リアル介護現場の実情

介護職員の大仕事「入浴介助あるあると事故のリスク」体力的にもきつい?

投稿日:2019年11月4日 更新日:

 

月日が流れるのは早いもので、もう11月です。

朝夕はぐっと気温も下がり、日中との寒暖差で体調を崩さないようにしたいところです。

気温が下がってくると「入浴介助の湿気を帯びた灼熱の暑さ」からは解放されます。

熱中症のリスクも真夏に比べるとマシにはなってきましたが、それでも入浴介助は体力的にもきつくて「介護職員の大仕事のひとつ」と言えます。

今回は、「入浴介助あるあると事故のリスク」について記事を書きたいと思います。

 

 

 

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体力的にもきつい入浴介助あるある

 

 

介護業務の中で入浴介助は体力的にもきつい業務のひとつになります。

介護現場でありがちな「入浴介助あるある」をご紹介したいと思います。

 

①「入浴拒否」

多くの介護現場であるあるなのが「入浴拒否をする利用者」です。

入浴の声掛けをしても「断固拒否」されます。

入浴をしないという意思決定や自由は尊重したいのは山々ですが、リアルな介護現場ではそうも言っていられません。

声掛けの仕方を工夫したり、時間を空けて再度声掛けをしたり、職員を替えて声掛けをしたり、様々な工夫と努力をされていることでしょう。

「介護されたくない」と言う利用者に「何もケアをしない」という選択肢はあり得るのか?

 

 

②「拒否していたのに浴槽から上がろうとしない」

入浴を断固拒否していた利用者に限って、いざ入浴してみるとなかなか浴槽から出ようとせず「もう少し浸かっていたい」ということを言われます。

「さっきまで入浴を断固拒否していた姿は一体なんだったのだろう」とさえ思ってしまいますが、介護現場ではあるあるになります。

つまり、「入浴が嫌いで拒否をしていたわけではない」ということがわかります。

 

 

③「便失禁」

湯船に浸かって全身が温まり筋肉などが弛緩し気分も開放的になると「便失禁」もあるあるになります。

湯船にポカンと浮かんできたり、バスチェアやシャワーチェアなどに付着していたりします。

浴槽内の場合、その後も入浴する予定の他の利用者がいる場合、お湯を全て抜いて洗ったり消毒をして再度お湯を溜める必要があります。

※そもそも浴槽のお湯は利用者1人が入浴する毎に入れ替えるものだという前提は「理想と現実」でぼやかしておきます。

 

 

④「本音が出やすくなる」

入浴することによって気分や心も開放的になることで、利用者の本音が出やすくなります。

良い話ばかりだといいのですが、「ここだけの話、あの職員は~」という他の職員の良くない話だったりします。

「あんたは良い人、頼りにしてる」などと介助している職員のことは褒めてくれたりして、嬉しい気持ちになったりもしますが、別の職員が介助している時は「褒めてくれていたはずの職員(自分)の良くない話」を他職員にしていることもあるあるになります。

 

 

⑤「介助を避ける介護職員がいる」

入浴介助は体力を消耗するきつい業務になります。

約2時間ほど湿度と温度の高いお風呂で利用者の衣服の着脱や洗髪洗身や移乗や移動の介助をするのですから、慣れていないと体がもちません。

こまめに水分を摂らないと脱水状態や熱中症にもなりかねないハードな業務です。

ですから、何とか理由をつけたり言い訳をして入浴介助を避けようとする介護職員がいたりする場合があります。

例えば、

「ちょっと今日は体調が悪いので入浴介助はパス」

「腰(又は膝)が痛いので入浴介助ができない」

などになります。

もちろん、その理由が本当であるなら仕方がない部分もあるのですが、ありとあらゆる理由をローテーションさせて「ずっと入浴介助をしていない状態」となれば周りの職員から見れば「敢えて避けている」ように感じてしまうことでしょう。

そもそも、そのしわ寄せが周りの職員にのしかかってくるのです。

業務そのものがきついが故に、職場内でよく見掛ける入浴介助あるあるになります。

 

 

 

入浴介助における事故のリスク

 

 

入浴介助は事故が発生するリスクも大きくなります。

 

①転倒リスク

入浴介助は、水(お湯)、石鹸、シャンプーなど「滑りやすいもの」を使う介助になるために移動の際に滑りやすく、転倒のリスクが高くなります。

また、シャワーチェアからの転落や滑落のリスクも高くなるので細心の注意が必要です。

介護者(介護職員)も転倒しやすいので十分気をつけましょう。

 

②外傷リスク

入浴する際は、当然ですが利用者は衣服を脱いで裸になります。

全身の皮膚が露出した状態なので、どこかにぶつけたり何かで擦れたり引っ掻いてしまうとすぐに外傷ができてしまいます。

また、歩行できない利用者の場合、介護職員が抱えて移乗をするのですが、衣服を身に着けていない状態での移乗はなかなか難しいのと、石鹸のヌルヌルが残ったままだと介助者の手からすっぽ抜けたりするリスクが高くなります。

高齢になると皮膚も弱くなっていますし、全身の皮膚が露出している入浴介助では力の加減で外傷を作ってしまったり、移乗中に滑って転落させてしまわないように細心の注意が必要です。

 

 

③ヒートショック

これからの季節(冬に向けて)起こりやすいのが「ヒートショック」です。

脱衣所と浴室の温度差によって血圧が急激に変化することで、心筋梗塞や脳梗塞などが発生します。

入浴前後のバイタル測定や状態観察なども大切ですし、できるだけ温度差を作らない環境整備が重要です。

 

 

 

最後に

 

今回は、介護職員の大仕事「入浴介助あるあると事故のリスク」について記事を書きました。

事業所(形態や設備)によって浴室や浴槽の造りや形態も違うでしょうし、「完全にマンツーマン介助」の所もあれば、「内介助と外介助で分担」している所もあるかと思います。

しかし、多くの介護職員が同じような経験をしていたり、危険を感じたりしている点で「あるある」と言えます。

また、マンツーマンで1人の利用者に集中して介護(介助)ができるという点で、率先して入浴介助をしたがる職員もいたりしますし、半ば強制的に押し付けられている職員もいるのではないでしょうか。

それはそれで色々問題がありますが、兎にも角にも安全第一で事故のないような環境と体制づくりが重要です。

介護職員を退職に追い込む新人いじめの実態と対処法「弱肉強食の世界を生き抜く対策」

 

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