新人介護職員が仕事や職場環境や人間関係に慣れるまでの期間はどれくらい?(後編)

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今回は前回からの続きになります。

「新人介護職員が仕事や職場環境や人間関係に慣れるまでの期間はどれくらい?」ということについて後編を書いていきたいと思います。

前回は、慣れるまでの期間として「介護業務」と「書類業務」について触れましたが、後編となる今回は「職場環境や雰囲気」と「人間関係」について私自身の新人当時を振り返りながらご紹介します。

前回の記事をまだ読んでいらっしゃらない人は、先にチェックしてみて下さい(下記記事参照)。

新人介護職員が介護事業所や介護現場で仕事などに慣れるまでの期間はどれくらいなのでしょうか。 「仕事や職場に慣れる」と一口に言っ...

新人介護職員が慣れるまでの期間はどれくらい?(後編)

実は、慣れるのに一番苦労したのは業務そのものよりも「職場環境や雰囲気」や「人間関係」と言っても過言ではないかもしれません。

ですから、介護業務自体は1か月程度で慣れるものが多かったのに対して(前回記事参照)、独特のしきたりがある職場環境やお局職員との人間関係に慣れるまでに結構な期間が掛かった記憶があります。

以下で詳しくご紹介していきたいと思います。

職場環境や雰囲気(平均3か月)

職場環境や雰囲気には人間関係も含まれますが、人間関係については後述します。

ここでは、

  • ユニット内の雰囲気
  • 法人全体の雰囲気やしきたり

について書いていきたいと思います。

ユニット内の雰囲気(約1週間)

自分が所属するユニットはひとつのチームです。

出勤するたびに顔を合わせて一緒に仕事をしなければならないため、それほど悪い雰囲気ではありませんでした。

かと言って、特別に雰囲気が良いわけでもありませんでしたし「普通」だったように感じています。

すぐに慣れることができましたが、特養では夜勤など様々な勤務形態があるのでシフトの関係上、ユニット内の全ての職員と顔合わせするのに1週間前後掛かりました。

つまり、1週間経過するまでは、同じユニット所属なのに「はじめましての職員」がいるのです(シフトのパターンによっては、もっと長い期間顔を合わせないこともあります)。

そういう意味で、ユニット内の雰囲気に慣れるまで約1週間としました。

法人全体の雰囲気やしきたり(3か月以上)

入職した当時から法人の雰囲気はどんよりとしたものを感じていましたが、救いは「自分の所属しているユニットの雰囲気さえマシならば何とか働ける」という点です。

特筆すべきは、自分が所属しているユニットの同僚職員以外の職員の半数以上が「挨拶をしない」「挨拶をしても返してくれない」ということには大変驚きました。

「社会人が働く職場で挨拶を無視するということがあるなんて恐ろしい世界に来てしまった」と戦々恐々としたのを今でもハッキリと覚えています。

詳しくは下記記事にまとめていますのでチェックしてみて下さい。

介護業界が他の業界と比べて異質な理由のひとつとして「人間関係」がありますが、まず感じるのは「挨拶をしない、返さない人が多い」という社...

また、他にも法人独特のしきたりなどが沢山あって驚きました。

例えば、

  • 朝礼でお偉いさんの小言が始まると1時間コース
  • 朝礼などでミスをした職員を名指しで吊るし上げる
  • 給与明細は全体会議の後で理事長から手渡しされるため数十分ほど整列して待つ
  • シーズンで初めてエアコンを使用する際は管理者の許可が必要
  • 福祉は奉仕の心でするものだから休憩が取れないのは当たり前という風潮

などになります。

どれもこれも「摩訶不思議」「異常」「非常識」なものです。

慣れるのに3か月以上は掛かりました。

いやしかし、「これらに慣れてしまうと人間性や常識が崩壊してしまうものばかり」です。

ですから、厳密には慣れたというよりは「耐えた」「感情を噛み殺した」という表現の方が適当なのかもしれません。

ちなみに、現在では徐々にですが改善傾向にあることは付け加えておきます。

特養などの介護施設で朝礼がダラダラと長く、平均して15分前後も掛かってしまう場合があります。 朝礼だけで15分も時間が取られる...

人間関係(平均4か月)

最後に人間関係になります。

介護施設そのものが一種のムラ社会と言えるのですが、私が入職したユニット型特養では更に「ユニットというムラ社会」が存在していました。

つまり、「ユニットは村の中の集落」とでも言うのでしょうか、新人の頃は特に他のユニットとの接点は殆どありませんでしたし、それぞれのユニットでリーダーも違えば雰囲気もカラーも違うのです。

謂わば、「他のユニットは別の世界」という感じです。

他にも、特養には様々な職種がいて、それぞれの職種がそれぞれの職業倫理を持って違う角度からケアチームとして関わってきます。

介護現場の人間関係が複雑になる理由もそういう状況が関係しているのかもしれません。

ということで、以下の項目で人間関係に慣れるまでの期間をご紹介したいと思います。

  • 同僚介護職員
  • 上司
  • 他職種
  • お局職員

同僚介護職員(約1週間)

同じユニットに所属する同僚介護職員は非常に仲間意識が強かった印象があります。

人それぞれ個性はありますが、常識の範囲内だったと思いますし親切に仕事を教えてくれたので慣れるまでにそう長い期間は掛かりませんでした。

シフトの関係で全員と顔合わせができるまでに1週間ほど掛かりましたので、慣れるまで1週間としました。

ただ、多くの同僚が遠くない未来にユニット編成という名の異動を何度も命じられ、私も含め同僚や現場がひどくかき混ぜられてしまいました。

そして今では、多くの同僚たちは退職していってしまいました。

そういった現実を見て、「ユニットケアとは一体何なのか」「なじみの関係とは何なのか」「異動が多いユニットケアで一体誰が得をするのか」ということを考えるキッカケになりました。

詳しくは下記記事をご参照下さい。

介護施設で働く介護職員にも異動があります。 介護職員の異動とは、所属するユニットやフロアが変わる介護施設内の異動のことを指しま...

