にかかり,治癒していない場合,受験をご遠慮いただいております。新型コロナウイルス感染症についても同じ扱いになります。
・試験会場はあらかじめ換気し,試験中も可能な範囲で換気を行う予定ですのでご了承ください。
・会場入口でアルコール消毒をお願いします。
・試験中はマスクの着用を認めます。
ただし,本人確認の際には,監督員からの指示に従って,マスクを一旦外すようご協力願います。
・試験監督員もマスクを着用します。
【引用元】茨城県社会福祉協議会
新潟県
● 試験時間中はマスクの着用を認めています。ただし、本人確認のための写真照合の際には、マスクを一旦外すようお願いすることがありますので、ご協力ください。また、試験監督員もマスクを着用しますので、あらかじめご承知おきください。
● 感染症(新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ、はしか、百日咳等)に 罹患し、治癒していない場合は、受験をご遠慮いただいています。
【引用元】新潟県社会福祉協議会
栃木県
○試験期間中のマスク着用を認めています。
ただし、本人確認のための写真照合の際には、監督員の指示に従って、マスクを一旦外していただくことがありますので、ご協力をお願いします。
また、試験監督員もマスクを着用していますので、あらかじめご承知おきください。○試験中、発熱や咳が激しい等の症状がみられる受験者には、教室の移動等をお願いすることがあります。
○発熱等の症状がある場合は、受験を見合わせていただくようお願いします。
○試験会場を定期的に換気させていただきますので、あらかじめご承知おきください。
【引用元】とちぎ健康福祉協会
群馬県
新型コロナウイルス感染症は、国内での感染が拡大しています。
風邪や季節性インフルエンザと同様に、マスクの着用や手洗い及びアルコール消毒等を行うなど、感染症予防に努め、体調管理に十分に注意して、試験に臨んでください。
※試験時間中はマスクの着用を認めています。ただし、本人確認のための写真照合の際には、試験監督員からの指示に従って、マスクを一旦外すようにご協力ください。
※今後の状況によっては、情報を更新する場合もあります。その際は本会ホームページでご案内しますので、各自ご確認ください。
【引用元】群馬県社会福祉協議会
埼玉県
※試験当日、咳、くしゃみ、発熱など風邪の症状がある場合には受験はご遠慮ください。
受験に関するお願い
・手洗い、うがい、マスク着用など感染症対策の徹底にご協力をお願いいたします。
※本人確認のための写真照合の際に、マスクを外していただく場合がございます。また、試験監督員等もマスクを着用しますので、あらかじめご承知おきください。
・試験会場では感染症予防として、会場入口付近や各フロアにアルコール消毒液の設置等の対策を講じます。
・定期的な換気を行うため、衣服で温度調整ができるよう準備をお願いいたします。
・会場内のゴミ箱は利用できません。使用済みのマスク等のゴミは、各自で持ち帰り、ご自宅で破棄してください。
・試験当日、都合により欠席される方は、連絡不要です。
【引用元】埼玉県社会福祉協議会
千葉県
・咳エチケットや、手洗い、うがい、マスク着用など感染症対策の徹底にご協力をお願いいたします。
・会場入り口付近でアルコールによる手指消毒をしてからの入場(入室)をお願いいたします。
・各フロアに、アルコール消毒ボトルを1つ設置いたします。また、各試験室に除菌シートを用意いたします。こまめな手指消毒、手洗いをお願いいたします。
・定期的な換気を行うため、衣服で温度調整ができるよう準備をお願いいたします。
・体調不良が見受けられる場合は、試験会場への来場にご配慮ください。
(当日の朝の検温をお願いし、37.5度以上の場合は来場をご遠慮ください。なお、返金対応とはなりませんのでご注意ください。)・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)等の症状がみられる場合は、受験を自粛してください。
・研修会場には体温計を用意してありますので必要な方は申し出てください。
(受験に際し、事務局あるいは.試験監督員の判断により、検温をお願いすることが
あります。予めご了承ください。)・試験当日、都合等により欠席される方は、連絡は不要ですが、受験票は大切に保管してください。
【引用元】千葉県社会福祉協議会
神奈川県
【受験者の皆さまへ】 新型コロナウイルス感染症の対応について
● 風邪や季節性インフルエンザと同様に、マスクの着用や手洗い及びアルコール消毒等を行うなど、感染症予防に努め、体調管理に十分に注意して、試験に臨んでください。
● 試験会場では感染予防として、会場入り口付近へのアルコール消毒液の設置や換気、監督員等のマスクの着用等の策を講じています。
● 受験時はマスクの着用をお願いします。ただし、本人確認のための写真照合の際には、監督員からの指示に従って、マスクを一旦外すようにご協力ください。
● 試験案内P59「20 試験注意事項(2)ケ」にも明記していますとおり、感染症(インフルエンザ、麻しん、百日咳等)にかかり、治癒していない場合は、受験をご遠慮いただいています。新型コロナウイルス感染症についても同じ扱いとなります。
