「嘘つきは泥棒の始まり」という言葉がありますが、それの亜種で「後出しじゃんけんは詐欺師の始まり」だと思っています。
実際のじゃんけんで後出しをする人は、
- 絶対に勝ちたい
- ズルをしてでも勝ちたい
- 相手の出方を見た上で判断したい
という「勝負にこだわった考え方」ですので、それをそのまま「嗚呼、この人は詐欺師だなぁ」と思うわけではありませんが、後出しじゃんけんをされた側にしてみれば、
- ズルをされて負けた
- 自分の出方を見た上で後出しをされて負けた
- ズルをする人と同じ土俵に上がってしまった
というネガティブな感情が芽生えることでしょう。
さてここで、「後出しじゃんけんが何故詐欺師の始まりと言えるのか」「後出しじゃんけんと介護現場に何の関係があるのか」ということを疑問に思われるかと思います。
今回は、後出しじゃんけんは詐欺師の始まりということと、後出しじゃんけんをする介護現場の実情について記事を書きたいと思います。
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後出しじゃんけんは詐欺師の始まり「介護現場の実情」
後出しじゃんけんをする人が詐欺師の始まりと言える理由と介護現場の実情について解説していきたいと思います。
後出しじゃんけんとは
そもそも、後出しじゃんけんとは、じゃんけんをする際に相手が出したあとに手を出すことを言います。
じゃんけんが派生して、敢えてそういうルールにした脳トレのようなゲームもありますが、通常のじゃんけんでは「禁じ手」「禁止」「ズル」「ルール違反」に該当します。
そして、この記事で言う「あと出しじゃんけんをする人」とは、実際のじゃんけんのことだけではなく、
- 後から追加で色々言ってくる人
- 最初から全てを言わず相手の出方を見てから手段を変える人
- 上記の方法によって必ず自分に有利になるように操ろうとする人
を指します。
介護現場の後出しじゃんけんの実情
介護現場でも、前述したような状況に該当する人がいるのではないでしょうか。
例えば、
上司:「ユニットリーダーになってくれないかな?昇格するよ」
自分:「私はまだまだ能力や経験が不足していてリーダーをする自信がありませんので辞退させて頂きます」
上司:「大丈夫、しっかりフォローするしリーダーという形だけでもいいから何とかお願い!」
自分:「そうおっしゃるならやってみようと思います」
というやりとりがあったにも関わらず、実際にリーダーになると、
上司:「リーダーなんだから現場最優先でもっと責任を持ってやってね、リーダー会議にも毎回出席してね!」
自分:「毎回会議には出席できないかもしれません(そもそも聞いていない)、もう少しフォローをお願いします」
上司:「フォローはちゃんとしているし自分がリーダーをやるって言ったんでしょう~、リーダーになれば会議に毎回出席しなければならないのは言わなくても普通わかるでしょ!」
などということがあったりします。
この場合、
- フォローすると言っておきながら不明確且つフォロー不足
- 形だけのリーダーでもいいと言っておきながら現実はそうではなかった
- リーダー会議に毎回出席しなければならないという後出し
という「実はこういうことでしたぁ~(ニヤニヤ)」ということが問題となります。
上司の口車に乗ってユニットリーダーになってしまった介護職員は、上司の後出しじゃんけんのような対応に「騙された!」と思うことでしょう。
「上司の言葉足らず」という場合もあるでしょうが、「最初から必ずリーダーにさせる前提で敢えて事実を伝えることを避け、リーダーになってから後出しで色々追加してきた」という場合は「詐欺師の手口と酷似している」と言えます。
後出しじゃんけんは詐欺師の始まり
詐欺師とは、人を騙して人の財物を奪う人のことを指します。
前述したように、上司などの後出しじゃんけんによって介護職員が「騙された」と感じたとすれば、「詐欺師の始まり」と言っても過言ではありません。
お金などの財産を奪われたわけではありませんが、広義で、
- プライベートな時間
- やる気やモチベーション
- 体力や労働力
なども一種の個人の財産であると考えるのならば、「騙し取られた」と言えるでしょう。
例えば、インターネット上でも、
「スマホ1台で月〇〇万円儲かります!」
などという謳い文句で勧誘している人がいます。
しかし、その詳細は往々にして「後出しじゃんけん」ではないでしょうか。
「DMでやりとりしてから」「LINE@に登録してから」というふるい掛けは仕方がないにしても、それがどんどんエスカレートして、「登録料を支払ってから」「アフィリエイト先のリンクで契約をしてから」などと小出しにされ、結局は財物を詐取される後出しじゃんけんであったりします。
やましいことがなければ、最初から概要や全容を明らかにすれば良いのですが、とどのつまり「後出しじゃんけんは詐欺師の始まり」ということになります。
最後に
今回は、後出しじゃんけんは詐欺師の始まりということと、後出しじゃんけんをする介護現場の実情について記事を書きました。
介護現場に限らずですが、後出しじゃんけんのように後から新事実を言ってきたり、騙し討ちのようなことをする人は信用が置けませんし、内心「この人は詐欺師だなぁ」と思ってしまいます。
いやしかし、逆手に取って職場で上司との交渉の場などで「上司の出方を見ながら状況に応じて手を変える」という手法は、ひとつの戦略であることも事実です。
「詐欺と戦略」の線引きが難しいところではありますが、時と所と場合(TPO)に応じて倫理的総合的に判断していくことが大切なのではないでしょうか。