今週末(2019年10月12日(土)から13日(日)にかけて)に、大型で猛烈な勢力の台風19号が日本列島に上陸する予報が出ています。
先日の台風15号が関東地方に上陸し、千葉県に甚大な被害を与えたのは記憶に新しいところです。
被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
その傷も癒えぬまま、また台風が上陸することになるので不安や心配な気持ちになります。
自分も含め、注意をして台風に備えましょう。
とは言うものの、台風でも関係なく仕事に行かなければならないのが介護職員です。
もちろん、自分や家族の身に危険が迫っていたり道路状況や交通機関の状況によっては「行きたくても行けない」ということもありますので、そんな時は「自分や家族を最優先に考える」ということは間違いありません。
台風などになると「出勤しなければならない介護職員」に焦点があたりがちですが、その裏には「退勤できない介護職員」がいたりします。
今回は、「台風でも出勤する介護職員と退勤できない介護職員」について記事を書きたいと思います。
台風でも出勤する介護職員と退勤できない介護職員
台風でも出勤しなければならない介護職員の裏には退勤できない介護職員がいます。
出勤する介護職員
恐らく多くの通所系(デイサービスなど)は台風が直撃する日は、事業所を休みにするという判断をされるかと思います。
訪問系(ホームヘルプサービスなど)はヘルパーが来ないと生活が成り立たない場合などの事情もあるため、必要に応じて稼働しているかと思います。
施設系(特養、老健、有料老人ホームなど)は、介護が必要な利用者が365日24時間施設で生活をしている状態なので休みにするということはありません(出来ません)。
台風で大雨強風の中、出勤するのは気が滅入ってしまいますが可能な限り出勤します。
しかし、交通事情によって物理的に出勤することが不可能な場合等には、どうすることもできませんので休むことになります。
こうやって、台風の日でも可能な限り出勤して業務を行う必要がある職業こそが「日本を支えている」と言っても過言ではありません。
退勤できない介護職員
特に施設系の介護事業所では、出勤しなければならない介護職員の裏側に「退勤できない介護職員」がいます。
もちろん、定時になれば退勤可能なわけですが、台風の場合、以下の理由により退勤できない場合があります。
理由①「物理的な事情」
退勤時間に台風が直撃している場合は、雨風によって外を出歩くことさえ困難で帰るに帰れません。
そもそも、交通機関の乱れや道路の閉鎖など、物理的な事情で帰ることが出来ない場合があります。
施設で雨風がおさまるのを待ったり、交通情報を収集したりしてから帰る必要があります。
家が近くだからと言って強行突破する場合も、飛散物や交通事故には十分注意しましょう。
家が遠方だったり物理的に帰れない人は、上司などから「今日は施設に泊まる?」と言われることもあります。
「泊まる」という意味が「ただ単純に宿泊」なのか「夜勤を意味する」のかは、ご想像にお任せします(というか事業所や上司や状況によります)。
理由②「人員的な事情」
台風でも出勤しなければならない介護職員ですが、前述したように当然「出勤できない職員」も出てきます。
そうなると、出勤できない職員の人数分「穴」が出来てしまいます。
定時になった介護職員が退勤してしまったら、その穴が埋まらず現場が回らなくなってしまうため、人員的な事情によって上司などから「少し残って欲しい(残業)」ということを言われたりします。
「少し」というのは、「穴が埋まるまで」ということですので、上司の調整能力に掛かっています。
というか、本当に有能な上司であればもっと早い段階(前日より前)で、人員やシフトの調整をしているはずです(調整できる人員さえ居ない場合は目も当てられませんが)。
しかしまぁ、仮にそうしていても自然災害は予測不能ですしイレギュラーなことが重なる可能性があるということは、介護職員としても覚悟しておかなければなりません。
管理者や管理職は事前の準備を
台風でも出勤しなければならない介護職員の裏に退勤できない介護職員もいるということについてご説明しました。
介護事業所の管理者や管理職は、事前に勤務調整をしたり不測の事態の際の対応方法を決めておくことが重要です。
また、特に「オール電化」の介護施設の場合、停電に備えることが必要です(もちろん、オール電化でなくても)。
一時的な停電ならまだしも、長時間(数日)の停電になる可能性もあり得ます。
例えば
|
などの対策も事前に講じておく必要があるでしょう。
最後に
今回は、台風でも出勤する介護職員と退勤できない介護職員について記事を書きました。
私自身、台風の際に出勤はできたものの、なかなか退勤できないという状況を経験したことがあります。
それは一言で言えば「大変」ですが、こういう時こそ「助け合い」「お互い様」という気持ちが大切です。
もちろん、職員や利用者に極力不便のないように、管理者や上司などが事前に準備や対策を講じておく必要があります(それが全く無いと不信感のもとになります)。
特にオール電化の介護施設では停電には最大限の注意が必要です。
数日後の台風19号も含め、これ以上台風や自然災害の被害が出ないよう願うばかりです。