上司(3か月前後)

上司と言っても、当時で言えば、

  • ユニットリーダー
  • 介護副主任
  • 介護主任

が直属の上司になります。

法人や事業所全体で見れば、

  • 理事長
  • 施設長(管理者)
  • 副施設長

なども上司に当たりますが、入職後に感じた法人全体の独特な雰囲気から、新人ながら「これらの人とは出来るだけ関わってはいけない」という危険予知能力が働いたため、今回は人間関係の対象としては除外したいと思います(慣れることができた期間に含めてしまうと数年単位になってしまうので)。

ですから、ここで言う上司はユニットリーダーや副主任や主任という直属の上司を指します。

ユニットリーダーは上司とは言うものの、同じように夜勤もしてシフトに組み込まれる存在であったため「上司というよりはリーダーという役割でしかない」という感想を持っていました(それは今でも変わりません)。

では、副主任や主任とはどういう関わりをしていたかと言うと、「新人当初は殆ど関わっていない」ため明言しにくいのですが、シフトに夜勤が入り始めた3か月目頃からシフト作成者である上司を意識し始めたため、3か月としておきます。

慣れるという感覚とはちょっと違うかもしれませんが、意見や言いたいことは組織という体制上、リーダー(という役割の人)を通して上にあげてもらっていたため、慣れるも慣れないも無かったのです。

介護業界には「リーダー」と呼ばれるポストがあります。 「介護リーダー」「ユニットリーダー」などと呼ばれ、リーダーとしての役割や...

他職種(約3か月)

特養では様々な職種が協働しています。

介護職員以外にも、

  • 看護師
  • 施設ケアマネ
  • 生活相談員
  • リハビリ職
  • 管理栄養士

などがいます。

職種による接点の頻度もありますし、職種に関係なく個々の人間性の問題もあるでしょうが、無資格未経験からスタートしたため当初は「こいつ大丈夫か?」という目もあったように感じています。

それは、疑いの気持ちだけでなく心配する気持ちもあったでしょうし、そもそも「新人介護職員に興味がない」という人もいたことでしょう。

一概には言い切れないために、色々な思惑を感じながら他職種との人間関係に「まぁ慣れた」と思ったのは平均して3か月経った頃だったように記憶しています。

介護事業所には、多くの職種がチームとして従事しています。 最も現場最前線になるのは介護職員ですが、次に前線にいるのが看護師です...

お局職員(6か月以上)

どこの事業所でも「お局さま」と呼ばれている職員がいるのではないでしょうか。

人間関係で一番苦戦したのが、この「お局職員」です。

直属の上司ではなかったものの、介護現場で働いているとどこからともなく現れて「指摘という名の嫌味」や「指導という名の揚げ足取り」を「癪に障る言い方」で言うのです。

時には直接言われたり、時には直接言われずにリーダーを通して言われたりしました(やはりどちらのパターンも腹立たしいものですね)。

そして、入職後半年間は名前で呼ばれることはなく「新人の兄ちゃん」と呼ばれていたのもハッキリと覚えています。

但し、言い方が悪いだけで「言っていることは正しい」ことが多いため、新人としてはぐうの音も出なくなり、それがストレスになってしまうことが多々あります。

今では「正しいことを言うのがあなたの仕事であって偉そうに言うことは仕事でも何でもないのですよ」と言えますが、当時はこの度重なる陰湿な指摘がボディブローのように蓄積してダウンしてしまいそうにもなりました。

お局職員が「新人の兄ちゃん」と呼んでいたのをやめて私の名前を呼ぶようになったのが半年ほど経った頃ですから、私が慣れたというよりもお局職員の方が慣れてきたと言えるのかもしれません。

新人の私としては、いつお局職員に慣れたのかはハッキリと覚えていませんが、6か月以上は掛かったのは間違いありません。

仕事で信頼を得られるように知識を蓄え技術を向上させる努力もしてきましたし、できるだけミスをしないように細心の注意を払って業務を行ってきたのも良い方向に働いた要因なのかもしれません。

そして、「こういった職員は意外と防御力が弱い」ということは、ひとつの気づきになります。

つまり、「反論しないといつまでも言ってくる(反論するとあまり言ってこない)」「言い返す人に対しては言い方がマイルドになる」ということがあったのです。

どの業界、どの職場でも「お局さま」と言われるような人が存在するでしょうが、介護事業所にはお局職員の存在率が高い傾向にあります。 ...

最後に

今回は、前編と後編に渡り「新人介護職員が仕事や職場環境や人間関係に慣れるまでの期間はどれくらいなのか」ということについて記事を書きました。

今回の後編をまとめると、

  • 職場環境や雰囲気は平均3か月で慣れる
  • 人間関係は平均4か月で慣れる
  • お局職員との人間関係には苦戦する(6か月以上掛かる場合がある)

ということになります。

介護現場での人間関係は色々言われていますが、私が続けられた理由のひとつは「新人当時のユニット内の雰囲気や同僚職員との人間関係が悪くはなかった」という点が大きいように思います。

しかし、残念ながらその環境もユニット編成という名の異動で何度もシャッフルされた結果、人員不足に拍車が掛かってしまうという悪循環に陥っているのも事実です。

前編と後編を合わせて「新人介護職員が仕事や職場環境や人間関係になれるまで平均3か月」という結論になります。

「介護職になってどれくらいの期間で慣れることができるのか」ということが気になっている人のご参考になれば幸いです。

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