介護業界で働く多くの人は「介護保険制度下の事業所」だと思います。
介護保険制度下では、財源が乏しく、現状で「最低の待遇で最高のサービスを求められる異常な実情」については下記記事で書きました。
介護保険制度はどんどん民間企業が参入してきているとは言え、まだまだ「国の事業の一部」であることには違いありません。
限りある財源の下で「統一した介護」が求められているわけですが、実情は「やりがい搾取」「スタンドプレーのオンパレード」「事故や事件の多発」などの問題が山積みで、迷走していると言わざるを得ません。
もし万が一、介護の仕事を続けながらそんな不自由な状況から「逃げ出す」とするならば「介護保険外のサービスで働く」ということも検討していく必要があります。
今回は「介護保険サービスに捉われず、介護保険外のサービス事業所で働くメリットとデメリット」及び「厳選した介護保険外サービスの求人紹介」について記事を書きたいと思います。
介護保険外サービスとは
まずは「介護保険外サービス」とはどのようなものかを解説したいと思います。
基準の有無
介護保険サービスは、介護保険法に定められた厳格な基準があり、サービスの種類や条件に制限がありますが、介護保険外サービスには法律の制限がないため(公序良俗や他の法律に反するものは当然ダメですが)、サービスの種類や条件に制限がありません。
要は「契約の範囲内で誰がどのような利用方法をしても良い」のです。
市区町村などが実施している介護保険外サービス
「介護保険外サービス」の中には、市区町村が実施していたり、市区町村が中心になって実施しているものがあります。
例えば、2018年に完全移行した介護保険から切り離された「総合事業」などです。
「地域包括支援センター」が窓口となっています。
「介護保険サービスでは提供できない部分を補う目的」があるのですが、結局は行政が噛んでくるので、利用方法や費用に制限や上限があったりします。
高齢者を対象にしたサービスです。
民間企業などが実施する介護保険外サービス
本来、商売や事業を経営する上で、国や行政に干渉されないのが「健全な自由競争の資本主義社会」になります。
しかし「介護」とか「福祉」という名前がつくとどうしても国や行政が関与してきます。
そうなると、結局「制限とか上限」が発生してしまうことになり、利益を追求しづらくなったり、事業拡大や安定成長が困難になってしまいます。
そこで、そういった制約を受けない「民間企業などが実施する介護保険外サービス」が今後成長していく可能性が高いと思っています。
例えば「家事代行サービス」や「何でも屋」のような仕事になります。
これらは、介護保険法や総合事業、混合介護という縛りがありません。
顧客も高齢者だけに限定せず、幅広い客層を対象としています。
ですから、自由競争の中で企業努力や営業努力によって顧客獲得や事業拡大がしやすいのです。
介護保険外のメリットとデメリット
介護保険外サービスと言っても「商売」ですから、メリットもあればデメリットもあります。
「働き手」と「顧客」の両方の観点から見ていきたいと思います。
メリット
働き手
|
顧客
|
デメリット
働き手
|
顧客
|
介護保険外サービスの実情
市区町村や自治体が実施したり、中心となって実施している介護保険外サービスには、結局は制限や制約や上限があります。
ですから、賢明な企業や団体は参入さえしてきません。
正直、「先が見えている」と言っても過言ではありません。
賢明な企業や団体は「高齢者」や「介護」や「福祉」に捉われず「グローバルな視点」で保険外サービスを展開しています。
その最たるものが「家事代行サービス」です。
顧客を高齢者に限定せず、家事代行が必要な顧客に柔軟に対応されています。
そして、行政や自治体に干渉されることなく市場規模や事業拡大をされているのです。
そういった「優良企業」をいくつか見つけましたので、後ほどご紹介しようと思います。
働き方としては「登録型の派遣社員」が主となりますが、その時給は平均1500円を超えています。
副業禁止規定のある介護事業所にお勤めの正職員にはあまり関係のない話かもしれませんが、副業禁止規定がない事業所だったり、パートで収入制限がある人にとっては自由度も高く働きやすいのではないかと思っています。
「登録は無料」なので、複数の企業に登録しておいて、「複数の依頼を選り好みする」のもひとつの働き方だと思います。
また、万が一、「自分一人ではどうしても家事ができない」という人がいらっしゃれば、依頼者として申し込むことも可能です。
なんせ、介護保険外サービスなので、顧客の利用資格にも制限がありません。
もちろん、その場合も「登録は無料」です。
それでは、以下に厳選した「介護保険外サービスの求人」をご紹介していきたいと思います。
厳選!家事代行サービス3選
私がオススメする介護保険外の家事代行サービス(訪問介護の保険外サービス)を3つご紹介します。
「求人応募」であっても「依頼者登録」であっても「会員登録はどれも全て無料」です。
その1「キャットハンド」
サポート&研修で万全のフォロー体制で働きやすい!
