介護施設入所者が利用する成年後見制度をわかりやすく解説

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成年後見制度とは、判断能力が不十分になった認知症高齢者などで自己判断や意思決定が困難な人が、自分の行った行為で不利益を被らないように保護や財産を管理する制度のことです。

となると、介護施設に入所中の認知症高齢者の多くは、自分で意思決定が困難な場合が多いため成年後見制度を利用する必要があるように思えますが、そんなことはなく殆どの場合が「家族が保証人(身元引受人)」となっており成年後見制度を利用している人はあまりいません。

成年後見制度を利用している入所者は

  • 身寄りがない人
  • 家族が遠方に住んでいる人

などの場合になります。

今回は、介護施設入所者が利用する成年後見制度についてわかりやすく解説していきます。

介護施設入所者と成年後見制度

それでは早速、介護施設入所者等が利用する成年後見制度の具体的な内容についてわかりやすく解説していきたいと思います。

任意後見制度と法定後見制度

成年後見制度には、自分の意思で後見人を選ぶ「任意後見制度」と、配偶者や四親等以内の親族や市区町村長などの申し立てにより家庭裁判所が選ぶ「法定後見制度」があります。

申立人 選定方法 保護者
任意後見制度 判断能力が低下する前に本人が申し立てる 本人の意思に基づき公証人作成の公正証書で選定 任意成年後見人
法定後見制度 判断能力が低下した後に配偶者、四親等以内の親族、市区町村長、検察官などが申し立てる 家庭裁判所が適任者を選定 成年後見人

保佐人

補助人

介護施設等で成年後見制度を利用している場合の多くは「法定後見制度」になります。

家庭裁判所で成年後見制度の審判を開始する場合、本人の同意は「成年被後見人は不要」「被保佐人は不要」「被補助人は必要」となっています。

後見、補佐、補助の定義

法定成年後見制度は、本人の判断能力の程度によって「後見」「補佐」「補助」の段階があり、各段階において本人は「成年被後見人」「被保佐人」「被補助人」と呼ばれます。

3類型 要件(定義)
成年被後見人 精神上の障害(認知症・知的障害・精神障害等)により事理を弁識する能力を欠く常況にある者
被保佐人 精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分な者
被補助人 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な者

判断能力の程度で言うと

(重度)←成年被後見人>被保佐人>被補助人→(軽度)

ということになります。

尚、「成年被後見人」と「被保佐人」は介護福祉士の欠格事由にもなっていました。

詳しくは下記記事をご参照下さい。

現状で介護職員になるためのハードルは低く、無資格未経験から始めることが出来ますし学歴や賞罰の有無や国籍さえ不問です。 しかし、...

3類型の行為能力

成年被後見人、被保佐人、被補助人の行為能力は法律(民法)により下記のように定められています。

3類型 行為能力
成年被後見人 (原則)

単独で行った法律行為は取り消すことができる。

(例外)

日用品の購入、その他日常生活に関する行為は単独で行うことができる。

被保佐人 (原則)

単独で有効な法律行為をすることができる。

(例外)

民法13条1項各号所定の「財産上重要な行為」をするためには保佐人(保護者)の同意が必要。

保佐人の同意が無い「財産上重要な行為」は取り消すことができる。

被補助人 (原則)

単独で有効な法律行為をすることができる。

(例外)

民法13条1項各号所定の中から、「家庭裁判所が定めた特定の一部の行為」については補助人(保護者)の同意が必要。

補助人の同意が無い「財産上重要な行為の中で家裁が定めた特定の一部の行為」は取り消すことができる。

各類型の保護者の権限

各類型の保護者は「成年後見人」「保佐人」「補助人」と呼ばれます。

各保護者が有する権限は民法で下記のように定められています。

3類型 権限
成年後見人 ・代理権

・取消権

・追認権

保佐人 ・代理権

※代理権付与の審判をした場合

・同意見

・取消権

・追認権

補助人 ・代理権

・同意見

・取消権

・追認権

※常に全ての権限が認められるわけではない。

成年後見人だけ「同意権」がありません。

事理弁識能力を欠く成年被後見人は、単独で日用品の購入等以外の法律行為をすることができないため、事前に同意権を与えたとしても単独での法律行為は取り消すことができるからです。

また、「取消権」は各保護者だけでなく本人も取り消すことができます。

この際、保護者の同意を得る必要はありません。

保護者の責務

後見人等の保護者は権限もあれば責務もあります。

それが「身上配慮義務」と呼ばれる「身上監護」です。

本人の意思を尊重し、かつ、本人の心身の状態及び生活の状況に配慮する責務があります。

介護施設入所者と成年後見制度

介護保険サービスや介護施設へ入所する際に、本人に身寄りがない際に成年後見制度が利用されます。

そもそも、判断能力や意思決定に問題がある人と契約をすることができないからです。

成年後見人等の保護者となる人は家庭裁判所が適任であると認める人が選定されます。

後見人等は本人の財産の管理なども行うため、大体の場合、弁護士、司法書士、社会福祉士等の専門家になります(もちろん、親族や親しい関係の人もあるでしょうが)。

しかし、ごく稀ですが本人に息子や娘がいるのに(同居又は近くに)弁護士等の専門家が後見人等となっている場合があります。

こういった場合、「何かある」と考えてしまいます。

成年後見制度(法定後見制度)の場合、後見人等の選定は家庭裁判所が決定します。

つまりこの場合、反対解釈をすれば「家族は後見人等として適任ではない(若しくは家族よりも他に適任者がいる)と家庭裁判所が判断した」と言えます(選任理由は非公開、不服申し立て不可)。

例えば、民法847条に規定される「後見人の欠格事由」に該当するなどの場合です。

(後見人の欠格事由)

民法第847条

次に掲げる者は、後見人となることができない。

一  未成年者
二  家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人又は補助人
三  破産者
四  被後見人に対して訴訟をし、又はした者並びにその配偶者及び直系血族
五  行方の知れない者

各家庭、各個人で様々な環境や状況があるため、それはそれで構わないのですが、こういった場合、家族と後見人等があまり良い関係ではないことがあります。

家族にしてみれば、自分の親の財産を後見人等に握られてしまっているのも関係しているのかもしれません。

この場合、介護施設等では介護職員が「家族の希望」と「後見人等の意向」との板挟みになってしまうことがあります。

介護職員が利用者の家族間のいざこざや揉め事の利害関係や人間関係に巻き込まれてしまわないように、最初にはっきりとした線引きをしておくことが必要です。

最後に

今回は、介護施設入所者が利用する成年後見制度についてわかりやすく解説しました。

多くの場合は利用者本人に身寄りが無かったり、家族が遠方に住んでいる等の場合に成年後見制度を利用されます。

この制度は本人が不利益を被らないように保護し支援していくことを目的とされています。

たまに成年後見人等による横領事件も目にしたりしますが、「公的な任務」であることを意識して公私混同しないよう適切な任務遂行が求められます。

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