介護職員に限らずですが、職場で理不尽なことがあったり自分の意見を言う場面で言いたいことが言えないとストレスが溜まりがちになります。
特に介護業界はまだまだ奉仕色が強く、自分を犠牲にしてでも他者を支援するという風潮が根強く残っているため、介護職員がストレスを抱えるケースが多くなります。
しかし、実際に蓋を開けてみれば「言った者勝ちの世界」でもあるため、「自分を守っていくためには言うべきことはハッキリと言うことが重要」です。
今回は、言いたいことが言えない介護職員の特徴や原因について記事を書きたいと思います。
言いたいことを言えない介護職員の5つの特徴や原因
言いたいことが言えない介護職員の特徴や原因などを5つご紹介していきます。
①「言わぬが花」の日本人気質
日本には「言わぬが花」ということわざがあります。
物事に対してやいやいと露骨に言うよりも、黙っている方が趣きがあり値打ちがあるという意味になります。
似た内容として他にも「言わぬは言うに勝る」「口は災いのもと」「口は禍の門」「舌は禍の根」など沢山あります。
つまり、敢えて言わないことに美意識を見出すわびさびの世界が日本人気質であると言えます。
育った環境や本人の性格も関係してきますが、子供の頃から「言わないことを美徳とする文化」の中で育っていくことで、社会に出てからも「言いたいことを言わない」という日本人気質が現れる結果になっていると言えます。
②自己犠牲を強いる環境
特に介護現場では自己犠牲を強いられる環境が多くあります。
- 自分を犠牲にしてでも他者を支援する仕事
- 不平不満を言うのは人間性が良くない
- 賃金を貰えるだけでもありがたいと思って働くのが福祉
- 劣悪な職場環境のことをやりがいと呼ぶ風潮
というような時代錯誤の介護事業所であれば「言いたいことが言えない環境がある」と言えます。
③口下手
言いたいことはあるのに、上手く言葉がまとまらなかったり言葉として相手に伝えることが苦手な場合は「言いたいことが言えない原因」となります。
利用者と接する介護業務では聞き役に徹することも大切なスキルですので口下手でも問題はありませんが、同僚や上司などとの人間関係ではストレスを溜め込みがちとなる可能性があります。
④「嫌われたくない」という保身
何か意見を言うということは一種の自己主張です。
また、相手と違う考え方だったり別の方法論である場合も多々あります。
そうすると、中には「反論された」「批判された」「攻撃された」と受け取る相手が居ないとも限りません。
ひいては、「人間関係が悪くなるのではないか」「相手に嫌われてしまうのではないか」という不安がよぎり、言いたいことが言えなくなってしまう原因となります。
自己主張をしない代わりに相手との軋轢を避けるという保身の心理状態であると言えます。
⑤「言っても仕方がない」と思っている
今まで何度か意見を言ってきた結果として、無下にされたり取り合ってくれないなどの状況が重なると「もう言っても仕方がない」と思ってしまうことでしょう。
介護現場の声を拾い上げる環境がなかったり、いい加減な上司やそもそも会話が成立しないような上司がいると諦めの境地となり「言いたいことも言えない(言わない)」という原因になります。
ひいては、「もうどうでもいい」「知ったこっちゃない」「考えるだけ無駄」と思う介護職員が出てきてしまうことになり、介護現場の質が低下したり退職者を増やす要因にもなり得ます。
介護職員の声を拾い上げる環境がない介護事業所は注意が必要です。
最後に
今回は、言いたいことが言えない介護職員の5つの特徴や原因をご紹介しました。
言いたいことが言えないとストレスを溜め込んでしまうことにもなりますし、不完全燃焼になることで自己嫌悪に陥ってしまう原因にもなります。
その反面、中には必要以上にものを言う職員もいたりするのが特徴的です。
詳しくは下記記事をご参照ください。
次回の記事で、言いたいことが言えない介護職員の改善方法や解決方法をご紹介したいと思います(以下の記事になります)。