こうして介護系のブログを書いていますが、自分が無資格未経験で介護職員として入職した頃の記憶は日に日に薄れていってしまっています(もう10年前後も昔のことになりますので)。
時々、過去を振り返って記事を書いたりもしますが、思い出したように書くので順番も前後していますし、全てが網羅できているとは言い難い状況です。
ですから、「嗚呼、入職した頃からブログを始めていれば、もっと時系列のように順を追って、その時その時の気づきに基づいて記事が書けたのになぁ」などと思うこともあります。
ただ、やはり入職した時に思っていたことと、介護職員をやり始めて10年前後が経過した今とでは、過去を振り返ってみると感じ方も思うこともその時とは変化があるのも事実です。
それは、介護職としての自分の知識や技術が多少なりとも向上してきた結果でもあるのですが、そもそも「介護職員に限らず、人間は感情の生き物なので考え方や感じ方は常々変化するものである」という部分も大きいのだろうと思っています。
1日の間でも喜怒哀楽の感情変化があるのですから、何年も経てば感情や考え方が変わってくるのも当然でしょう。
すっかり前置きが長くなってしまいましたが、今回記事に書きたいのはそういった過去の話です。
今思い出してみると、私が介護の仕事を始めた時は暫くは業務や周りの環境が「点」にしか見えず、その点と点が繋がらずに苦労した記憶があります。
今思えばそう感じるのであって、当時はとにかく「右も左もわからず」「早く仕事を覚えるのに精一杯で」「体も心も余裕がない日々の連続」でした。
つまり、
- 新人研修が順序立てて行われているのか行われていないのか
- 誰が信用できて誰が信用できないのか
- 働きやすいのか働きにくいのか
ということは点でしか見えず、点と点が繋がって線になるまで暫く(三か月くらいでしょうか)掛かりました。
以下で詳しく解説していきたいと思います。
無資格未経験で介護職員になって暫くは点と点が線にならずに苦労した話
個人の能力にもよるでしょうが、私は三ケ月ほどは介護事業所や介護現場や自分に与えられた環境が「点」にしか見えずに苦労しました。
無資格未経験で介護の仕事を始めたのですから当然と言えば当然かもしれませんが、今考えても「入職して1週間以内に点と点が繋がって線になる人がいるのだとすれば相当優秀というかエスパークラスではないか」と思ってしまいます。
何故なら、全ての点が出揃っていない(業務や研修を一通り済ませていない)のに、点と点が線となり良いか悪いかの判断ができてしまうからです。
そういう特別に秀でた人も中にはいらっしゃるでしょうし、そうでない場合は「知ったかぶり」か何かでしょうから、どちらにしても「普通ではない」と言えます。
以下で凡人の私の経験談をご紹介したいと思います。
1.新人研修が順序立てて行われているのか行われていないのか
無資格未経験で介護職員として働き始めた場合、業務について右も左もわからない状態です。
毎日、色々な人が色々なことを教えてくれますが、それが順序立てて適切な新人研修やOJTが行われているのかは当の本人には知る由もありません。
何故なら、とにかく教えを乞う立場であるからです。
そのカリキュラムや課程が正しいのか正しくないのかの判断さえする余裕もないのです。
例えば、色々な人が親切に教えてくれても、人によって教え方や順序が違う場合があります。
この場合、新人職員にしてみれば、どっちが正しいのかわからなくて混乱してしまいます。
この状況では、教えてもらった業務がまだまだ「点」にしか見えません。
そして、その「バラバラの点」は非常に繋がりにくく、新人としては消化不良になってしまうのです。
ですから、新人教育を行う職員は1人に決めて行った方が良いでしょう。
しかし、新人であれば、皆が親切に教えてくれる場合に無下にもできませんし、そもそもそのカリキュラム自体が良いのか悪いのかの判断さえつきません。
正しいカリキュラムにしても、そうでないにしても、その判断をしたり点と点が繋がり始めるのは一通りの業務をこなしてからになるのです。
2.誰が信用できて信用できないのか
新人として入職した場合、一緒に働いている人の本当の人間性まではわかりません。
とりあえずは、良い人間関係が築けるように努力はしますが、お互い本性まではわからないので探り探りです。
つまり、「誰が本当に信用できて信用できないかまでは暫くはわからない」のです。
お互い本性がわからない以上は、悩みを相談するにしてもなかなか本音を漏らしにくかったりします。
仮に本音や本心を漏らすにしても、お互い探り探りになるでしょうから新人職員としては点でしかなく、相談した相手の反応が本心なのか建て前なのかまでは判断できないことでしょう。
もし入職して1週間以内に、誰が信用できて信用できないのかの判断ができて、点と点が線で繋がるという人がいれば、相手の心の中まで読み取れてしまうエスパーかメンタリストのどちらかでしょう。
私の場合ですが、利用者のことだけでなく上司や同僚のことも本当にわかり始めるのは、入職後暫く経ってからでした。
それまでは、「耐え忍ぶ」こともありましたし「猫を被る」こともありました(それが良いか悪いかはさておき)。
介護の仕事に限らずですが、それが未経験の仕事をやり始めた場合の本当の意味での「リアルな状況」ではないでしょうか。
