介護現場では「優秀な人材から先に辞めていく」ということが常態化しています。
「優秀」の定義は「人より優れていて秀でている」ということになりますが、介護現場においては「どんな業務もそつなくこなせて処理能力が高く性格が良い人」は優秀であると言えます。
そんな人にはずっと居て欲しいですし、一緒に働きたいと願うところです。
しかし、残念ながら優秀な人に限って先に辞めていくのです。
今回は、「介護現場では優秀な人材から先に辞めていく3つの理由」について記事を書きたいと思います。
優秀な人材から先に辞めていく3つの理由
何故、介護現場では優秀な人材ほど先に辞めていってしまう傾向にあるのでしょうか。
理由①「潰されている」
単純な話ですが、人間関係や業務負担によって「潰されている」のです。
優秀な人はマウントを取ったり人間関係をこじらせるようなことはしません。
しかし、介護現場は「言った者勝ちの世界」であるため、先にマウントを取られたり理不尽なことを言われたりします。
そのマウンティングを跳ね除けるためには、言い返したり反論したりしなければ馬乗りになられたままの状態になってしまいます。
それが繰り返されると人間関係に疲れてしまうため、どんなに気丈な人でも潰れてしまうのです。
また、介護現場では「業務がそつなくこなせる人」であればあるほど、タスクが集中し業務負担が増していきます。
何でもかんでも押し付けられたり、人より気づきが多いことで雪だるま式にやらなければならないことが増えていき、不公平感も感じてしまうでしょう。
腰を酷使して腰痛になってしまう可能性も高くなります。
そんな日々が繰り返されると、人間関係と業務負担に押し潰されてしまい、早々に退職していってしまうのです。
理由②「常にアンテナを張っている」
優秀な人は常にアンテナを張っていて情報収集能力も高いと言えます。
職場内でもそうですが、求人募集などにもアンテナを張り「もっと良い条件の職場(仕事)はないだろうか」ということを考えています。
「今の職場にこだわる必要はない」ということを知っているのです。
また「危険察知能力も高い」ため、入職してすぐに「この会社(又は業界そのもの)はヤバい」ということに気づきます。
そして、気づいたあとの行動力もあり、良い条件の求人があればすぐに転職をしていくため、早々に辞めていってしまうのです。
理由③「割に合わない」
業務負担に対して給料(収入)が割に合わないと感じることで早々に辞めていってしまいます。
労働契約によって、ある程度の給料額は理解し承知の上で働いているわけですが、実際に働いてみると人員不足や業務の押し付け合いによって「これは想像以上に割に合わない」と感じてしまいます。
本来4人の職員が必要なところを、2人の職員で業務を回すことが日常茶飯事です。
これは単純に「1人の職員が2人分の働きをしている」ことになりますが、それでも「給料は1人分」です。
また、「割に合わない」ということを口にすると、「愚痴を言うな」「給料額は初めからわかっていたことだろ」などと切り捨てられてしまう状況が、更に「割に合わない感」を増幅させてしまいます。
「やりがい搾取」をされるだけの割に合わない職場であれば、優秀な人材は早々に辞めていってしまうでしょう。
最後に
今回は、介護現場では優秀な人材から先に辞めていく3つの理由について記事を書きました。
優秀な人は、辞める時も「ソッと」辞めていきます。
決して騒ぎ立てたり文句を言いまくるようなことはしません。
今更騒ぎ立てたり文句を言っても「仕方がない」「自分にプラスにならない」ということを知っているからです。
職員が定着するような職場環境の整備や体制づくりを強化していかないと、いつまで経っても負の連鎖からは抜け出せないでしょう。
コメント
こんばんは
まさにその通り。条件で差がつけば求人でも不利なのを経営者は分かってほしいです。
会議にて、処遇改善加算が知らないうちにⅠにされたことが発覚しました。しかも、加算の手当てを昨年比-10万してです。さらに、特定加算は諸事情を考慮して申請しないとのこと
そろそろ見限る時期がきたかなあと思っています
>ともさん
おはようございます。
コメントありがとうございます^^
特定処遇改善加算は要件が複雑ですし、事業所の柔軟な運用に委ねられているので、事業所内でも色々決めなければならないことが多いですし、内部保留もできないですからそれこそ事業所側が「割に合わない」と感じたのかもしれませんね。
しかし、職員にとってはプラスになることなので、従業員を少しでも思うのならば取得した方が良いですよね。
本当何だか迷走ばかりで嫌になってしまいますね><