未経験OKで勤務時間や日数も気軽に相談できる「22年の実績」のある会社です。
|
給料 | 時給1,200円~1,500円以上
◆昇給あり お客様からのアンケート内容や指名数など、頑張った分の結果がしっかりついてきます! ◆交通費 別途全額支給。研修期間もお給与が出るから安心です。
|
勤務地 |
1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉) ◆相談可:サービスエリア内ならお好きな場所で働けます。 自宅から直行直帰。 ※サービス提供エリア拡大中なので、その他エリアに関してはお気軽にお問合せください。 |
シフト |
① 週1日・2時間~ ② 週3~5日・1日5時間以上 ◆相談可:好きな曜日、時間で勤務可能 「子供が体調不良なので病院に行ってから仕事に行きたい」「年末年始はお休みにしたい」というご相談もOK! |
特徴 |
◆未経験OK、経験者優遇 ほとんどのスタッフが未経験からスタートして大活躍中! ◆充実した事前研修 しっかり研修を行ってから現場になるので安心して始められます。 ◆社員同行 初めて行くお宅には担当社員が必ず同行しているので、不安なし!2回目以降はお客様留守中の清掃がほとんどになります。 |
その2「クラウドケア」
経験や資格を活かして高収入を実現!
経験者や有資格者は優遇&高収入。 もちろん無資格者でも大歓迎の求人です。 |
給料 | 時給1,500円〜2,000円と高時給です。
◆昇給あり 仕事内容・評価によって昇給が可能です。 ◆無資格者大歓迎 介護福祉士、介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)以上の資格をお持ちの方は優遇します。 もちろん、無資格の方も大歓迎です。 |
勤務地 | 東京・千葉・埼玉・神奈川で介護の仕事をしている方。
もしくは介護資格保持者(離職中の方含む)で、主婦・育児中・中高年・副業希望の方など。 |
シフト | 働く日時や地域を選べます。
月1日1時間でも大丈夫!働く地域も近隣から選べる為、空き時間を有効活用できます。 |
特徴 | スキルに応じて仕事が選べます。
初めての方でもできることから始められます。 得意な仕事、好きな仕事を選んで働くことができます。 また、初めての方でも説明会や必要に応じて研修を行うので出来る範囲でヘルパーのお仕事を始められます。 |
その3「パソナライフケア」
東証一部上場のパソナグループ!関西地区も網羅!
関東ばかりの求人の中で、関西地域も網羅した求人です。 子育てがひと段落した主婦の方やお子様が学校に行っている間の数時間だけなど、これまでの家事経験を活かして働けます! |
給料 | 1,500円~(関東エリア)
1,300円~(関西エリア) ◆昇給、交通費あり 経験、実績、評価により昇給有 ※交通費1回900円別途支給 |
勤務地 | 当社が契約するご家庭(関東:東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県エリア/関西:大阪府、兵庫県、京都エリア中心) |
シフト | 9:00~20:00の間 2時間以上
勤務地、出勤日、時間帯は応相談 |
特徴 | 関西地域も募集している東証一部グループの求人です。
未経験可・年齢不問。明るく元気な方。 ◆以下の有資格者の方、歓迎です。 保育関連、医療関連、食品関連、介護関連、整理収納関連などの有資格者 ◆以下の経験者の方、歓迎です。 家事代行、整理収納、ベビーシッター、清掃、接客業などの経験者 |
最後に
今回は「介護保険外サービスについて、そのメリットとデメリットと厳選した家事代行サービスの求人紹介」をしました。
気になった点は1つ「家事代行サービスの求人の多くは女性スタッフを望んでいる」ということです。
「女性」を明記している求人もありましたし、明記していなくても「何となく雰囲気でわかってね」というものもありました。
介護現場はまだまだ女性社会ですが、訪問系のサービスは介護保険内であっても保険外であっても「特に女性スタッフのニーズが多い」ということがわかりました。
今回紹介した「家事代行サービス」は副業にもってこいなのですが、如何せん介護事業所の多くは「副業禁止」のところが多いのです。
副業禁止規定を設けている事業所は、「副業しなくてもいいような収入を支給していかなければ、いつまで経っても不健全なまま」だということに気づいて欲しいと思います。