新人職員が思い悩んだ時に誰に相談すればいいのかについては、下記記事をご参照下さい。
3.働きやすいのか働きにくいのか
無資格未経験で介護職員を始めた場合、働きやすいのか働きにくいのかさえも判断がつかないことがあります。
何故ならば、「とにかく仕事を覚えるので必死だから」です。
どの仕事であっても最初はしんどいものです。
仕事内容もわからず、点と点がつながらずなかなか線にならないのですから尚更です。
介護施設であれば、1か月も経たないうちに夜勤や利用者のモニタリングをやらされることもないでしょうから、まだまだ業務負担は少ない状況です。
あくまで、業務を一通り覚えるまでは「点」でしかないのです。
点だけ見て「働きやすい」とか「働きにくい」と言えてしまうのは、「木を見て森を見ず」と同じです。
もしも、私が新人の頃にブログなどで情報発信をしていたとするならば、「点の部分のリアルな介護現場」をもっと掘り下げられていたのかもしれませんが、今となっては「新人の頃は働きやすいとか働きにくいという感想よりも点と点が繋がらず苦労したなぁ」というふわっとした所感しか思い出せない自分が残念です(また思い出せたら記事にするかもしれません)。
最後に
今回は、無資格未経験で介護職員になってから暫くは点と点が線で繋がらずに苦労した話をご紹介しました。
新人の頃はとにかく余裕がありませんでした。
もちろん、介護業務そのものも一通りわかっていないということもありましたが、自分の周り以外の職員の顔や名前や職種などもわからなかったり、事業所の独特のしきたりや暗黙の了解なども全然わからなかったため、暫くは全てが点にしか見えず苦労しました。
その後、自分の中で点と点が繋がって線になった状態であったり、線が更に立体化して三次元となった状態や、摩訶不思議な迷路のような四次元の出来事についてもブログ記事で言及していますので、他の記事も是非チェックしてみて下さい。
コメント
スタッフの中には、新人に働かせて、自分はさぼってる奴いますよね。
新人だとさぼってるのがわからないし、自分は仕事覚えなきゃと思ってるから大変な思いして働いても何も思わないんだけど。
仕事ができるにつれて、「あいつサボってるな」「自分にしんどい仕事させようとしてるな」とか見えてきますね。
今日もあいかわらず、日本語が不自由な相談員は朝からずっとさぼりまくり。
自分が業務分担を決める係なので、毎回自分は入浴をはずして、フロアでぼけ~っとしてる。
「あいつマジさぼるよな~」「バカのくせにさぼるのだけは一人前」とか他のスタッフは悪口を言ってる。
利用者減りまくりだけど、スタッフも減らしまくりで、スタッフ4人しかいないのに一人がまるまるさぼってるとちょっと無理だよね~。
と思ってたら、管理者が急に来た。その瞬間、急に日本語の不自由な相談員が動きだしたよ?
「あいつわかりやすいな~」「そんな急に働きだしても、さぼってるのは全部管理者にはつつぬけなのに」「あとで管理者にチクっとこ」と私たち。
ま、もうすぐ利用がなくなる方もいるし、利用者は減る一方だから。
日本語の不自由な相談員のおかげで(事故を起こしたり、トラブルになったりして)、利用者はどんどん減って行ってるので、まいっかって感じです。
今日もその相談員は、「僕今不妊治療してるんです」って利用者に言って、利用者がひいてた。
そうやってサボったりとかズルいことするから、天罰で子供ができないのでは?と思いました。
>デイちゃんさん
こんばんは~
コメントありがとうございます^^
新人に仕事を押し付けるパターンありますね。
私も新人の頃、1日中入浴介助をさせられました。
管理者が来ると急に仕事を頑張る職員もあるあるですね。
僕も最初に勤めた老健で慣れるの3ヶ月かかりました(恥ずかしながら)厳しい職員には二週間で慣れてもらわないと困るって言われました。学生の頃まで男性がほとんどの環境だったので女性ばかりという環境で戸惑い緊張してしまい指導もついてもらったいたのになかなかなれなくて辛かったのを覚えています。22年前ですが。その中でなんとかできる事は必死にやっていましたが、師長に向いてないから辞めろとも言われました。その時は心が折れかけましたが介護主任が庇ってくれて『真面目にやってるんだから大丈夫だよ。ただ、怪我だけはさせんなよ』って言われて気持ちが楽になり何故かそれからは憑き物が取れたみたいに動けるようになりました。緊張も解けて普通に動けるようになりましたね。それから周りが見えてきました。それから2ヶ月後に併設の病院の眼科に異動になりそこではホント慣れなくて辞めてしまいましたが…。いいふうに見てくれる人と悪く見る人も区別がついたのは慣れてからですね。ただ、介護主任が庇ってくれなかったらと思うと…。ただ、深い事で相談できる人は生活相談員でしたが現場に出ている男性職員がいましたがその人にだけは相談していました。ホント寡黙だけど親身に話を聞いてくれましたので。
色々大変でしたがその老健でしっかり基本を教えてもらったから職場色々変わっても続けられていると思っています。
懐かしい思い出ですが…。
>かずさん
こんばんは~
コメントありがとうございます^^
なるほど~良くも悪くも懐かしい思い出ですね。
貴重な体験談ありがとうございます。