介護は様々な人達とチームを組んで行います。
そのことを「チームケア」と呼んでいます。
介護職員が現場で介護を提供する場合、厳密には2種類のチームがあります。
- 介護職員同士のチーム
- 多職種協働チーム
その2種類のチームは不可分一体であり、総合的に利用者を支援していくことになります。
今回は、介護職員としてチームケアを行う上で大切な3つのポイントについて記事を書きたいと思います。
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チームケアを行う上で大切なこと「3つのポイント」
介護は介護職員が行うのですが、その「介護職員同士のチーム」だけでなく、看護師や生活相談員やケアマネやリハビリ職などと連携を取って多角的に支援していくのが「多職種協働」になります(広義では家族やボランティアなどの社会資源もチームの一員です)。
様々な職種がそれぞれの専門的な視点で1人の利用者を支援することで、自立支援を手厚くバックアップしていくことを目的としています。
その重要度の高い「チームケア」ですが、介護職員として心得ておかなければならないことは何なのでしょうか。
大切な3つのポイントをご紹介します。
ポイント①「お互いを敬う」
介護職員同士であっても、他の職種との連携であっても、お互いが職種の専門性を尊重して敬う気持ちが大切です。
その上で利用者のためになると思うことは介護職としての立場で意見を言ったり報告していく必要がありますし、どの職種が上とか下とかはありません。
偉そうにする必要はありませんし、偉そうにされる謂われもありません。
それがチームです。
介護職員に限らず、どの職種であってもそれが理解できていないとチームケアが円滑に行えないため「お互いを敬う」ということはとても大切なことです。
ポイント②「しっかりと連携を取る」
介護職員同士であっても多職種との関係であっても、しっかりと密に連携やコミュニケーションを取っていくことが大切です。
「報告、連絡、相談のホウ・レン・ソウ」はチームケアにおいて重要です。
これができていないと、
- 後から報告しようと思っていて忘れてしまう
- 自分勝手な判断でケアをしてしまう(スタンドプレイ)
- 他の職員や職種が「聞いていない!」と言い出し揉める
ということになりかねません。
そうなるとお互いの信頼関係も崩れてしまい、適切なチームケアが遂行できなくなってしまうため「しっかりと連携を取る」ということはとても大切なことになります。
ポイント③「最後は自分の目で確かめる」
同僚の介護職員や他の専門職が直接利用者の対応をする場合は問題がありませんが、それらの人達の指示で自分が利用者の対応をする場合は、最終的に自分の頭で考えて自分の目で確かめた上で対応することが大切です。
これがどういうことかと言うと、「指示を鵜呑みにしない」ということです。
何故なら、指示がどうであれ直接対応をするのが自分なのですから、何か問題があった場合(誤薬や転倒等)、自分に大きな責任がのしかかってくるからです。
いくらチームケアだと言っても、自分が実際に対応をする以上、「指示を疑ってかかる」ことがリスク管理のひとつだと言えます。
チーム内の指示であっても、そのまま鵜呑みにして思考を停止状態で対応するのではなく、「最後は自分の頭で考えて自分の目でしっかりと確認すること」がとても大切なことです。
詳しくは以下の記事にまとめています。
最後に
今回は、介護職員がチームケアを行う上で大切な3つのポイントについて記事を書きました。
言うまでもなくもっと大切なことは「チームケアで介護を行っているということを忘れないこと」です。
それ自体を失念してしまうと元も子もありません。
チームケアどころかチームの一員かどうかさえわからないような全く働かない介護職員がいたら、その段階でチームとして機能しなくなってしまいます。