● 発熱等の風邪症状がある場合は、無理せず受験はご遠慮ください。
● 受験中に体調不良を感じた場合は、無理をせず、監督員等へお申し出ください。各会場には看護師を配置しております。
● 試験当日欠席される方は、本会への連絡の必要はございません。受験票は大切に保管してください。
【引用元】神奈川県社会福祉協議会
山梨県
≪令和2年3月2日 10時現在≫
山梨県を通じ国に対し確認等を行っているところですが、現時点において、3月8日(日曜日)の山梨県介護支援専門員実務研修受講試験再試験は、実施する予定です。今後、新型コロナウイルス感染症の拡大に関する状況変化により対応を見直す場合には、本会フェイスブックに掲載しますので、ご確認くださいますようお願いいたします。
● 試験時間中はマスクの着用を認めています。ただし、本人確認のための写真照合の際には、監督員からの指示に従って、マスクを一旦外すようにご協力ください。また、試験監督員もマスクを着用しますので、あらかじめご承知おきください。
【引用元】山梨県社会福祉協議会
静岡県
新型コロナウイルス感染症について、日本各地で発生報告が続いています。
感染防止の観点から、受験者の皆様は、風邪や季節性インフルエンザと同様に、マスクの着用や手洗い及びアルコール消毒等を行うなど、感染症予防に努め、体調管理に十分に注意して、試験に臨んでください。
また、受験時は、各自でマスクを御用意いただき、マスクを着用していただくとともに、会場入口付近に手指消毒液を設置しますので、建物入場時には必ず使用するようお願いします。
なお、発熱等の症状がある場合には、受験を見合わせていただくようお願いします。
試験運営スタッフのマスク着用について、あらかじめ御承知おきください。
【引用元】静岡県公式ホームページ
長野県
■ 受験者の皆様には、免疫力の向上が罹患の防止となりますので、日ごろから十分な栄養摂取、睡眠時間の確保、防寒(保温)、うがいや手指洗浄の励行など、体調管理に留意され受験されるようお願いします。
■ 試験会場では感染症予防として、会場入口付近へのアルコール消毒液の設置や試験監督員等のマスクの着用等の対策を講じています。
■ 受験時はマスクをご持参の上、着用をお願いします。ただし、本人確認のための写真照合の際には、監督員からの指示に従って、マスクを一旦外すようにご協力ください。試験監督員もマスクを着用しますので、あらかじめご承知おきください。
※マスクが無い方は、ハンカチ等による咳エチケットの実践をお願いします。
■ 試験当日の朝、各自で検温の実施をお願いします。検温の結果、体温が37.5度以上ある場合や、せき等の風邪症状がある場合は、会場の試験本部へお申し出ください。
また、万一受験中に体調不良を感じた場合についても、決して無理をせず、速やかに試験監督員へお申し出ください。■ 試験当日、都合により欠席される方は、連絡は不要ですが受験票は大切に保管してください。(返金対応とはなりませんのでご注意ください。)
【引用元】長野県社会福祉協議会
共通点と相違点
こうして各都県の対応を確認してみると、多くが同じような対応であることがわかります。
しかし、相違点もありますね。
多くの共通点
- マスクの着用を認めるが、試験官が本人確認をする際ははずすこと
- 手洗い及びアルコール消毒等を行うなど、感染症予防に努め、体調管理に十分に注意する
- 発熱がある場合は受験を遠慮して欲しい
- 会場の換気をすることがある
- 欠席する場合は連絡不要だが返金はしない
- 試験官もマスクをするので承知しておいて欲しい
などになります。
相違点
中には、以下のような対応をアナウンスしているところもあります。
- 咳やくしゃみがある人は受験を遠慮して欲しい
- 来場前に検温をして受験票の右上に記載
もちろん、咳やくしゃみなどの風邪症状があれば受験を見合わせた方が良いというのはわかりますが、この時期は「花粉症」もあります。
かく言う私も花粉症であり、最近くしゃみがよく出ます。
しかし、それが花粉症のくしゃみなのか風邪のくしゃみなのかは証明のしようがありません。
咳の場合でも喘息などの人もいらっしゃることでしょう。
一律に「咳やくしゃみをする人は受験をしないで欲しい」となってしまうと上記のような人が不利益を被ってしまう可能性があるため、その辺は配慮をして欲しいと思います。
また、1県だけ「来場前に自分で検温をして受験票に記載」という対応をしているところもあり、他の都県との相違点になります。
最後に
今回は、第22回(2019年度)ケアマネ試験の再試験3月8日は予定通り決行「新型コロナに対する1都14県の対応」について記事を書きました。
さすがに再試験まで中止や延期にしてしまうと、今後の予定の調整が困難になってきてしまうということもわかりますが、感染リスクは実施しないよりも大きくなることは明らかです。
再試験を受験される方々は気をつけていってらっしゃいませ。
そして良い結果となることを心からお祈り致しております。
※第22回ケアマネ試験の再試験の合格発表が2020年4月21日にありました。下記記事にまとめていますのでチェックしてみて下さい。