職場に出勤した際は、相手が誰であろうと会った人には挨拶をするかと思います。
礼儀でありマナーであり当たり前の「挨拶」ですが、介護業界では「挨拶をしない職員」「挨拶を返さない職員」「無視をする職員」が普通に存在する「ちょっと常識では考えられない世界がある」ということを過去記事で書きました。
そんな陰湿で不快な環境であっても、介護現場に行けば利用者が待っているため気持ちを切り替えなければなりません。
出勤後に他職種やお偉いさんやお局職員に挨拶を無視されたとしても、気分が悪いまま利用者に接していては良い介護が出来ません。
介護職員は利用者に良い介護サービスを提供しなければならないのに、そこにたどり着く前に挨拶を無視される等をされることで、一旦気分やテンションを下げられるのですから本当におかしな世界です。
慣れてきて気にならなくなったり、それが当たり前のようになってしまうのもちょっと怖い気がします。
そんな「挨拶なし」がスタンダードとなっている介護事業所もまだまだ多く存在するかとは思いますが、出勤後に介護現場に到着すればまず利用者全員に挨拶をします。
それを「基本の基」として教えている事業所もあればそうでない事業所もあることでしょう。
今回は、「介護現場に出勤したら、まずは利用者全員に挨拶をして回ることを推奨する理由」について記事を書きたいと思います。
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出勤後に全利用者に挨拶を推奨する理由
介護職員であるならば、当たり前のことかもしれませんが、出勤して情報収集や共有をして現場に出たら、まずは利用者全員に挨拶をして回ることを推奨します。
会話が出来る利用者であっても会話が出来ない利用者であっても、全員です。
理由①「挨拶するのは礼儀」
介護職員として業務をする前に、サービスの提供をする相手となる利用者一人ひとりに挨拶をするのは当然の礼儀です。
自分が出勤して今から勤務を行うということを知ってもらう、理解してもらうという理由もありますし、意思疎通が図れない利用者であっても理解ができようができまいが挨拶をすることがコミュニケーションや対人援助の第一歩です。
理由②「自分のスイッチを入れる」
現場に立って「さぁ、今から仕事を始めるぞ!」という自分のスイッチを入れるためにも利用者全員に挨拶をしましょう。
「1日の始まりは挨拶から」です。
気持ち良く1日をスタートさせるためにも挨拶は大切ですね。
理由③「利用者の様子や状態の確認」
介護職員の場合、ただ闇雲に挨拶をしているわけではありません。
挨拶をする時は、相手の目を見て行います。
その際に必ず
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などを観察し状態の確認を行います。
居室にいる利用者であれば、訪室して様子や状態の確認をします。
眠っているようなら敢えて声を掛けて起こす必要はありませんが、顔はしっかりと拝見しましょう。
実はこれが結構重要なことで、後から利用者の顔に「内出血」を発見したり、体調不良で「急変」ということがあり得ます。
その時に「いつからその状態であったのか」ということが重要視されます。
出勤後に利用者に挨拶する時に大丈夫であったなら「自分が出勤した後に発生した」ということになります。
しかし、出勤後に挨拶回りをせずに利用者の顔さえ見ていない状態であれば「もっと前からその状態だったのかどうかさえわからない」ということになってしまいます。
自分が出勤した時に既に何か変化があった場合は、早期発見にも繋がりますし、「自分が出勤する前に何かあった」という事実がハッキリします。
出勤直後は、まずは自分の目で利用者全員の様子や状態を確認することが利用者のためでもあり自分のためでもあるのです。
最後に
今回は、介護現場に出勤したら、まずは利用者全員に挨拶をして回ることを推奨する理由について記事を書きました。
介護の仕事をされている人にとっては「既に知っている」「既にやっている」「当たり前のこと」かもしれませんので、新人職員向けの内容になりました。
私はこの挨拶回りをすることで、何度か「あれ、昨日まで無かった内出血がある」と気づいたことがあります。
第一発見者になってしまうと、看護師への報告や家族連絡、リスク報告書の作成等の業務が増えてしまいますが、「出勤して何時間も経ってから気づく」よりも何倍もマシなのです。